幕間
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・地名とは一切関係ありません
後書きまで読んでいただければ幸いです。
………
おめでとうございます!
攻略対象全員との好感度がMAXのまま卒業を迎えました!
こちらから全てのルートを選択できます。
貴女の選択は?
▷アデルバード・レバンス
▷ギルベルト
▷ジルベルト
▷ダニエル・ルーペン
▷?????・?????
▷?????
………
「あ~~やっと全部解放できた……あっ、セーブしておかないと……」
手元のゲーム機を操作しセーブデータを作成する。
保存できたことを確認して私はベッドの上に大の字に転がった。
「テスターに選ばれたのは良いけど……ちょっと難易度高すぎない?これ……報告書に書いておこう」
ゲーム会社で働く友人から自分が初めて主体となって作ったゲームのテスターになってほしいと言われた時は、まだ世の中に出ていない新作ゲームが楽しめるとウキウキしながら承諾したのだが、まさかそれが乙女ゲームでしかもAIをフル活用した分岐が多すぎるものだとは思いもしなかった。
このゲームの売りとして今までにない選択肢と多様なエンディングを謳っているようだが、流石に幅があり過ぎる。
そもそも選択を一つ変えるだけで先ず攻略対象に会えないのである。
普通の乙女ゲーは一週目が終わった後の隠しキャラ以外すんなり会えて、そこから誰を選ぶのかというのが醍醐味ではなかろうか。だというのに、アデルバードは領地の見回りに行かないとすでに死んでいるし、誘拐されなければ双子にも会えない。誘拐された所でギルベルトを懐柔できなければジルベルトには会えないし、決まった時間に決まった場所へ行かなければダニエルにも会えないのだ。
一周目なんて攻略対象に会えないままモブとの絆を深めてエンディングを迎えてしまった。
何がノーマルエンドだ、攻略対象死んでるんだからバッドエンドじゃないか。
攻略本がないまま手探りで選択をしていき、先ずは一人ずつ婚約までのエンディングをクリアした。
内容自体は悪くなく、後日談はまだプレイしていないがそれなりの展開があるのだろう。
「……誰よ、逆ハーエンド作ったのは……」
全員のエンディングを見た後、まだ未回収のエンディングがあることに気づきまた周回が始まる。
何をやっても解放されないエンディングに心が折れかけている時に謳い文句を思い出してまさかと思いつつ友人に確認すると、そのまさかであった。しかも双子の片割れではなく二人を選ぶという選択肢もあると嬉々として教えてもらい頭を抱えることになる。
しかもその二つのエンディングは全員に出会うのは勿論、四人の好感度がMAXでないと解放されないという鬼畜使用。主人公の行動を少し変えるだけで好感度は変化し、苦肉の策の末編み出したのが卒業まで誰とも恋人関係にならず、尚且つ自分が選ばれるかもしれないという可能性を持たすこのやり方だった。
「ゲームだから出来るけど……これ現実にやったらただのやばいやつでしかない……そう思うと普通に二股とか三股とかしてる人たちって器用すぎないか……?」
複数人からの愛されは二次元だからこそ楽しいのに、と思いつつやっと解放できた達成感に身体の力が抜けていく。報告書も、友人への文句も書かなければならないのに閉じてくる瞼に抗えず私は意識を手放した。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
今後は上記の選択肢の通りにその後の物語を更新していきます。
こちらはまだ執筆途中となりますので、出来上がり次第更新させていただきます。
お付き合いいただきありがとうございました。




