ぜくつぇーん お前も幼女になるんだよあくしろよ
Sechzehn―――Das zweite kleine Mädchen
食堂を出て、教室へと戻った。
すると唯斗からまた連絡が来た。
YUIT&O『白兎今起きたんだけど助けてなんか女の子になってる』12:23
未読
YUIT&O『あっ、おい待てい、既読無視してんじゃねぇよ!頭にきますよ!』13:17
……?
……!?
女の子になってる……だと!?
既読『ガチで女の子になったの?』
YUIT&O『そうだよ(肯定)』13:18
『とりあえず放課後俺の家来て』13:18
既読『ほんとかなぁ』
……は??? え? は?
どうして?
女の子に……???
仲間ができたよ! やったね(錯乱)。
「(……リリィさん、白兎くんいつもの調子に戻っていませんか?)」
「(本当だ、もう青くないね)」
さて。授業の準備をしていたら……。
あまり話したことのない子……上村 雪音という子が話しかけてきた。
隣の席なのだが、とても大人しくて女子と話していることが多い子だ。あ、髪は長めだが男だ。
「ごめん、ちょっと教科書忘れちゃったから見せてほしいなn……です」
「いいよ」
「ありがとうなのd……んん」
……なのだ……? ず○だもんとかハ○太郎か何か?
それともカ○ズ様……?
勝てばよかろうなのだァァァァッ!!! って?
「(危な……なのですって言うところだったなのです……というか声も全く一緒のはずなのにバレないものなのです……?)」
◇◇
放課後。急いで唯斗の家へと向かった。
何だか望乃とリリィがついてきたが、そんなことはどうでもいい。
唯斗の自室に向かい、唯斗らしき女の子がベッドに座っている姿を発見した。
体にそぐわない大きな服を着て、肩を出している。
「……??? 何だこの幼女???」
「お前が言うな」
金髪碧眼の可愛い女の子だ。僕が言えたことではないが変わりすぎている。僕が言えたことではないが。
声も高く可愛らしいもので、前の面影はほとんどない。まぁ、可愛らしいといっても僕には及ばな……嘘です調子乗りました。
「(え、何で唯斗さんも女の子に……?)」
「(多分感染症か何かだよ)」
「(なるほど)」
……後ろで何か話しているようだが、ほとんど聞こえなかった。まぁどうせ大した会話ではない。
「……しかもさ、なんかもっとやばいことあって」
「え?」
「俺が起きたらさ……、隣に知らない女の子がいたんだよな。ほら」
「……は???」
え? 不法侵入されてたの??
唯斗が座っているせいで気づかなかったが、確かに隣にも女の子がいた。銀髪碧眼で今の唯斗と顔は瓜二つだ。しかも唯斗と手を繋いでいる。
「……揺らしても起きないし、しかも裸だし。それになんか手も離れられないしで……」
「な、なんて羨まけしからん!」
恐らく僕でいうVRゴーグルに相当するのだろう。
しかし何で人が増えているのだろうか。何? プラナリアか何か??? それとも単為生殖???
何にせよ羨まけしからん。
有罪! 没収! 死刑!
「白兎???? た、確かにそうかもしれないけどさ……顔とか声はお前の方が格段にいいからな? 俺を8としたらお前20くらいあるだろ」
「盛りすぎでは? 2.5倍は流石に」
確かに妹はアイドルでセンターをやっていけるくらいには可愛いし声もいい。今の僕も似た見た目だろうが、それでも流石に言い過ぎだろう。
「……で、話を戻すけど。手が離れないせいで着替えられないし、こいつが裸なせいで外にも出られない。なんならトイレも無理。本当に助けて」
「……そんな唯斗に朗報。トイレに関しては。
この世にはオムツというものが……」
「うわぁ嫌だ!!!!」
まぁ、それしかない可能性があるし……。
解決できるだけマシな方だと思うよ。
「……まぁ、とりあえず服はオーダーメイドならなんとかなると思うよ。多分。トイレはオムツ一択」
「……出来るまでこのままなんだけど? あとオムツ一択は嫌なんだけど」
「……はは」
「なにわろ」
「……そういえばその娘にセクハラとかしてないよね?」
「してねぇよしねぇよそんな勇気ねぇよ」
くだらないことを話していると、唯斗が急に思いついたように言う。
「……思ったんだけどさ、このままクラスの男子全員女になったりしないよな?」
「嫌だなぁ」
フラグにはならないでくれ。頼むから。
……ならないよな?
