13話
静寂が流れる。それはまるで時が止まったようだった。
その静寂を破壊したのは
ゆうかだった
斧を勢いよく振り下ろす
ッッッ?!?!
こむぎがぎりぎりで躱す
ガシャンガシャン!!
こむぎがゆうかの攻撃を躱したことによって部屋のモノが崩れる
斧を振り下ろしたゆうかを蹴り飛ばす
ドシャアアアアアン!!
勢いよくゆうかが吹き飛ばされると
窓ガラスを貫通して外へ吹き飛ばされる
急いで壁ごと破壊してゆうかに追撃をする
外へ出て、周りを見渡す。
そうすると物凄い音を立てて何かを何かが追いかけている
スバッ!!
木の葉を突き抜けてごろりごろりと地面を転がる
ハッっとしたような表情をする
パロマだ。
パロマは激しく息を切らしている
こむぎを見た途端逃げ出す
ゆうか退散したのを察したようだった
ゴオオオオオオ!!!
パロマを高速で追いかけていたのはりんなだったようだ。
宝具で魔法精霊を召喚し炎をまき散らして暴れている
「はぁ...はぁ...はぁ...はぁ...」
さっきより激しく息を切らしている
りんなが小さく言う
「お水...頂戴...やばい...死ぬ...」
この世界の人間は魔力消費を限界まですると酸欠になってしまうのだ
りんなは限界まで魔力消費をして、酸欠になっている。
パロマも息切れを起こしていたのを見る限りりんなの魔力切れを察して襲ったが
りんなが宝具を使いまくり、りんなの精霊召喚宝具よりも強い宝具がなく
仕方なく生身の魔法で対応してせいでこうなったのだろう
こむぎがりんなに水の入ったペットボトルを渡す
「大丈夫...?」
はぁはぁと息を切らしたりんなは言う
「翔ちゃん...とこ行って...」
急いで翔のもとへ向かう
地面を踏みしめて一気に加速。
おそらくさっきから鳴っていた音は翔が戦っている音なんだろう
森林を走り音のなる方向へと向かう
ズシャン!!
すると周りの木が一斉に倒れる
一瞬で視界が開ける
すると倒木した木々の上に刀を抜いた翔が立っていた。
その翔と向き合ってアリスが立っている
「あれ?魔力切れを起こしてたのじゃなかったみたいだね。」
「さぁ?勝手にお前が決めつけただけだろ」
「冷た...傷つくなぁ...」
アリスが体の向きを変える
「じゃ、私はこれで。」
アリスが宝具を起動すると高速で飛び上がり飛んでいく
こむぎがあきれたように言う
「こんなにジャンジャン宝具使っちゃだめでしょ...?」
そう。宝具とは特殊な魔法が封印された装飾品....
それに簡単に作れる物じゃない。
クソ高けぇぞ...(東国はあんまり金銭的余裕がない)
さっきアリスやこの二人が使った宝具は比較的安い宝具だが
東国からすると安いモノも安くない。
翔が近づいてきて言う
「いったん退散だね。国内がまずいかもしれない」
こむぎが不思議そうに問う
「え?国内がまずい?なんで?」
翔が目を細めながら言う
「今回の相手は領国じゃない。平和の守護者だ。
ワールドイーター。その恐ろしさが分かってないの?
今回の件で私たちと領国との戦争がバレた。つまり
《《上層部が殺される》》」
こむぎが言う
「は?...何言ってんの?」
翔が急いでりんなとこむぎの手を引きながら言う
「どうしてあんなにすぐに退散したかわかる?
都市部に向かうついでで私たちを見つけて圧をかけてきたの。
恐らくゆうかの方は先回りしてただろうね
痛手はできるだけ負いたくないからすぐ引いたんでしょ...」
りんなが言う
「平和の守護者は戦争関係者を皆殺しにして戦争を止める魔法使い...あいつは間違いなく上層部を殺す、領国も東国も。」
早く...早く向かわないと....
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時は夕暮れ、オレンジ色に光る空の下。
急いで駆け付けた3人に待ち受けるのは
軍事施設とはかけ離れ、
ひぃ
ふぅ
みぃ
よぉ
と数えるには多すぎる。
数えている間に殺されるのではないかと思えるほどの
死体の海だった。
あちらこちらには戦った跡が残っている
緊張が切れた空気があたりを燃やす
足の踏み場がなく、乾いた血で足音が消される。
真夏の死海...
翔が指示を出す
「私とこむぎは別の施設行ってくるから、りんなはここの処理お願い。」
こむぎと翔が別の施設へ向かった
りんなが死体を見つめ、つぶやく
かつての白色の廊下とは違い、赤色に染められた世界を歩く
遠くから救急車と警察車両の音が聞こえる
駆け付けた警察官が叫ぶ
「大丈夫ですかぁーー!!!」
「生きてる人いますかぁーー!!!」
警察官とりんなの目が合う
警察官は理解してしまった。
この人の顔は一度見たことがあるような気がした...
その立ち振る舞いから見て、ただの人間ではない...
特殊な立場の人間なんだろう。
ならばどうして彼女が此処にいるのか
その目は
ここはまだ危険だ。
という忠告に聞こえた
りんなが言う
「襲われたら全力で叫んでね♡」
《《私が、絶対守るから》》。




