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つばいうんとつばんつぃひ フォウルト密林

Zweiundzwanzig―――Fourth dschungel

……フォウルト密林はフィルスト草原からゼコント山の向かっての右側にあり、フィルストの森と雰囲気が違っていた。



フィルストの森と比べ大分暗く湿っており、樹木以外の植物は全く生えていない。地面は茸と水溜まりだらけだ。



……一応太陽は昇っているが、木々の密度が高く、葉がとても広がっていたため木漏れ日がほとんど射し込まない。


……水溜まりに向かって伸びる糸のように細い1本の光。それ以外に外の光はない。



「これがチンダル現象……」

「……白兎、下ネタ? 別に私も望乃も下ネタが嫌って訳じゃないけども……」

「違うよ? 確かに下ネタ由来で覚える人が大半だろうけども……」



どうせ股間の茸(ち○ち○!)のことでしょ。

イタリア語での乾杯とか中部地方での熱いとかで反応してそうだねリリィ。あとBocydium tintinnabulifermくん。……ヨツコブツノゼミくんの学名だけど、なんて読むんだろうね(知ってる)。



「はいはい、○茎の話はそこまでにしてくださいね」

「してないよ!? あとなんの恥じらいもなくそんなこと言わないで!?」



おいなりさんのお話はここまでにしよう!?

……そんな話なんてしてねぇよ。


……さて。少し歩いていると、少し大きな虫がこっちに飛んできた。



No075 キシサイカブト 無属性

Oryctes eques

昆虫綱鞘翅目コガネムシ科サイカブト属

鎧のように硬い甲殻、レイピアのように鋭い角を持つカブトムシ。螺旋階段、廃墟の街、無花果のタルト、ドロローサへの道、特異点などとは関係ない。

生息地:森林



これで君の世界へ共に旅立てるぞッ! ハレルヤD○O……とでも言いたいのだろうか。


とりあえず某神父は冬のナマズのように大人しくなってもろて。




……そんなことを考えていると、カブトムシは一匹だけじゃあなかった事に気づいてしまった……。

2……3……5……7……11……13……17……19……23……29……31……37……41……43……47……53……ざっと57匹はいた。


僕は虫は嫌いだ! 怖いんじゃあない! 人間とかけ離れた外見に虫酸が走るのだ!

……虫さんトコトコで草。



落ち着け……心を平成にして考えるんだ……。

チョベリバ……あ、これ平成……。


こんな時どうするか……。


落ち着くんだ……素数を数えて落ち着くんだ……。

1、3、5、7、9……あれ?



「うわキモ……」

「あぁ……うわぁ……」



……この数の多さに、望乃もリリィも気持ち悪がっている。


このカブトムシをどうにかしなければ。

……一旦魔法を放ってみた。



「ファイア!」



カブトムシが一匹だけやられた。

……割と散らばって飛んでいるせいでちまちまと倒している。


それを見てか望乃もリリィもカブトムシを倒し始めている……のだが、カブトムシが躱したり独特な動きをするせいか少ししか倒せていない。



「……ニューク」



……対処が面倒くさくなったのでニュークを放ってみた。勿論望乃とリリィに避けてとは言った。



ニュークは以前よりも威力は落ちていそうだが、それでも爆発が起こった。


……カブトムシは全滅した。


[経験値2280EXP(40EXP*57)を獲得!]

[レベルが1つ上がった!]

[スキルポイントを2つ獲得!]



……そういえば、スキルポイントがそこそこ溜まっていた気がする。

……現在持っているスキルポイントは19。

何か覚えられるか……と調べると、何か気になる魔法があった。



レッドスノー 12SP 氷属性 10*30 50S 弾

周囲に状態異常にする雪を降らせる魔法。範囲が広く、無差別攻撃をする。生物には威力が倍になる。



……レッド(赤)の要素はどこ?

状態異常とあるからニュークに近いような由来なのだろうか……? 不謹慎な匂いがするが……。



……さて、進んでいくと蝶々(てふてふ)……じゃない、蛾がいた。



No076 クジャクカイコ 無属性

Bombyx pyri

昆虫綱鱗翅目カイコガ科カイコガ属

なんだかポケットの中で潰していそうな蛾。

そうかそうか。つまり君はそんなやつだったんだな。

生息地:森林



……ちょっとビビったので魔法を放った。



「……ファイア!」



しんじゃった……(当然)。


[経験値15EXPを獲得!]



