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37話 カイルとお出掛け②

昼ご飯を食べ終わり、また次のお店を探して街を歩いた。


「今度はどこに行こうか?」


「うーん·····」


「また、歩きながら探そうか」


「うん‼」


カイルは考えている様子なのだが、行きたい所があまりないのかもしれない。

なので、僕はカイルの手を取り歩きながら探すことにした。

カイルも笑顔で頷いてくれたのでとりあえずは、よかった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「カイル、あそこなんてどうかな?」


「うーん·····」


僕とカイルはしばらく歩いてみてその都度カイルに色々な店を勧めてみたのだがどれもしっくりは来ないようだ。


僕が小さい頃に欲しかった物は何だっけ?

確か、ゲームとかは欲しかったな。

けど、この世界にはあるわけないし·····

やばいどうしよう‼

そうやって、僕が1人で考えているうちに広場に戻ってきてしまった。


せめて、何か話さないと‼

そう思い僕はカイルに聞いてみた。


「あ、戻って来ちゃったね。カイル何か行きたい店はあった?」


「ううん、でも、おにいちゃんといっしょにいるだけでたのしいよ」


「そっか、ありがとう」


でもね、カイルすごく嬉しいけど、今はそういうことを聞きたいんじゃないんだけどな·····


まぁ、でも楽しんでくれたことは嬉しいけどね!


さて、この後はどうしようかな·····

帰るにはまだ早いし。


そんなことを考えて立ち止まっている時だった·····


「誰か、それを止めてください」


何かあったのかと思い、僕はすぐにその方向を向いたのだがそこには、焦って追いかけている人しかいなかった。


あれ、誰もいなくない?


そう思ったのだが、カイルが膝をついて手招きをして待っていた。


よく見るとトタトタと走っている動物がいたのだ‼


その動物は、カイルの元に行きカイルがその動物を抱きしめて僕に見せてくれた。


「お兄ちゃん、この子かわいいね〜」


「そうだね。かわいいね」


カイルが見せてくれた動物は、見た目は元の世界の頃にいたアライグマそのものだった‼

毛並みの色は灰色で驚いたが、凄く可愛い。


僕も動物園で1回見たぐらいだなあと考えていると·····

動物を追っていた女の人が追いつき話しかけてきた。


「捕まえてくれてありがとうございます」


「いえ、大丈夫ですよ。それでなぜこの子を追っかけていたのですか?」


僕がそう聞くと女の人は、怒っているような感じの声で言ってきた。


「私が売っている商品の食べ物を盗み食べられてしまったんですよ」


「そうだったんですか‼」


それは、確かに怒ってもしょうがない事だよな。お店の人にとって商品を食べられる事は許せないことだろう。


でも、この動物をどうするのだろうか?

ふとそう思ったので聞いてみた。


「あの、この子はどうするのですか?」


「もちろん、街の警備隊に渡すわ」


まぁ、当然のことだろうでもこの動物はよく見たら痩せ細ってて小さな怪我もしているようだ。


「お兄ちゃん」


カイルも不安そうに聞いてきた。どうやらこの動物が心配なのだろう。


「カイル大丈夫だよ」


僕は、そう言い商人の女の人に金貨を10枚ほど渡した。


「すいません、これでこの子を許して貰えないでしょうか。これからは、僕が面倒を見るので」


「でもねー またする可能性もあるかもしれないですし警備隊に渡した方が」


「お願いします」


僕が何度も頭を下げながら言うと商人の女性は、金貨を受け取り許してくれた。


「分かったわ。じゃあちゃんと面倒を見るのよ」


「はい、ありがとうございます」


そう言って納得してくれた女性にお礼を言い。

この動物の傷を治すために回復魔法で傷を治した。大した傷ではなかったので僕の魔力でも足りたのは本当に良かった。


「キュー」


可愛い鳴き声が聞こえてきた。どうやら僕達に懐いてくれたようだ。


さて、この動物をどうするかカイルと話しをしなくては·····


「カイル、この子も一緒に連れていってもいいかな?」


「うん‼」


カイルは笑顔で納得してくれた。

そうしたら、名前を付けないとな·····


「カイル、この子の名前考えてくれるかい」


「なまえ?」


「うん、カイルに付けてあげた方がいいかなと思ってね。ちなみに、この子は男の子だからかっこいい名前がいいかもね」


「わかったー」


そう言うとカイルは、真剣に考えてくれているようで少し時間がかかっていたのだが決めたようだ。


「きめたー シイナにする〜」


「いい名前だと思うよ。どうしてその名前にしたの?」


「おにいちゃんとおねえちゃんとカイルとイルナのなまえをつかったの‼」


「そっか、僕とシャニの最初の1文字のシとカイルの2文字目のイとイルナの3文字目のナを取ってシイナか、とってもいい名前だと思うよ」


「キュウ、キュー」


シイナも喜んでいるのだろう。可愛く鳴いている。


「そろそろ帰ろっか、カイル、シイナ」


「うん‼」


「キュウー」


少し暗くなってきたところで僕達はシャニとイルナがいる孤児院に帰ることにした。

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