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僕らの暗黒神様!  作者: ひよこちゃん


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おいでませスパ&リゾート地ドリームランドへ3

 じーちゃんに犬かきはいいけど口と鼻をずっと水の中に入れたまま犬かきしている様子を見ていると不安になるからやめてくれんかされつつ酒臭くなった温泉を離脱。もうこれ温泉かわからんな。まぁいい。

 しゃきりと着替えたじーちゃんをギルドに連れて行けば、徘徊老人が何か月かぶりに帰ってきたみたいな騒ぎになったが取り敢えず一段落である。


「人の子はお昼寝タイムか~。簀巻きみたいにされてるけど。

 ひー、ふー、みー、結構な数だねぇ」


「ミノムシがいっぱい並んでるな」


「……人外らしい感想はいいがね。まかり間違っても起こしてくれるな。

 連鎖反応で全員起きる。そうなったならば流石の私でも暴れん自信はない」


 真っ白に燃え尽きたみたいな姿ながら文句はちゃんと言ってきたブラドさんは放置して風呂上がりの麦茶を飲みつつラムレトと並んでしゃがみこんで群れを作って寝ているベイビー共を眺める。全員むちむちだな。栄養満点なのであろう。望月と同じく欠けたとこねぇみたいなこの世の春を謳歌しているような寝顔をしている。なんなら天上天下のポーズを取っているのもいる。


「つーか表に出ろって言ったってよぅ。儂に何をさせてーんだ?

 まさか隠居老人引っ張ってきてお宝採掘じゃあるまい。儂は斬る以外には出来ねーしそれ以外を期待もしてねーじゃろ。

 何を斬る?」


「是。まぁちと斬鉄剣の習得頼むネ。

 私と離婚して壁と結婚した嫁連中面白い誤解してたよろし。

 私達がクーヤの本つかて咎人の枷でクロイツマイン捕まえてる、つーてたね。丁度いい。乗る。

 人道の為、世の為、五徳の為。適当な言い分付けて咎人の枷付けられたヤツ救護の仕事を出すヨ。教団からは奴隷は罪人だとは突っつかれるであろうが。

 今までもギルドはボランティアにせっせと精を出してたアルからな。それと併せて幾つかボランティア系の仕事出す。

 ま、これは実際回さねで出すだけでよろし。別口でロウディジットの後釜から正式にきっちり買い取るネ。

 その内の数点、総司斬れるか?」


「……………………仏の金剛か。あのえげつねぇ代物、実物はもう長いこと見てねぇが未だに夢に出る。

 あれからも儂だって何度かは挑んだ。

 ありゃ硬ェぞ。異次元の硬さだ。饕餮の鬣、玄武の甲羅、斉天大聖の緊箍児、この世にああいうもんがあるとすりゃこれぐれぇの代物に違いねェと心胆から納得させられるだけの代物。

 場所は首元、しかも下手に手を出しゃ付けられた本人を苦しませて死なせる。俺達でも今までなんとかなった試しはねぇし状況があんまりなら本人の首ごと落としてやってたもんだろ?

 あれにもう一度挑めって話か? ……本気か?」


「冗談言う見えるか?

 斬鉄剣習得が頼み事ヨ。手を出す諦めた代物アルが。

 斬れねか?」


「いや、斬るさ。

 暇じゃし」


「よろし。ほれ、練習台ヨ」


「………………あん?

 って、生きてる枷じゃねぇか。付けられてた本人が死んだら霞になって消えてただろ?

 …………斫りでもねぇ、滑らかで、返りも潰しも一切無し。切り口を合わせれば継ぎ目はわからん。常道じゃねぇな。

 …………………………どうやった?」


「クーヤがやったネ。

 クーヤが真祖から取ってその辺に投げ転がしてたのをフィリアが回収してカミナギリヤ経由で私に来たヨ。

 別にクーヤ頼んでもいいが頼みっぱなじゃあ今後に良くも無し、こっちはこっちで枷を取る手段を確立しておきてーアル」


「マジかよシリアス一瞬で消えたわ」


「こっちは、なんだたか。悪魔のクルシュナ付けられてた分ヨ。

 本人に聞いてもどうにも要領を得ねー話だったアルが、恐らくこいつは元が教団の内部から横流しされたかで元々存在しない扱いの枷ネ。

 取り敢えずこの二つとは別で行方不明の枷を幾らか出す。

 教団に咎人の枷を集めようしてる思わせるヨ。クンツァイトも公式に撤退声明出す。ジョーカーとオズウェルの死亡公示もアルな。やぶれかぶれ思われれば御の字。ただのブタ札アルが無意味に警戒してくれるに越したことは無し。二人の自称嫁来たら知らねで通してある程度泳がせてから刈り取る。