……さて、その後も進んでいく……と。

今までよりも更に足を踏み入れてはいけなさそうな場所に来てしまった。


地面が泥よりも柔らかく、真上の空には嵐の目のようなもの。異常なまでに生えた茸。



そんな場所の中心に、翼を持った金髪の少女が背中を向けて立っていた。まるで何かの儀式のような立ち姿だ。



『……ここまで……人が、来るなんて……』



金髪の少女は顔を向けず、翼をゆっくりと広げた。



『……ここは、フォウルトの禁所……。ここは、色々危険だから……そう呼ばれてる』

「危険……?」

『例えば……』



彼女はこちらを向き、少し口を開ける。

橙の瞳。口の中には鋭く尖った牙が見える。


何故だか少し見覚えがある……。

誰だっけ……。



……あ、ワイルドオークを倒した人……?



No093 ヴァンパイア 闇属性

Vampyrus vampyrus

哺乳綱六足獣目亜人科吸血鬼属

動物の血を吸う人型の生物。満腹の時だけ人畜無害。

生息域:動物のいる場所



『こんな感じの、飢えた吸血鬼とかに……』

「……!?」

(Blut)(schwert):(Nebel)!』



紅色の霧がヴァンパイアから放たれる。

ヴァンパイアはその霧を伸ばすように掴み、血の剣を創った。



果血(Wein)の蛇(schlange)



吸血鬼がそう言うと、葡萄のような赤い物体が空に浮かぶ。……その物体は吸血鬼にぶった斬られた。

物体は弾け、蛇のようになりこちらに向かってきた。



「シャイン!」



蛇が僕に当たる前に、魔法を放った。

……しかし、効果は薄そうだ。


蛇は僕に当たり、服が少し汚れた。

……酒のような臭いがする。



「うぐぁっ……!?」

蝙蝠(Schläger)の突撃(Angriff)。強制的に、大人しく……なってもらうよ。全員……大人しくなれば、危害を加えたり……なんてしない』

「うぁっ!?」



吸血鬼の背中から蝙蝠が出てきた。

その蝙蝠は僕に群がって、押さえつけられた。

望乃もリリィも同様で、立つことすら難しそうだ。



『……どうする? このまま、血をちょっと吸われるか……抗って、痛い目を見るか……』



……抗う以外の選択肢はあるだろうか。

血をちょっと吸われる……なんて、洗脳モノとかでもない限りはしたらダメだろう……。



「にゅ、ニューッ……うわっ!?」

『……それだけは、やらせない。……ここが滅ぶ』

「……!?」


ニュークを放とうとしたら、蝙蝠が暴れ出し、杖を落としてしまった。ニュークがどういう魔法か分かっているようだ……。どこで見たのだろうか。



『……そろそろ、黙ってないで出てきてよ。”アオ”』

「……?」



……吸血鬼は、急に僕に向かってそう言った。……しかし、なんの事だろうか。アオ……?



『……?』

「……??」



……沈黙が続いた。言葉の意図が分からない。

出てくる……とは……?


