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ⅩⅠ 情報交換

「はー疲れた。カルト!」

「なんだ?」

「腹減ったー! 何か作ってくれ!」


 家に帰るなり叫んだクレイは椅子に座り、すっかり食べる気満々だった。


「ったく、仕方ないな。何が食いたい?」

「肉!」

「待ってろ。今作って……」


 カルトが腕を捲くり、包丁を手にしたとき、来客を知らせるベルが鳴った。 


「誰だ?」

「あいつらだろ?」


 すると扉の向こうから声が聞こえてきた。


『カルトさ~ん! 僕達です~!』

「ほらな?」


 カルトは扉を開け、中に招いた。


「入れ。ルト、ハル」

「おじゃましま~す!」


 ルトとハルはクレイと同じようにカルトが救ったモストロだ。

 カルトと出会った当初、社交的で人を襲い人を喰うことに快楽を覚えていたが、罪悪感にさいなまれていたルトと、対照的に、内向的で人を襲うことにも人を喰うことにも興味を示さなかったハル。

 2人の性格は、人肉を食べなくなった今でも変わっていない。


「おぉ、ルト!」

「クレイさん! ご無事でしたか?」

「あぁ! 風邪も引かなかったぜ」

「ハル。元気だったか?」

「……はい、カルトさんは?」

「俺は大丈夫だ。今回はどうだった? お前はルトより“あいつら”に対する嫌悪が強かったからな」

「今回、別に普通……です」

「そうか。もう慣れたか?」


 カルトの問いかけに“コクン”と頷くハル。その様子を見ていたクレイがぼそりと呟いた。


「……カルトには懐いてんだよな」

「――ハル。あいつの方にも行ってやれ。あの嫉妬バカに」

「おいカルト! なんか言ったか!!」

「あ? なんだ、空耳だろ?」

「……そうか?」


 クレイは首を傾げ怪訝な表情を浮かべた。


「それで? ルト、ハル。向こうの様子は?」

「あ、はい! クレイさんがサラハを離れてからの3日間。状況はますます酷くなりました。道にあるのは骨、内臓で人は誰もいません。中央の状況ですが、病院にわずかに生き残った人々が隠れていたので、その病院にバリアを掛けてきました。モストロ達はあらかた片付けましたが何人か、街の外へ逃がしてしまったようです」

「そうか」


 どうするか、と考え始めたカルトの思考はクレイに遮られた。


「カルト」

「あ?」

「サラハはもう無理だ」

「……あぁ。バレンティアもだ」

「ここは捨てて、他の街を守ろう」


 クレイの提案にカルトは黙り込んだ。


「カルト! それしか方法は……!」

「――分かってる。モストロたちはまず、周りから攻めるはずだ。クレイとルトは南へ、俺とハルはから北へ。モストロたちを根絶やしにする。旅発つのは明後日。目標はモストロ。見つけ次第……殲滅しろ」

「「「はい!」」」

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