41話 シャニとお出掛け①
チュンチュン チュンチュン
「「お兄ちゃん、朝だよー」」
カイルとイルナが僕の体を起こそうと揺らしているのが分かる。もう朝か、夜中少し話をしすぎてあまり寝れてない気もするけどそろそろ起きないと。
僕は、体を起こしシャニとカイルとイルナとシイナに挨拶をした。
「みんな、おはよう」
「「おはよー お兄ちゃん」」
「キュウー」
「ショウさんおはようございます」
シャニの顔色を見るに眠気はなさそうだね。良かった昨日かなり話し込んでしまったから疲れが残ってしまってるのではないかと心配したのだが、元気そうなシャニを見てホッとした。
僕達は、朝の準備をしてからゆっくりと孤児院に向かった。
今日は、カイルとイルナの2人とシイナの事を孤児院に預けるのでリーナさんにはよくお願いしないとね。
「リーナさん、カイルとイルナとシイナの事を今日1日よろしくお願いします」
「はい、大丈夫ですよ」
まぁ、2人共5歳とはいえ賢いから大変な事にはならないだろうけどね。
それに、シイナについても大丈夫だろう。
「じゃあ、行こうかシャニ」
「はい!」
「と、その前に……」
シャニを連れてお手掛けするまえに、僕はカイルとイルナの頭を撫でた。
「2人共、いい子にしてるんだよ。シイナもね」
「「うん、お兄ちゃんとお姉ちゃんも行ってらっしゃーい」」
「キュー」
カイルとイルナは、僕達が見えなくなるまでずっと手を降ってくれていた。本当に可愛い子達だ。
こうして、僕とシャニのお出かけが始まった。
さて、今日はどこに行こうかな、迷うけど色々と出掛けてみようか。
僕とシャニは、町の中を歩いているのだが何も行く場所が思いつかない……
どうしようと内心焦っている僕を他所にシャニが何かを思ったのか僕に質問をしてきた。
「ショウさんそう言えば急ですいませんが、ショウさんは外套とかって持っているのですか?」
本当に急な事なのだが、シャニありがとう確かにこの世界に来てから雨が降っていないから忘れてたけど傘なんてあるはずないのか、雨から身を防ぐために外套が必要なんだ。
「外套は買ってないから持ってないね……」
「それでは、雨が降った場合が大変なので買ったほうがいいかと思います。 わたしは、持っていなくても平気ですが、ショウさんやカイルとイルナの分ぐらいはあると良いと思われますが」
「そうだね。シャニ教えてくれてありがとう。せっかくだから、今から買いに行こうかシャニ」
「はい」
「一応言っとくけど、シャニの分も勿論買うからね」
「あ、ありがとうございます」
それは、当然だよね。シャニは、大丈夫と言うけれどシャニの分だけ買わないとかありえない話だよね。僕達だけ雨の時に外套着てて女の子のシャニが外套着てないという状況とか僕最低な人間になっちゃうよ。
こうして、僕とシャニは前に服を買いに行ったお店に行くことにした。
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シャニと一緒に他愛のない話をしていたらあっという間に着いてしまった。
「もう着いてしまったのですか……」
寂しそうな声でシャニはそう言っていた。
僕ももう少し話をしたかったのだが、まだまだ時間があるので入って外套を選んでからでもまたいっぱい話せるし、とりあえず店に入ろう。
「いらっしゃいませー」
「外套が売っている棚はどこにありますか?」
「外套なら、あそこの棚にありますよ」
お店に入り店員さんに外套が売っている場所を教えてもらいその棚に向かい各々自分のを選ぶことにした。
僕は、外套を選ぶのに時間はあまり掛からず最終的には黒色か紺色で迷ったのだが、紺色の外套を買うことにした。
シャニはというと、1着1着じっくりと見て選んでいる。
なんだか、シャニの様子を見ると昔を思い出す。
元の世界にいる時、母親と一緒の買い物で僕の母親も1着1着見るタイプだったのだが、小さい頃の僕はその時間が退屈でいつも母親を困らせていた。
今思うと母親には、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
シャニは、可愛いので選んでいる姿も悩んでいる姿もずっと見ていられる。前回はカイルとイルナに気遣って早めに決めてくれたのであろうと予想ができる。
なら今回は、ゆっくり見てほしいと僕も思ったので、のんびりと選んでいる様子を見ていた。
濃い茶色のやつを広げていたがお気に召さなかったんだろうね、すぐに畳んで次の外套を手に取っていた。
偶に僕の方に来て感想を求めてくるのだけど、僕も思ったままの感想をシャニに伝えることしかできないので思ったことを言っている。
似合うなら似合う、似合わなさそうなら否定的な言葉を言うと納得しながらまた選びに言っている。
全てを見終えたシャニが、最終的に持ってきた2着を見せに来てくれた。
「ショウさんは、どちらがいいと思いますか?」
シャニが見せてきてくれた2着のうち、まず1着目は大人っぽい色の灰色の外套だ。
もう1着の方は、優しい色の水色だ。
「僕は、水色の方の外套の方が似合うと思うかな」
「そうですか。子供っぽいかなと思いましたがわたしもこの色が好きですし、ショウさんが選んでくれた。こちらの方にしますね」
僕の選択が間違えてしまったかと思ったけど、シャニもこの色が好きみたいで良かった。
シャニは水色という優しい色合いは絶対似合うはずだから着てるのを今すぐ見てみたい気持ちもあるけど、雨が降ったときの楽しみにしておこう。
さて次は、カイルとイルナの外套を選ばないといけないね。
僕とシャニは、子供用の外套がある場所の棚を見ることにした。
子供用の外套は、大人用より数が少ないのだがシャニは、自分のを選んだ時より時間を掛けて慎重に1着1着見ている。
「ショウさん、カイルとイルナは何着せても似合いそうで2人の外套を決められないです」
「確かに、カイルとイルナは可愛いからね。でも僕はこれがいいと思うんだけどどうかな?」
そう言って僕が手に取った外套は、水色の外套で白の水玉模様が入っているのを見せた。
「せっかくだから、シャニの色とお揃いの方がいいかなって思うんだけど、どうかな?」
「いいですね。それでしたら、ショウさんの外套も一緒の水色にしましょう! そうしたらカイルとイルナも喜びますよ!」
え、それはちょっとシャニのお願いでも……
でも確かに、お揃いにしようと言ったのは僕だしカイルとイルナと、それにシャニの喜ぶ姿も見たい。
「僕に水色って似合うかなシャニ?」
「ショウさんは、何でも似合いますよ」
シャニは目を輝かせながらそう言っている、シャニにそこまで言われては断る理由はないよね。
僕は手に持っていた紺色の外套を戻して水色の外套を手に取った。
外套の値段は4着全部で金貨1枚の値段だった。これが僕には高いのか安いのかは、全然わからないがどちらにせよ僕達には必要なものなので僕達はお揃いの外套を買って店をあとにした。




