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つばいうんとどらいしひ 僕のことなんだと思ってるんですか!

Zweiunddreißig―――Lilie ist immer so!

……さて、僕は夕食を食べ終え、またゲームにログインする。


望乃が珍しく僕に何か訊きたいことがあるようで、肩をトントンと叩いてきた。



「白兎くん、ちょっとお耳をお貸しください……」

「? あ、あぁ……」



望乃から話しかけてくるのは割と珍しいため、なんだろう。きっと、さぞ重要なことなのだろう……そう思っていたら。



「(白兎くんは、学校などで男子トイレか女子トイレ、どちらを使っているのでしょうか……)」

「……いや、何で今?」



僕は共用トイレに入ってるからどっちも使ってない。しかし何故今訊くのだろうか……。



「(……なんででしょうね? まさか。言えませんよじいさまが食事中に失禁したせいで思い出したなんてこと)」

「言ってる言ってる……え、望乃のお爺さんもうそんなことに……? 一昨年までバリバリ働いてたよね……?」

「じいさまはもう67歳ですよ。毎日、夕飯を食べながら飯はまだかと言っていますし」

「ボケすぎじゃない……!? 67で……!?」



ボケ始めるのは基本70超えてからだと思ってたんだけど……まぁ、個人差はあるもんね。一昨年までバリバリ働いていた人がそうなると驚きはするが。



……と思っていると、んむ〜っと、頬を膨らませて不機嫌そうにしているリリィが見えた。



「……り、リリィ……? な、何……?」

「……んむっ」ぱるっ

「な、何!? ぱるって……!? ちょっリリィ!? な、何して……」

「……抱かせて」

「っ……!?」



リリィは僕を持ち上げて、抱き枕のようにぎゅーっと抱きしめてきた。背中にリリィのおっ……うん。柔らかい……。あとぱるって何?


……あとリリィ、次からは抱かせてじゃなくてハグさせてって言ってね。僕勘違いしたから。



「……白兎、なんだと思ったの? ふふ、白兎のえっち〜」

「リリィっていつもそうだよね……! 僕のことなんだと思ってるの……!」

「可愛いって思ってるよ」



「(ナニをしているんですかこの二人は……何でリリィさんはそんなことを真顔で言えて、何で白兎くんは真顔で聞けてるんですか……! いえ白兎くんはまだいいです言われ慣れているでしょうし……何でリリィさんは真顔で言えるんですかそんな恥ずかしいことを! いくら表情筋が終わってても無理でしょうに……!)」



……そりゃあ、今の僕は黒菜そっくりな顔だし。見た目が可愛いのは当たり前だよね。

あとリリィの可愛い判定はガバガバだし……僕が可愛いって言ったものはなんであれ可愛いって言うし……。


おいそこ、シスコンって言うな。え? 言ってない?



「あとさリリィ? 胸が……当たって……る」

「ぇぁ……ぁ、当ててるの」

「絶対にそれ故意じゃないよね?」

「……恋……? うん、私は恋じゃなくて愛だもん」

「あい……?」



故意じゃなくてあい……? 何……?

英語の一人称ですか……? あ、もしや目?


……だとして何??



そんな雑談をしていると、どこかからか、カラッとした、砂を巻き込んでいる風が吹いてきた。



No195 グリューンライヘア 風属性

Nobilisdraco ventus 緑男龍

爬虫綱六足龍目西洋龍科貴龍属 Grünreiherr

砂場の空を縦横無尽に動き回るドラゴン。体はとても細く、飛行は音速を超えるとも。砂嵐を操る。

生息地:沙原、沙漠



風上から、緑色のシュッと凛々しい顔をしたドラゴンが現れた。



「グリューンライヘア……そこまで強くはないらしいのですが……油断はしないでくださいね」



油断させたくないのなら、そこまで強くないとか言わないでほしい……。



「……リリィ、下ろして?」

「……あっいい匂い……リンゴみたいな……すんすん……」

「ダメだ聞いてない……あと頭吸わないで臭いでしょ……」

「全く臭くないよ甘い匂いがするよ」

「(いつまで二人はナニしているのでしょうか)」



リリィはやっとドラゴンに気づいたのか、嗅ぐのをやめたようだ。……下ろしてよ。



「り、リリィ……? 僕は抱き枕じゃないからね? 下ろしてくれないかな?」

「……ぅん」



寂しそうな顔で下ろしてくれた。僕の晋三が持たないので抱き枕にするのはやめてください。



……あれっ僕の体内に旧総理大臣いた?