「……あ、ところで一つ忠告」
「え?」
唯斗に大切なことを伝えなくては。
言わなかったら大変なことになる……。
「……篠宮先生いるでしょ?」
「う、うん……?」
「あの人、小さい女の子に目がないから。あんまり保健室近寄らないようにね」
「マジ?」
「マジ」
唯斗は驚愕した。必ず、かの幼女執拗の保健員を避けねばならぬと決意した。唯斗には女の子の生活が分からぬ。唯斗は、中学からの同級せ……
……すみませんなんでもないです。
「……ところで、これって元に戻れたり」
「多分できない……」
「(´・ω・`)」
◇◇
さて。唯斗の家を出たのだが、唯斗が女の子になった理由は当然のように分からなかった。
また、謎の女の子も目を覚まさず、たまに頬が緩んでいたように見えるだけだった。
唯斗が祠を壊したのか、神様にそういったことを祈っていたか、もしくは新手の感染症か。そういったことは何も分からない。
……ま、そんなことは考えててもわかんないのでゲームをする。
ゲームに入ると、天候がとても悪くなっていた。
雷が落ち、横殴りの雨が降っている。
「……嵐?」
『あっ……これは……』
ゼコント山の頂上に台風の目のような穴が空いており、そこを中心に雲が時計回りに回っている。まるで嵐だ。
決して男性アイドルグループのことではない。
……ライが何か言いたげにしていたが、聞こうとしてもはぐらかす。
……二人がログインしてきたのを見て、山の様子を見に行くこととした。
死亡フラグではない。大雨の中で、川の様子を見に行くみたいなことを言っているわけではないのだから。
山を登り始めると、モンスターが現れた。
見た目からしてドラゴン……いや、ワイバーンか。
茶色い胴体に、黄緑色の翼を持っている。
No143 ハックフライシュ・ゲリヒト 無属性
Wyvern carotrita
爬虫綱有鱗目四足龍科ワイバーン属 Hackfleischgericht
美味しそうな匂いのするドラゴン。倒した後はバンズで挟むといいよ。
生息地:草原、山
あの、名前……。
ハックフライシュ・ゲリヒト……Hackfleischgerichtとかかっこよさそうに聞こえるけどさ。ひき肉料理って意味なんですけど。
で、バンズとか言ってるから完全にハンバーグだよねこれ。
「……じゅるり」
「リリィ?」
リリィが隣でじゅるりと言った。
効果音じゃないんだそれ。口で言う言葉なんだ。
「……白兎くん、このモンスターはかなり弱いですよ。剣で胴体が簡単に真っ二つにできますしそれで死にます」
「そりゃ胴体切られたらなんだって死ぬよ。プラナリア以外は」
……まぁ、とりあえず剣を持っているリリィが倒していた。
「ハンバーーーグ!」
「思ったけども」
ハンバーグといえば。師匠が頭に浮かぶ人も多いだろう。え? 浮かばない?
ジェネレーションギャップって奴か……。
◇
少しすると、またモンスターが現れた。
No054 ブリッティーゲル 雷属性
Panthera tigris tonitrus
哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属
雷を纏ったトラ。攻撃性が高く、皮膚が厚い。
生息地:山
大きめの虎だ。それ以上でもそれ以下でもない。
ただちょっと電気を纏っているだけ。
……なんだか前のブリッツベーレンみたいな雰囲気がするな〜(泣)。
『みゃーお!!』
「……猫じゃん」
「猫ですね」
「猫だよね」
……見た目に反して、鳴き声は子猫のようだった。
どこからこんな鳴き声が出るのだろうか。
こんな大きさでこの鳴き声は無理だろ。
もっと低いだろ。あと吠えてほしかった。
……鳴き声で警戒心が薄れてしまっていた。
その隙を見てか、虎が飛びかかってきた。
「うわぁっ!?」
杖を構える隙もなく、飛びかかられて食べられそうになっていた。
「た、食べないでくださーい!」
「それはサーバルキャットじゃない……?」
……その後リリィが虎に切りかかり、助かった。
そして虎は逃げていった。何がしたかったんだろう。
◇
あの後、何も無く山の頂上に着いた。
山の頂上は大きな窪地が出来ており、その中に大きなモンスターがいた。
No198 ゲルビュールスト 雷、草属性
Nobilisdraco tonitrus 黄侯龍
爬虫綱六足龍目西洋龍科貴龍属 Gelbürst
空は飛べないが力の強いドラゴン。翼だった部分は腕となり、背には草が生い茂る。迅雷を操る。
生息域:カルデラ、クレーター
ライの言っていたドラゴンのことだろうか。
多分この嵐もこのドラゴンの影響だろう。
僕は武器を構えた。
やめなって! 日本国では○夢語録は恥ずかしいんだよ!
おっ? 大丈夫ですか? 大丈夫ですか? バッチェ冷えてますよ? ○夢は日本国で流行ってるってはっきりわかんですね。
やめなって言ってるでしょ!?
こいつ(唯斗)登場させておいて何もしてないな……せや! TSさせたろ! という理由でTSさせました。
ところでコメント来ないかな(チラチラ)
……来ませんよね……。
次回:雷のドラゴン