反応が無いことに困ったのか、吸血鬼は隙だらけになっていた。僕は杖を拾い上げ、魔法を放つ。



「ファイア!」

『!? ……ダーク』


……放った魔法は、吸血鬼の放ったダークという魔法にかき消された。



『……本当に、いない……?』



吸血鬼は少し困ったように眉が八の字に近くなる。

吸血鬼の首が少し俯いた……。


……と思ったら、顔を上げ、僕を睨み、少し冷たい声で僕に訊いた。



『……青いスライムを……どこにやったの?』

「え、えーっと……」

穢れ(Unrein)た棘(Dorn)! 答えて。……ゆっくりと、その棘が蝕んでいく。完全に蝕まれる前に……ね』

「ぁ……あぁ……が……」



足元から赤黒い茨が生え、僕に絡みつく。動くことも難しく、ゆっくりと痛みが僕に襲いかかってきた……。

その時。空から声が聞こえた。



『プフィルジヒ・シュタッヘルシュヴァイン!』

『……なぁっ!?』



声の主はライだった。吸血鬼の足元に棘が生え、穿ち、吸血鬼を頭まで貫いた。グロ……。

その衝撃だろうか。茨は塵となって消え失せた。



……ライの目は元に戻っていた。



『……例えお前だったとしても……ご主人に攻撃するんなら……やり返す』



……ライってお前という二人称を使うんだ……。

しかし、面識があるのだろうか……。



『……? だ、誰……?』



ないみたいだ。

この吸血鬼が忘れてしまっているとかいう、悲しい事でもない限りは……。



『……それはこっちのセリフでもあったんだけどね……アカ』

『……ヒイロだよ。……アオ』



前言撤回。面識はあったようだ。



『あと……今のわたしの名はライです』

『……そう呼ぶよ。ほぼ青くないし』



……やはりアオというのはライを指していた。

青いスライムだったからアオなんだろうか……。



『じゃあわたしもパ【自主規制】って呼びます』

『ヒイロだって。アカじゃない……後で、高木さんは説教』



また出たよ高木さん。……しかし、随分と仲良さそうに話すものだ。……アカかヒイロか分からないが、元々スライムだったりするのかな?



『……ご主人、紹介しますね。こいつはアカ』

『ヒイロだよ』

『……わたしのように、スライムなんですが……わたしと違って、乗っ取ったのではなく、変身してこの姿になっています』

「スライム三匹目……?」



やはりスライムだった。

シャバドゥビタッチヘンシーン。


……まさか、赤いスライムだったからそんな名前に……。ん? 赤いスライム……?



そういえば、最初に出会った時のライの隣に、赤いスライムがいたような……?



『ご主人、こいつ……仲間になりたいそうですよ』

「……え? ……こ、こいつ……?」

『こいつコミュ障厨二病なのでかっkもがが』

『コミュ障でも……! 厨二病でもない……!』



……な、仲間になりたかったの……?

なら何で攻撃してきたの……?


あと三人称こいつって……。



『……なんかわたしに諭されて仲間になる……みたいな事がしたkもがが』

『言うなぁ……っ!』

『……えー……強さを認めて仲間になる……みたいなことがしたかったんですよね?』

『……ノーコメント』



……なるほど。厨二病なんだね。そういうお年頃ね。

よく分かったよ。それでコミュ障なんだね。


リリィと一緒だ「事実だけど……!」。



『……そんなプライドは捨てて、仲間になりたいって言えばよかったのに』

『プライド……っ……わ、分かった……。ちゃんと言う……な……仲間に、なりたい……』

『よく言えました』

『……赤ちゃん扱い……ヒイロだってのに』



赤ちゃん『ヒイロだって……!』が仲間に加わった!



『……で、こいつの名前はどうします? そのままヒイロか、私みたいにするか……それともパ【自主規制】』

『……そのままヒイロか、名前を付けてほしい』



どうせならライと同じような名づけ方にしたい。


……どうしよう。スライムからそのまま使うにも名前としては……。スイ、ライはなし、スラ……ダサい! スム……なんか嫌だ! ラム……肉! ダメ!


じゃあslimeから色々工夫する……? ……シーメ、リーメとか……うーん……リーメは悪くないかもだけど……。



じゃあ少し捻って名前を出すか……。


発音的には大体Slaimになるし……。

……並びとか色々変えまくって……。

良さそうなのはsiaとかliaとかmiaとかmaiとかlie?

あとmaliとかlima……あれだいぶできるな?


で、僕的に雰囲気にあっているのはsiaかliaだと思った。でもliaはライとごっちゃに……ならないとは思うが一応……そのため消去法でsia……シアにした。


あとliaにしようにも、ら行率が高すぎるのもある。

リリィにライ、リシアにローゼ、レーゼ、ラル……。あとルキアにルルエ……。これが更に増えると思うと……。



「シア……とかどうかな?」

『……な、何でアカにしないのですか……!?』

『ヒイロだってのに……。……シア……ですか。いい……名前……あ、ありがとう……』



〘シアが仲間に加わった!〙



シア ID:Juk1m18

Lv:38 Exp:29000 SP:0

ヴァンパイア(スライム) 雷、闇属性

能力:操血蝕肉

覚えている魔法:エレキ、ボルト、スパーク、ダーク、シャドー、穢れ(Unrein)た棘(Dorn)(Blut)(schwert):((Nebel)(saugen))、蝙蝠(Schläger)の突撃(Angriff)、テレパシ、果血(Wein)の蛇(schlange)


装備不可



「装備不可……?」

『そりゃこいつ変身してるとはいえスライムですし』



……装備不可ということを聞いたからか。まだ頭の中が下ネタに支配されていた……のかは知らないがリリィが反応した。



「つまり全裸ってこと……?」

『違っ……う……のか……?』

「そこは違うって言い切ったら……?」

10万文字行った……。


次回:白騎士

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