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神殺しの龍拳  作者: キト
花札編
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22/25

22話

膠着状態が続き、霧が全員の足元まで届いた頃.....

結界の外から叫び声が聞こえる


「ちょっと!!これ!!どういうことですか!!」


結界の外から早紀の声が聞こえる


椿が言う

「雨冬くん...?」


雨冬が言う

「椿さん。待っててくださいね。必ず帰りますから。」


..........逃げてください。椿さん。早紀さん。蝦夷さん。


蝦夷が早紀と椿の腕を引っ張る

「早く!!逃げるのだ!!」


椿がつぶやく

「で...でも」


蝦夷が叫ぶ

「早く!!逃げるのだああ!!」


そうすると三人は背を向けて逃げる


領帝側はさらに緊張を高める

そうすると雨冬が腕を手をこむぎに向けると龍がこむぎに向かって飛んで行く


りんなが叫ぶ

「こむぎちゃん?!」


そうするとこむぎが龍に体をとられて視界から消える


門下がとびかかる

りんなが指を下に向けて言う


「お 座 り」


それを門下の後ろの虎が門下を支え、りんなの呪文を無効化する

そうするとびりびりと電流が帯びた拳を振り下ろすとそれをアリスが受け止める


「くっ....!!重い...!!」


明らかにさっきと覇気が違う

空気が刺さるように全員の肌を焼くような緊張が走る

生物リミッターの解除というものの強力さを思い知る。


そうするとこむぎを飛ばした龍が帰ってき、雨冬の周りを少し周る


雨冬が言う

「みなさん...今日は良い日ですね。」


はぁ...勝手に勝った気にならないで欲しいな。

命を懸ければ勝てる。

この世界はそんなに単純じゃない。

これは闘いじゃない。殺し合いだ。


遠くで何かが光るのが見える

空気を割るようなとてつもない轟音を立てながら何かが近づいてくる

その異変に気付き、高威力大魔法を放つ。巨大な魔法陣が雨冬の正面に展開されると光がすべてを包み込む


その攻撃を阻止しようと翔、パロマ、りんなが動くよりも早かった


辺りが光に包まれて、世界を真っ白に変える

雨冬が目を開けると最初に目に映ったのはこむぎの顔だった


ゴンッッ!!


こむぎが雨冬のデコに頭突きをする


.......?!?!


そうすると雨冬の生物リミッターによる魔力汚染が止まり、雨冬が気絶する。


門下がそれを黙認すると刀で自らの首を絶つ


「は....?」


パロマが声を上げるよりも前に大爆発が起こる





++++++++++++++++++++


大爆発のより、吹き荒れた風の余韻が地面を震わせる


パロマがつぶやく

「あいつら...(イカ)れてる....」


その爆発で砂煙が収まり、周りが見えるようになったころ

翔がこむぎに言う

「こむぎ!!あれやるよ!!」


翔がこむぎに向けて飛び、こむぎに身を任せると

翔がこむぎの手のひらに着地したと同時にこむぎがフンッと翔を投げる


そうすると翔が山を越えて飛んで行く


ゆうかが驚愕する

「ええええ?!?!?!」


パロマが言う

「こいつらもイカれてる.....」


そうすると翔の飛んでいった先を一行は目指す


++++++++++++++++++++


翔が山を越え、勢いのまま着地する


着地した場所は小さな峠道だった

しばらくすると道の向こうから馬車がやってくる


翔の前まで行ったところでとまり、馬車から花札が降りてくる

「えー??もう来たのぉ?翔ちゃぁーん??」


コッコッコッとハイヒールで地面を叩き、歩く


「花札。もう...いいんだよ。」


翔が息を漏らしながらつぶやく


花札はそんな翔の態度が気に食わないようだ

「えー??なになに~?聞こえな~いw」


翔が花札を見てハッキリと言う

「もう終わりにしよう。」


フンと鼻を鳴らして翔に向けて指を鳴らす

小さな赤い閃光が一瞬走る


だがその閃光が体に触れるよりも前に翔が大きく手を叩く


パンッ!!


固有魔法:「反転(リバース)


花札の体がビクッと跳ねる

「は.....?」


++++++++++++++++++++


荒れ果てた戦場の片隅

折れた木々と沼地の中

怒号と砲撃の風を切る高い音が響き、その視界にはひどく冷たい花札の目が見える


花札が言う

「翔ちゃん....?人を殺すって....どういう意味か分かる....?」


力なく膝をつく翔のそばに寄って顔を近づける

そうすると翔の持っている刀の刃先を素手でつかみ、みずからの腹に刺し始める


「それはね...未来も。絶望も。希望も。....すべてを奪うことなんだよ...?」


赤い液体が二人の足元へと広がり、そのころには花札が翔を膝立ちで抱えるように顔を落とす

その間も翔の刀が花札の腹の穴を広げていく

それは自傷ではなく、それ以外の何かであった。


「どうして...《《私の弟を見捨てたの》》...?」


翔が涙を流しながら小さくつぶやく

「ごめん....ごめんなさい....」


花札が翔の頬に手を添え、その指を翔の涙が伝う


その緊張と絶望は、戦火の真ん中で凍り付く。

その雪は悲しみを包んでくれない


ただ


(憎しみ)を凍らすだけだ。

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