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親ガチャ転生~毎回親に殺されるので転生を拒否したら、異世界の女神様から産まれました~  作者: 里見みさと
第3章 孤児院にて

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23 5歳、洗礼の儀

早いもので、この世界に転生してから5年の歳月が流れた。


私は5歳になり、ますます【美幼女】に磨きがかかっている(?)

あの寺子屋もどきだが、みんな無事に卒業して、今は別の子たちが学んでいる。

変わったことと言えば、院長先生が結婚・出産したことかなあ?

お相手は、3年前『エクストラヒール』で足が生えた、飛び足…じゃなかった、トビアスさん。

何度も告って断られても、めげずに猛烈アタックして結婚したんだよ。

この世界の基準ではかなりの晩婚だったから、子宝に恵まれるかわからなかったんだけどね、結婚式の時にはすでにお腹に赤ちゃんがいたんだってさ。わーお!

フィーレア様、グッジョブだわ!



そして5歳といえば、今日、私は新年のお祭りで【洗礼の儀】を受ける。

そう、待ちに待ったギフトの授与だ!

どんなギフトが貰えるのか、オラわくわくすっぞ♪



「リンカもギフトもらうんだよな?一緒に行こうぜ♪ほら、手ぇ出せよ///」

「うん!ギフト何が出るかなっ♪」

「私、また光が出たらどうしよう…」


うっきうき?のニック(10歳)と不安げなクリス(15歳)と手を繋いで一緒にギフト会場に移動する。

街は屋台や露店でにぎわっていて、腕に【腕盾】をしている人もチラホラいるようだ。特に目立つのはピンク色の腕盾をした女の子達。今、秘密の小物入れ付き【ニチアサ風腕盾】が大ブームなんだよね。

あとは、貴族のご隠居さま向けの【紋章つき腕盾(薬入れ)】も売れている。

「この紋所が目に入らぬかー」なんてのがあったら面白いと思って作っちゃった。後悔はしていないw

腕盾の特許は5年間。あと2年で切れちゃうんだけど、その間は儲けさせてもらいますよ。



「はい、ちゅうもーく、5歳の子は集まって~」

「「「「「はーーーい!」」」」」


今年の5歳児は私も含めて5人しか居ないようだ。

一列に並んで白紙のカードを受け取る。


「ここをこう持ってね。ちょっとチクッとして血がでるけど我慢してねー」

「「「「……血、でるの?(ガクブル…)」」」」

(おい、ちびっ子を怖がらせてどうすんねんw)


ちびっ子達は言われるままにカードを手にした。


「ぎゃー、いたいー」「きゃっ!」「………」「じょばーー」


カードの『針ちっくん』を知らない子はパニックになるよね。泣く子や漏らす子までいて、慌てて先生が『きれいきれい』の魔法をかけている。


私は、といえば防御力∞である。針が通らず血が出なかったら大変だ。

指先に意識を集中し、人並みまで防御力を下げ「えいや!」と針を刺した。無事に白紙からゴールドカードに変化したけど、思った以上に痛くて思わず涙がちょちょぎれたわ。

後から考えたら、皮膚は人並みだったんだよね。肉まで針を刺す必要は無かったんだ。トホホ……。


「リンカ、泣いてるん?ダセー!ぎゃははは」

「うっさいニック!泣いてなんか、ないんだからねっ!」


ニックは相変わらずいじめっ子で、まるで鬼のようだ。

あ、こいつマジで鬼だったわ。



そしていよいよガチャの順番が回って来た。


(火がいいな、火、出ろーー!)


生活魔法の『種火』は指先に火を灯せるけど、指から解き放つことは出来ない。

派手にぶっ放してみたいので、ぜひとも火の適性が欲しいところだ。


大きなツマミを回すと、ゴロリと出てきたカプセル。

中を検めるのは、院長先生と領主様の仕事だ。


『で、出ました!光の適性です!!リンカちゃんおめでとー!』


なんと、出現率5%の光の適性を引き当ててしまったようだ。

光は、★ひとつでもその希少性から食いっぱぐれることはないらしい。

院長先生や副院長、他のシスターたちも喜んでいる。

孤児院に身を寄せている私にはぴったりなギフトかもしれないけど……。

(火が良かった…)

なんて、言えないよなー。

まあ、光の魔法は便利だから嬉しいけど。


みんなからもみくちゃにされている間に、ニックは剣の適性を引いていたようだ。


「っしゃあ!冒険者を目指している俺にぴったりだぜ!」

「うわー、良かったねー!」

「よし、さっそく親父に剣を打ってもらうか?」


アルフとカイ兄も喜んでいる。成人したら三人で冒険者になるんだってさ。

それにしてもカイ兄、まだ12歳なのにあの髭はなんなんだ?流石ドワーフ。すっかりおっさん臭くなっちゃって……。


最後に、成人の儀。聖女クリスの番だ。

現在、未成年の聖女はクリスただ一人、ゆえに期待されている。

大聖女が爆誕するかもしれないのだ。

みんなが固唾をのんで見守る中、クリスの、ガチャのツマミを回す手が震えている。

ゴロリと出てきたカプセルを、大聖女マーサが開示する。


『光っ!光です!三人目の大聖女クリス、誕生ですわ!』


「え……」

「「「「「うおーーーーっ!」」」」」

「皆の者、静まれい!」


鳩が豆鉄砲を食らったようなクリスに群がる人々。

お触りやら胴上げやら、何かやらかしそうな雰囲気だったが、領主様の一声で静まった。


「今日は祝いだ!露店の飲食物はすべてワシが買い上げよう。皆の者、存分に楽しむといい!」

「「「「「領主様ありがとうございます!よっしゃー、とことん飲むぞー!」」」」」

「「「「「おーーーーっ!」」」」」


あっという間にいなくなる男衆に、領主様も苦笑いだ。

大聖女クリスと、新たに光属性持ちになった私の所には、入れ代わり立ち代わり人が来て、ジュースで乾杯していく。お酒は飲めないけど飲みにケーションは大事なのだよ、うん。



陽気な宴は日が暮れるまで続いたのだが、そのとき建物の陰に隠れてリンカを睨みつける人物が居たことは、まだ誰も知らないのだった。


次回、サスペンス風味。

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