表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100回死んだ悪逆貴族、ヤケクソで死亡フラグ回避を諦めたら無双モードに突入した  作者: 斧名田マニマニ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
18/43

最初の復讐

トリガーを引いた瞬間、轟音が炸裂した。

空気そのものが震え、倉庫の鉄骨が軋むような悲鳴を上げる。

眩く燃え上がる火柱が天を貫き、暗闇を引き裂いていった。


「ぎゃああああっ!!」


灼熱の渦の中心で、ドルヴィックの絶望的な叫びが轟く。

その身体は、まるで業火の審判を受けるかのように、炎と爆煙の渦の中へと消え去った。


「ひいいいっ、倉庫が燃える!!」

「巻き込まれるぞ! 逃げろ、逃げろぉっ!!」


爆風が吹き荒れる中、密売組織の手下たちは悲鳴を上げながら次々と出口へ殺到した。

パニックに陥った彼らは足取りも定まらず、互いを押しのけ踏みつけあいながら必死に脱出を図った。

混乱の渦の中、幾人かは容赦なく襲い来る炎に呑み込まれ、その場に倒れ伏した。


破壊の衝撃波が凄まじい勢いで周囲を薙ぎ倒し、倉庫は地獄絵図と化した。

鉄骨が軋み、壁が崩れ落ちる。


ノクスは、業火の渦中に凛として佇んでいた。

その黒衣は爆風に煽られ、夜の翼のごとく風に乗って舞い上がった。


かつて、この場所でノクスは何もできずに殺された。

打ちのめされ、踏みにじられ、無力で、ただ怯えることしかできなかった。

あの日の恐怖と屈辱が、今でも胸の奥深くに刻まれている。


だが今は違う。

もう、あの頃の弱く儚い存在ではない。


ループの中で幾度も押しつけられた武器密輸の冤罪。

暴行の末に命を奪われた苦い記憶。

闇の中で握り潰され、歪められてきた真実。

そして、その陰で蠢いていた密輸組織の痕跡。


それらすべてが、今、浄化の炎に包まれ、跡形もなく灰となっていく。


「これで密輸の証拠は完全に消えた」


この人生で武器密輸の冤罪を背負わされる心配はなくなったわけだ。


炎と破壊の渦を背に、ノクスは風の魔法で舞い上がる破片を優雅に払いながら、揺るぎない足取りで歩き出した。

その背は、もうこの場所の過去に囚われてはいない。


ノクスは決して振り返らず、静かな夜の闇の中へ消えていった――。


◇◇◇


翌朝。

澄み切った空から差し込む朝日が庭の木々を黄金色に染めるなか、アルヴェイン邸の静寂を破るように、けたたましいノックの音が響き渡った。


「ノクス! 今すぐ開けてちょうだい!」


玄関に現れたのは、ノクスの元婚約者で侯爵令嬢のセシリア・ルヴェリエだ。


ドレープのかかった淡い紫のドレスが、朝の爽やかな風にふわりと揺れる。

陽光に照らされた金色の髪は、繊細な絹糸のように煌めいていた。

完璧な身なりと、非の打ち所のない気品ある立ち姿だ。


しかし、セシリアの整った顔には、焦りと怒りの入り混じった切迫した表情が浮かんでいた。


「もう! どれだけ待たせるのよ! まさか居留守を使おうとしていたんじゃないでしょうね!?」


ノクスが扉を開くや否や、セシリアは遠慮もなく屋敷の中へ入ってきた。

大きな欠伸を漏らしながら、ノクスは諦めたように彼女を迎え入れた。


「セシリア。確か昨日、もう来るなと言ったはずだが?」

「だって、これを見てちょうだい!」

※カクヨムで先行公開しています


毎日必死で更新しています……!

少しでも「面白そう!」「期待できる!」そう思っていただけましたら、

ぜひ↓の広告下からフォローと評価(☆☆☆☆☆を★★★★★に)で励ましてください。

皆さまからの応援が、なによりものモチベーションとなります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