12話
殺風景な廊下とは違い、たくさんの機械や謎の箱が不規則でありながらも綺麗に並べられ、
異常に天井が高い部屋へたどり着く。
その部屋の中央には、例の研究資料が置かれている。
翔がゆっくり歩き、資料が置いてある机へ近づく
資料へ手を伸ばすと
突如上から何かが降ってくる
剣.......だ......
どうして疑問を持たなかったのだろうか?
どうして不思議に思わなかったのか?
どうして警備がこんなに薄いのか...
両手を大きく広げ舞い降りる
この世界にはワールドイーターと呼ばれる指名手配犯がいる。
その中の一人が此処に。
彼女は平和を愛し、戦争を憎む者
戦争関係者を皆殺しにし、平和を守護する
《《平和の守護者》》だ。
机に刺さった大剣を抜き翔に投擲する
翔が身をひねり、投げられた剣を避ける
避ける時に間に合わなかった髪の毛が切られ、散り、消える。
まるでそこに何もなかったかのように
全員が大剣に気を取られている間に大剣はドアを通過して外へ飛んでいく
気を取られすぎた。いや。遅すぎた。
すぐに後ろへ下がろうとした翔に向かって攻撃する
平和の守護者の手には光があった。
何の魔法かはわからない。
だが、
遅すぎたことはわかる。
遅すぎたのだ。
その瞬間、りんなが指を下に指しつぶやく
「《《お座り》》」
ドがッッッッッ!!!!!
激しい音とともに平和の守護者が地面にたたきつけられる
叩きつけられた瞬間にこむぎが守護者の横へ回り込み、守護者の脇腹に蹴りを入れようとする
その瞬間に守護者の地面がモリ上がり
こむぎの攻撃を回避する
破壊した地面は粉々に砕け、物凄い音を立てる
パンッッッッ!!!!!
普通のモノを蹴った時に出る音ではないだろう
刹那その音によって警報が鳴り響く
ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!
警報が鳴ったと思えば壁が破壊される...
ドンッ!!
先ほど投擲した大剣が壁を突き破り平和の守護者とともに退場していく
こんなに物音を立ててしまえばもう隠しきることはできない
伏せていた翔がつぶやく
「あいつ...逃げやがった...」
そう呟き、机の方を見る
....資料がなくなっている
そうだろうアイツの目的は研究資料を消すこと。
誰がどう使おうとあの資料は戦争目的で使用されるだろう
何やら外がいきなり静かになる
スッと音もなく誰かが侵入してくる
???が手を振りがら言う
「ヨッ!!東国のみなさ~ん。」
こいつは知っている。
パロマ・フエゴ。
何度も接敵したことのある相手だ。
パロマが言う
「私達の仲とて逃がすわけにゃいかね~んでね殺させてもらいますよ~」
ノールックで何かしらの魔法が飛んでくる
その魔法が放たれるよりも早く3人は飛び上がり
天井を粉砕して瓦礫が宙を舞い
ふわりと浮き上がる
なぜか翔とりんなが8人に増えている
こむぎにつかまっている個体がいる。
恐らくこいつらが本体だ。
外で待機していたアリスが魔法を放つ
こむぎが空を蹴る
その瞬間、天井を吹き飛ばしたときに舞い上がった瓦礫が粉砕され、
粉々になり
煙幕をつくる。
ヒューーーー
風を切る音もここまでくると限界だ
逃げる気なのだろう
四方八方に煙の跡が続く。
こうなれば大領帝国特殊部隊員であろうがわからぬまい。
++++++++++++++++++++
隠れ家へとたどり着く
「はぁ...はぁ..はぁ...」
3人は酷く息切れをし、しゃがみこむ
りんなが途切れ途切れでつぶやく
「あいつら...はぁ...はぁ...やばすぎ...」
攪乱するために町中に分身を走らせ、それと同時に自身も逃がしたのだ
「...。」
ボーっとこむぎが二人を見つめる
「大丈夫?」
「あぁ...ちょっと...お水頂戴...」
「わかった。」
こむぎがテトテトと歩いていくと妙に光ったドアノブがついているドアが目に入る
この隠れ家独特のゲーミングドアノブだ。
「緑→黄色→オレンジ→赤→ピンク→紫→青→水色→緑」とドアノブを一回ひねるごとに
光る色が変わる。
このドアノブは一回開けて閉める。そこから出る動作で二回ドアノブをひねる。
こむぎはいちいち部屋を出る時に
ドアノブの色を覚えるキモイ習慣があったので覚えている
最終確認は隠れ家を出るとき...色は緑だった。
他の色に光っているはずがない。
だが
私達が出て行ったあと一度ドアノブが回されている
今のドアノブの色は《《黄色》》。
《《部屋の中に誰かがいる》》。
「..........。」
こむぎはただただ絶望するしかなかった
この隠れ家がバレていた。それ以外ない...だろう...
それしかない。
カチャ...
ドアを開けたとき
もうすでに何者かの影の下だった
???が挑発口調で言う
「あれ~ドア壊して入ってこないのぉ~??」
こむぎが上を見上げると
斧を肩にかけてドアのフレームの上でしゃがむ
ゆうかの姿があった。
「.......は?」




