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あはとうんとつばんつぃひ ヌシを釣る、なのです

Achtundzwanzig―――Ich Fische Ghoti.


リ「ghoti(Fish)は英語のジョークだろなのです。この文ドイツ語だろなのです」

「というわけで、手伝え、なのです」

「どういうわけで??」



……僕らはその湖へと向かった。



「あ、釣りにはこれを使うなのです」



そう言うと、リシアはピンク色の欠片を取り出した。

……なんですかこれは(困惑)。



「……え、なにそれ」

「知らないなのです。多分……ミミズ? なのです」

「えぇ……」



ミミズらしき物体を素手で触っている事にも引いているが、その物体の事を把握していない事にも引いている。



「そんなことはどうでもいいから釣るなのです」

「アッハイ」



釣り糸を垂らす……と、嘘みたいな早さで獲物が食いついた。



No102 ムイック 水属性

Coregonus albula

硬骨魚綱サケ目サケ科シロマス属

美味しい小魚。基本カラクッコにされて食べられる。

生息地:綺麗な湖



食べることしか考えていない説明だが、釣り上げられたこの魚の事をなんだと思っているのだろうか。


……ところでムイックって何?



『……ムイックは、モトコクチマスのフィンランド語での呼称。ヴェンダスとも。モトコクチマスとは、北欧や中欧の湖に生息している小魚の一種。また、バルト海の一部地域の汽水域にも生息している……らしい。あと、フィンランド語での写真を撮る際の掛け声』

『シア? フィンランドだとか北欧だとか中欧だとかバルト海だとかって何ですか?』

『……Wik〇pedia(英語版)とかの情報をまとめただけだから知らない』

『うぃき……?』



……シア? Wikip〇diaはあまり鵜呑みにしない方がいいよ? まぁこの程度の情報なら間違いも少なそうではあるが……。



……待って何でシアがW〇kipedia触れてるの?

多分携帯電話どころかPC……いや、ポケベルすらないでしょ……。



『……ht〇ps://en.w〇ki〇ed〇a.〇rg/w〇ki/Coregonus_albulaって書いたら……なんか浮かんできたから』

『……何でそんな事を書けるんですか?』



……ブラウザ開けるんだねこのゲーム。シア、本当にどうやって書いたの?



『? オレの体液で……』

「グロ……いや、そっち系の……!?」

『ご主人!? いったい何を想像しているんですか!? ただのスライムの体液ですよ!? 汗とか涙みたいなものです! あとシア、わたしが訊いたのはwhyです! whatじゃないです!』



「……やっぱすぐにはヌシは釣れないなのです……」



No105 ラクスサーモン 水属性

Salmo salar

硬骨魚綱サケ目サケ科タイセイヨウザケ属

美味しい鮭。とても美味しいよ。

生息地:川



さて、リシアの釣っている様子を見ると、鮭みたいな魚ばかり釣れているようだ。


高級寿司店にサーモンは置いていないらしいよ。

あと鮭とサーモンは別物だよ。鮭は生食不可だよ。



「……そういえば、ヌシってどんなの?」

「マグロ、ご期待ください……なのです」

「マグロは釣れないでしょどう考えても!?」

「……マジレスやめろなのです。……はぁ、ナマズなのです」



これマジレスか……? ツッコミの範疇では……?

……ナマズかぁ、グレードダウンというか……。



「……んおっ!? な、なんか大きいのかかったなのです! 手伝ってなのです!」

「えっ!? う、うぐぐぐ……!」



竿が勢い余って飛んでいったが、とても大きな獲物を釣り上げた。


どう見てもナマズではないが。

……ドラゴンである。



No196 ヴィオレットラフ 水属性

Nobilisdraco aqua 紫伯龍

爬虫綱六足龍目西洋龍科貴龍属 Violetraf

水に潜り毒を撒き散らすドラゴン。体液はとても強い毒性を持ち、魚介類を壊滅させる。水華を操る。

生息地:海原、湖畔



害悪すぎないかこのドラゴン。こいつがいたら湖が終わってしまう……!



「狙ってるのはお前じゃない、なのです……! はぁ……めんどくさいなのです」



そう言いながらも、リシアはナイフを取り出す。



「我(わー)に宿る、やまつ土神の力。その力は鬼畜すら敵に非ず。……土神奪操・地……!」



リシアの手のひらに土砂の塊ができる。

……ところでこの鬼畜ってなんですか。無慈悲な人ってこと? それとも中国語での音madという意味なの?



