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転移したら何故か転生しました!  作者: 花火 魅妖
序章 異世界転移編
11/13

終話 生まれ変わり

 土煙の中の正体が現れる…と、その場の誰もが思った。しかし―――


ザバァァァ!


ビシャッ!


 何かを鋭い刃で斬り裂く音、そして液体が付着する音。2つの音が聞こえた


 ゆずきの視点は、気づくと足元にある。足元を見ているわけではない。足元から見ているのだ。ゆずきは倒れていたのだ。ゆずきは肩から腰にかけてザックリ斬られていたのだ。死ぬまでの一瞬の刹那で見えた周りの景色…血だらけの自分の手、倒れている堕天ファイターズの面々…


 ヤバい、痛い…。控え目に言ってとんでもなく痛い…ッ。ベル…助け…って…―――


 寒いのに温かい…変な感覚だな…。なんでこんな事考えてんのかも分かんないや…


 ゆずきの視界は消えた。安藤ゆずき、享年15歳。短い人生だったと言える






「皆さん…大丈夫ですか…?」


 土煙が晴れたタイミングでベルが駆け寄って来る。倒れてる5人を見て立ち止まる。慌てるでもなく、ただ眺めるように


「蘇生魔法で蘇生させたら、今の土煙の正体について確認しないとですね…」


 ベルは屈んで、ゆずきに手をかざす。数秒かざしてから尻もちをついた。そのままゆっくり後ずさる


「魂が…無い…?」


 立ち上がると、次はカケルに近づいてしゃがむ。そしてゆずきの時と同様に手をかざす


「………こちらには魂がある…」


 ベルは手をかざして何らかの詠唱を始めた。周りには血が飛び散り、悲惨な状況だ。でも少女はただ詠唱を続ける






 ―――あれ…?僕死んだよね?なんでだろう…。揺れてるのかな…?そしてほんのり臭い…。天国って臭いのかな…―――


 ゆずきの視界が僅かに広がる。ぼやけて見えないが、人が見えるような気がする。やがて視界が開ける


「え…?」


 目の前には縄で腕を縛られた茶髪の少年が座って寝ている。寝顔は不安気で、服はボロボロで痩せ細っている


 この子ボロボロだ…。急いで縄解いてあげないと………!?


 ゆずきはようやく気づいた。自分も縛られていることに


 嘘だろ嘘だろ!?なんで縛られて…。あれ?左目が…


 ゆずきは左目が見えない。左目に映るのは金色だ。思い切って頭を振ると、左目の視界が開けた


 え?じゃあ今の金色って髪の毛?僕の髪じゃないよね?


「どうなってんだろ…」


 辺りを見渡すと他にも子供達が転がっている。獣人の子。エルフの子。2つの種族の子供達が集められている。先程の少年は耳を見た感じエルフのようだ


「この子はエルフだな…」


 え…?ちょっと待って!?僕の声女の子みたいじゃなかった!?確かに元々声変わりきてないから女子っぽいけど…もっと、なんかこう…


「うわっ!」


 床が揺れて、ゆずきは倒れた。そして四角い木製の箱の中で、一面だけ鉄格子で出来てることに気づく。地面が動いている。いや、ゆずき達が動いているのだ


え…?檻?


 ゆずき達は檻に閉じ込められていたのだ。時々馬のいななきが聞こえてくるので、これは馬車型式の檻だと判明


 ボロボロの服を着た獣人とエルフの子供達…そこから推測出来る答えは―――


 また揺れた馬が止まったようだ。再び檻の外を見ると、そこには街が広がっていた。エレンタウンではない。エレンタウンはもっと活気に溢れていたが、この街はボロボロの服を着た子供が沢山いる


「さぁ!奴隷の獣人にエルフ!安いよ安いよ!今なら一匹10ダイヤだよ!」


 奴隷商売だ。ゆずきの予想は的中していた。やがて寝ていた奴隷の子供達が起き、状況に気づいたのか、ビクビク怯え始めた。お互いに抱き合って怯える子供もいる


 眩しい…逆光でよく見えない…。にしてもこの髪邪魔だな!


 先程から前髪が左目にかかって前が見にくいのだ。そうこうしている内に、人影が近づいてきた。逆光で顔は見えないが何やら商人と話し合っている。声からして女性らしい。女性は会話をしながら、時々ゆずきを指差している


 周りの音で何言ってんのか、全然ッわかんない!でも…一つだけ聞き取れた言葉がある


―――この子にします―――


嘘でしょ…。ヤバいっ…このままだと…


 やがて、奴隷商の男は鍵を取り出し、檻を開けた。ゆずきは男に乱暴に引っ張り出され、地面に転がった。手首を縄で結ばれているので自力で立てない


「ッ………」


コイツ…覚えてろよ…


 ゆずきはそのまま縄で体を巻かれて、男は縄の先端を女性に渡した


「じゃ、行きますよ」


 終わった…。僕の異世界生活は奴隷生活となったのだ―――待てよ?にしては口調が優しいな…


 見上げると、今度は女性の顔が見えた。ゆずきはそのままフリーズした


 え…?蒼華!?なんでここに!?


 それは確かに鎧を着た蒼華だった。あの時と変わらない優しい笑みを浮かべていた


 待て待て!なんでこんな見上げてるんだ?なんか視点低いな…。僕今どうなって………


 ゆずきは店のショーウィンドウを見たのだ。そこに写っていたのは金髪の美少女。髪は左目にかかっており、目は碧眼。背は以前のゆずきより20cm程小さく、服はボロボロ。そして耳を見たところ………エルフだ


 転移したと思ったら…今度はエルフに転生しちゃったの!?


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