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ブルーウォーター公国物語(続グランディ王国物語のそのまた続き)  作者: 雷鳥文庫


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315/365

まっすぐな心ということ。

 蒼き光を纏って美しき神獣が現れた。


キュウウウウ。


「ああ!白狐様!」

跪くダンさん。

「あいかわらずのこうごうしさ。」

「そのすがた、はんぱないっす。」

膝を折るコハク国ツインズ。


「ごめんなあ、キューちゃん。うちのやつが呼び出して。」

「あいかわらず綺麗だねえ。」

「ヨシヨシ。来てくれたのね。」

動じないウチの家族。上から父、兄、母の発言です。


「流石に善良なるモルドール一族ですわね。少しも神獣様に怯まない。」

ため息をつくメアリアンさん。

母なんか撫でまわしてるぞ。


キューちゃんの目がゾフィーさんを見た。

そして凝視する。

「あー、そうか。龍の字チェックは終わったし、ブルーウォーターの結界もなんなく通れたから気にしなかったけど。

ゾフィーとは初対面かあ。しかもこの子は15歳以上だものね…」

アンちゃんが頭を掻く。


「で、伝説の神獣様…お目にかかれて光栄でございます…」

軽く震えるゾフィーさん。

「キューちゃん、この子はね、ウチの新しいメイドさんなのよ。イジメたらダメよ。」


キュウン。


嗜める母。そちらを向いたキューちゃんの目は優しい。


「今日はね、アンディさんが頼みがあるんですって。

さあ、まずお蜜柑はどう?」


ポイポイポーイ。


ためらいなくキューちゃんの口に夏みかん(前世で見たニューサマーオレンジに似ている)を投げこむ母。


目を細め尻尾をふる九尾の狐、キューちゃん。

辺りに立ち込める柑橘系の芳しきフレーバー。

(龍太郎君の時は魚の匂いだったなあ。)


「お、奥方様、凄い。」

ゾフィーさんは震えながらも目が釘付けだ。

「やはり、あのかたはしんのらすぼす。」

「ええ、しつれいなことをしたら、ぶれいうちまったなし。」

顔色悪いよ!ツインズ!


「あー、そうか。ガキだから問題ないと思うケド。

他の子もキューちゃんと面通しするかア。」


「はい、アンディ様。連れて参りました。」

ショコラさんがアニー、リサ、ロランを連れてきた。

「ま!まあ!神獣様!」

「ぐ、グランディとブルーウォーターの守り神!」

恐れおののく女の子達。


フン。


キューちゃんが鼻を鳴らす。怒ってないからOKか。


「うわあ!綺麗な御方だ!あのあの!触っていいですか?ダメですかあ!?」

目を幼子のように輝かすロラン。


キューコーン?


戸惑うキューちゃん。


「あらあ、そうなのよ。キューちゃんは綺麗なのよね。ふかふかしてるし。撫でてみたいの?」

「はい!」

「オイ、ロラン、お前それは!」

流石に慌てるアンちゃん。

「駄目?キューちゃん?」


キュー…。


母のお願いに頷く美獣。


「大丈夫かな…」

気を揉むショコラさん。

「今日がアイツの命日になるかもしれんなあ。」

目を閉じるアンちゃん。


え、大丈夫でしょ?母もついてるし。

「あの子ってエドワード様みたいだよね!」

「まっすぐさが眩しいな!」

兄と父は微笑んでいる。私もそう思う。

ロランには邪心を少しも感じない。龍太郎君にも平気だし。

キューちゃんは15歳以下には優しいし。


キュー。


キューちゃんが手を差し出す。

この手を触ってよい。ってことかな。

「口付けを許しますわ。」って感じの貴婦人の様である。

「え?お手なの?はい、お手。」


バタン!


「な、なんてぶれいを!」

「ひいいい!」

何故ツインズがぶっ倒れる。


「オイ!失礼だぞ、流石に!」

アンちゃんが叫ぶ。

「神獣様になんてこと。ああ、ここで人死に見ることになろうとは…」

ダンさんの顔色は青い。


キュウ?

大丈夫!キューちゃんは困ってるだけだ。

「ほほほ。キューちゃんはね、この手なら触っても良いよって言ってるの。」

「なあんだ、そうか!すみません。」

「ねえ。キューちゃん、ケチケチしないで頭ぐらい触らせてあげなさいな。」

母の言葉に仕方ないな…という感じでキューちゃんが伏せる。

「ヨーシ、ヨシヨシ。ん、やはり素敵な触りごごちね!」

安定の母は良いとして、

「ウワア、ふかふか。素晴らしい!」

動じないんだな、ロラン君。

「いいなあ。」

羨ましげなのはランド兄だ。

「…貴方も撫でさせてもらったら?……え?大人の男はエドワード様とネモさん兄弟以外はダメだって?

あら、そうなの。

…ん?リード様ならおまけでなんとか、なるほどねえ。」


「ありがとうございました!キューちゃん様!あ、名乗るの遅れてすみません!僕はロランといいます!

孤児なんで名字は無いんですけどね、えへへ。

料理人目指してます!いつか僕が作ったものを食べてくださいね!」


キューコーン!


「楽しみにしてるって。キューちゃんは甘いものが好きなんですってよ。」

「はっ、了解しました!」


「すげえな、アイツ。」

アンちゃんがつぶやく。

「ええ、大物ですね。」

ショコラさんも頷く。


「ほほほ。子供らしくていいわね。ところでアンディさん、キューちゃんに加護をつけてもらうんじゃなかった?」

母の言葉に、

「あ、そうなんだ。頼めますか?」

アンちゃんが頭を深く下げる。

「このブローチはお義母さんのもあるんですよ。」

「まあ!悪いわあ。キューちゃん。お願いね?こっちのペンダントトップはきっとね、リード様のお子様のものなの。」


土地神に愛されているリード様。神獣達も一目置いている。


キューちゃんの目が光った。

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― 新着の感想 ―
キューちゃんのヤル気スイッチが入りましたー(≧∇≦) またもや国宝級の宝石が仕上がる予感~♪ モルドール家の女性陣はさらに安全に暮らせそうですね!
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