「岩よ我(わー)を守り給え。岩よ全てを土に還したまえ。己(なー)に載すは神の力なり。

その岩、永劫に封ぜ……!

……巖の骸(いわのむくろ)!」



その塊がナイフと共に飛んでいき、ドラゴンの頭上で大きな岩の塊となる。


……押し潰され、ドラゴンは死んだ。

つっっっよ……。



「……己(なー)の運がいいなら化石になれる……なのです」

「……おつかれ……? その、詠唱の鬼畜ってどういう意味なの……?」

「鬼畜……? あ、わーが言ってるのは妖怪や魔物及び動物って意味なのです。無慈悲な人って意味じゃないなのです」



なるほど……いや、その使い方は聞いたことが無いけど、まぁ理解はできる……か?



「……あ、またなんかかかっ……重っ!!??」

「なのです外れてますよ!? せーのっ!」

「「うおぁぁぁ!!」」



協力して釣り上げると、とても大きなナマズが釣り上がった。



No110 バカデカオオナマズ 土属性

Silurus glanis magnus

条鰭綱ナマズ目ナマズ科ナマズ属

とても大きなナマズ。おらっ漁獲!

生息地:湖、池、沼



No110+ カイザーヴェルス 土属性

Silurus glanis magnus

条鰭綱ナマズ目ナマズ科ナマズ属

すごく……大きいです……なナマズ。

生息地:湖



……説明にクソなミソを感じたが、ヌシらしき魚を釣り上げられたのでいいだろう。



「デカすぎんだろ……なのです」

「……ところで、これを釣り上げて何するの?」

「……なにしようなのです」



……とりあえず、村に戻った。

なぜ釣ろうとしたのだろうか……。



◇



「……あ、そういえば今日ってメンテナンスがあった気がするなのです。確か18:00くらいから……」

「え? 何のために……」

「確かアップデートのためなのです。明日の14:00にはメンテナンス終わるはずなのです」



アップデートかぁ……待って20時間メンテナンスあるのか……。



「……多分そろそろログアウトした方がいいなのです」

「そ、そうなんだ」



僕らはログアウトした。

……次には何が追加されているのか……いや、多分わかんないなこれ。何かの武器実装とかなら本当にわかんないだろうし……。



◇



……リビングにて、黒菜が寝転がりながら動画を見ていた。



『「ゆっくり○○です」「ゆっくり○○○だぜ」「わーん! ○○○ー!」「ど、どうしたんだ○○!?」「この前、某弾幕STGのLunaticをノーミスで全クリしたじゃない!? でも、こんなの楽勝、画面を見なくても誰でもできるって言われたのよ!」「なるほどな……いや、無理だろ。頭おかしいだろソイツ」「でも悔しいのよ! ○○○、画面を見ずに操作して、ノーミスで全クリするわよ!」「やめとけ!?」』


「……黒菜、見てるチャンネルだいぶ頭イカれてない? 何を目指してるのこの人?」

「さぁ?」



……何を目指しているのだろうか。弾幕STGの難易度など分からないが、頭がおかしいことはよく分かる。



……なお、5面道中まではノーミスノーボムでできていたが、その後被弾した。



「……お兄ちゃん、ネットって広くて凄いんだね」

「凄すぎるよ」



◇



さて。夕飯である。

今日もお子様ラン……ディナーである。



……醤油ラーメン、炒飯、餃子、焼売、小籠包、ゼリーだ。


……子供が食べるラーメンにしては背脂と野菜マシマシな気がするのだが……。


まぁ、あくまで子供が食べるラーメンとしてはである。流石ににんにく入れますか? で答えて出されるほどマシマシではない。



あ、味は普通に美味しかった。

ところで小籠包って中国語ではシャオ(xiǎo)ロン(lóng)バオ(bāo)って言うんだね。まぁ僕たぶんずっとショーロンポーって言うだろうけど。



◇



さて自室。適当にスマートフォンを弄っていると、リリィからメールが来た。



私はLです『数学の提出物ってどこやればいいっけ』19:41



……えっ。



私はLです『白兎?』19:42

     『まさか知らない?』19:42



……僕の顔は真っ青に染まった。元々青白いけど。



……二人して望乃に泣きついた。


なお今週は提出物がなかった。よかったぁ。

え? 学生の大半は夏休み入ってるのにまだ学校の話書くのかって?

うるせえよ三月から始まって七月終わりそうなのに作中やっと1週間経ったくらいなんだよ。なんなら一時期隔日にしてたからもっと経ってた可能性高いんだよ。なんなら最初の頃は春休み期間だったろうが。


次回:おいコラ僕の個人情報

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