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ⅩⅦ 被害

「カルト!」


 先程の銃声を聴きやってきたクレイは、肩を抑えしゃがみこんでいるカルトに駆け寄った。


「うっ……」

「カルト!? 大丈夫か!」

「――かすり傷だ。問題はない……」


 実際、痛いといえば痛いが、場所が場所なだけになんとかなりそうだった。

 そんな中、2人のやり取りを静観していたナジュムは、顎に手をやり、目を見開いた。


「ほう。クレイ・ナーダまでいるとは……」

「お前、なぜカルトを!」

「……やめろ、お前に関係ない。それに、お前が叶う相手でもない」

「なぜ、と言ったかな? うーん、私の家族を殺されてしまったからね。まあ、仇討ちとでも言うのだろうか」


(家族……?)


「カルトはそんな事しない!」

「なんだ、まだ言ってなかったのか? まあ、まだこれからだしな。――さぁ、カルト・ヒネーテ。クレイ・ナーダ。私と遊ぼうではないか。――嫌というほど、たっぷりと、ね」


 口角だけを上げたナジュムは、一旦下ろした銃を再度構えた。


「逃げろ……!」


 カルトの必死の叫びも虚しく、妖しく妖艶に微笑むナジュムの銃が吠えた。

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