 差し当たってはそれで大物は寄越さねなるであろうな。使い捨て送って枷を消費させようするであろ。クーヤの本寄越せ五月蝿くなるであろうが、クロイツマインがこちらの駒と思われてる状態なら口だけヨ。あのコミュ障連中の強欲有難いね。情報全部自分達で止めてるであろ。と、なると幹部不在ねらて暗殺しにくるか本を直接狙うくれーアルかな。上空騒がしなるが、暫くは南大陸釘付けなるであろ。十、は無くてもいい。六か七。枷を消せば次に取ってくる手は消極的な勝利への完全な舵取り。枷を付けられる可能性が僅かでもある限り、絶対に前には出てこないわかりきってるネ。押し付け合いが膠着して動けなくなる。人間動かねーなら神々も動かない。人間の盾なるなんぞプライド許さね。私達の寿命待ちなる。末端ギルドにクンツァイトみてぇな懐傷まぬ手段取ってくるくらいヨ。あとは交易渋って干上がる待つも有りそうアルが。

 その辺はよろし、こっちの本命は西大陸ネ。ぼちぼち魔王城落とす。西のギルドもさっさと再建して二人起きたら担当させる。あっちが固まってる間に神相手出来る連中集める。

 総司、また開拓始めるヨ」


「マジか。やる気溢れすぎじゃろ何が起きた?」


「レモン牛乳……美味いのかな」


「飲んでみるかい?

 ラーメンもあるらしいよ」


 ラーメンにもしているのか。チャレンジャーだな。気になるが親父は寝ているので流石に起こして作らせるのは忍びない。

 それに後ろでごにゃごにゃとしている会話もぼちぼち終わりそうな空気があるし、ここは切り上げ時とみた。


「よし、リゾートで泳ぐぞ!」


 枝を振り回して叫ぶ。隠蔽なんかは後で考えよう。そうしよう。

 振り回している最中にふとじーちゃんが手に持つ枷が視界に入る。よくわからんがなんかこれを斬るって話だったか?


「じーちゃん、それ斬るならなんか武器いる?」


「いや?

 儂はその辺こだわるのよ。神の工芸品(アーティファクト)に挑むなら、この刀で挑みたい。

 斬るならこの刀でだ」


「おおー」


 物凄く達人っぽいことを言われた。私も見習うべきであろう。なんでもかんでも本でやっていてはチャラいのだ。渋みが欲しい。九龍が持っている枷を奪い取って枝でピシピシと攻撃してみる。

 放り投げてみたり、地面にガツガツとぶつけてみたりするが何の傷も付かない。本で外した時にはなんの苦労も無かったというのに。ぬぬ……。


「…………………………」


「クーヤくん、それブラドくんに禁止されてなかったかい?」


「なんでバレた……?」


 手っ取り早く暴力と腕力でどうにかしようとしたのが一瞬で看破された。おのれ。腹いせにラムレトに枷を投げつける。喰らえ!


「アイターッ!

 クーヤくんなんだか僕に攻撃的になってなぁい!?」


「ちくしょうべらんめぇあんちきしょー!!」


「これ、ここで暴れるないアルよ」


 後ろから抱え上げられて止められてしまった。クソッ。だがしかしこれを振り切ってベイビーがハッピースヤスヤタイムだというのに暴れ散らしては達人らしくない。仕方がない。

 さっさとリゾート地に行ってゴロゴロすべきだ。間違いない。


「儂は後で行くわ。赤子は寝てるし、流石に限界超えてるし何人か休みがてら連れてく。人も往来が出来んなら改善もされるじゃろ。トンネルに入りゃぁいいんだな?」


「そうそう。ここのトンネルから入って……看板立てとこうかな。

 ドリームランド支部って書いた看板作るからそれ見て来てちょ!!」


「前の世でも生きてて海なんてもんは数える程しか行ったことねぇやなァ。

 そういやこっちはこっちで海で泳ぐなんてのはほとんど自殺行為らしいぞぅ。クラーケンだの海獣だの海坊主だの、怪物には事欠かねぇらしいしな。タンザナイト塩湖のあの辺ならまぁ……蟹系と怪魚系か。クーぼんにしては珍しく絶叫系アトラクションだな」


「よしやめよう」


「んじゃ行くアルか」


 やめろォ!! 離せ、私は自由だ!!!

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― 新着の感想 ―
次回には浜辺で元怪異らしき海産物を七輪で焼きながら貪り食っている図が頭に浮かぶ。 後、温泉(ソーマ)を犬カキで泳ぐシーン、一切音も波紋も立てず滑るように非生物的な動きで鼻から上だけけがスライドしてるの…
あの辺の海はもう暗黒神ちゃんのでっかい金魚鉢みたいなもんだから大丈夫じゃないかな…… そういえば先住民居たし、時空が捻れてユグドラシルみたいなことにはなりにくいのかしら
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