『フシュルルルルルル……!!!』

『……あ、あれは……聖(Auflö)地(sung)崩( des )壊(Land)……地面が、水のように柔らかくなり、足を踏み入れれば埋もれてしまう……奴の必殺技……!』

「……ど、どうすればいい?」

『翼持ってるどちらかを使えばいいです』

『zzz……か、かき氷……うっ……やめて……』

『……夢を見てる所悪いけどライ起きて……!』

『……わたしはかき氷じゃありません……凍ったスライムです……助けてください……zzz』



……完全に寝てるし悪夢見てる……。

仕方ないのでシアを出した。



『えぁっどどどどどどどどどっどらごん……! 』

「星○○さんのド○えもんの歌みたいな吃音」



……えっ今の小一ってこの曲より年下なの?



『……まっまままままマスター、そ、そっそそそその二人はいっいいの?』

「マスターって誰のこと……あ、僕? 二人は……え、えーっと、ドラゴンから離れてね〜」

『オレもいっいますぐはっ離れたいぃ……』



流石にライを悪夢見てる中叩き起こしてこき使うことなんてできないし……。



『ドラゴンやだぁ……泣きたいぃ……オレが泣いたら血涙にしか見えないけどぉ……』



……シアは弱々しい声で、怯えたように喋る……のだが。全く表情が変わらず、目尻に赤い玉が浮かぶくらいだ。普通に怖い。



「シア……表情が変わらないからこw……」

『もうヤダぁ……!』

「泣いた……」



シアが血涙を流していると、いつの間にか必殺技の影響が無くなっていた。


その隙にと、魔法を放つ。攻撃すると、やけにファイアに苦しんでいるように見えた。



特に大した苦戦もせず、割と一方的に攻撃を続けていくと、段々とドラゴンの起こした風が弱まっていく。



恐らくドラゴンが弱ってきているのだろう。

ドラゴンに対してのトドメは魔法で決めたいので、僕はかなり弱ったことを確認してから、フレイムを放った。



ドラゴンは炎に包まれ、力尽きて倒れるかのような影の存在が見えた。



「や、やった?」

「リリィ、それフラグ」

『あばっばばばばば』



〘経験値10000EXPを獲得!〙

〘ゆきうさぎ さんのレベルが8つ上がった!〙

〘スキルポイントを16つ獲得!〙



……フラグが働かないことってあるんだ……。

確かに、そこまでドラゴンは強くなかったような……。



さて、今現在、スキルポイントがそこそこ余っている(35SP)ため、魔法を覚えることにした。



しかし、何を覚えようか……と探していると、そういえば核属性? の魔法はニュークしか覚えていなかったことに気づき、前に見たうちの、いくつかを覚えることにした。



ニュートロン 4SP 核属性 60 5S 弾

小さな粒を飛ばす魔法。

少し当たりづらい。



ラジエーション 6SP 核属性 5S 支

目に見えないレーザーを出し、相手を状態異常にする。



アトミックバリア 10SP 核属性 40 5S 防

威力が200以上の場合、攻撃を40分の1に軽減する。それ未満の場合は無効。相手が武器や素手で攻撃してきた場合、相手を状態異常にすることがある。



名前も見れるようになっていて、まぁ、核属性があるのならこれに入れられるだろうな、という名前であった。


やはり状態異常ってなんですか。



さて、現在の時刻を見ると、8時半を過ぎていた。

また望乃に圧力を加えられないために、僕はゲームをログアウトし、眠りについた。

Gute nacht! そういえば、最近言ってなかった気がする……。

次回:ALTが現れた!

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