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28話:美しい動物との出会い
こんな綺麗な動物初めて見た。
その動物は、
薄暗い中に白く輝いている。
目は赤く、大きさは馬ぐらいある。
毛は白く輝き、ふさふさと風になびいている。
見た目は狼にそっくりだ。
目を離せない私に、
その動物が私に近づいてくる。
恐いという感覚はなかった。
前から知っている様な感覚。
ずっと、待っていた気がした。
私の目の前で立ち止まる大きい動物。
私は自然と、手を伸ばしていた。
首の横辺りを撫でてみる。
想像よりも毛はごわごわしいて、かたい。
先程、強かった風は静まり
木々の触れ合う音は鳴りやんでいた。
静寂になった丘は、
まるでこの世に
私と、この動物だけを残して
消えてしまったみたいだ。
大きい狼の頭が下がってくる。
私は無意識に狼の額と
私の額をくっつけようとした。
まるで、昔から
こうする事を知っていた様に。
しかし、私と大きい狼の
額はくっつく事はなかった。
何故なら、その瞬間
何処からか飛んできた矢が
この大きな狼を貫いたからだ。




