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12.家出先にて(3)

 目を開けると、あろうことか、目の前におれさま雪だるまが浮いていた。


 なんで?


 いまいちなにが起こっているのかわからない。


『せっかくおれさまが来てやったっていうのに、まだ寝ぼけているのか?』


 おれさま雪だるまは、今日も偉そうだ。


「え? ええっ!? 嘘、もしかして……」


 わたしは跳ね起きて、首につけているチョーカーを確認した。

 まだある。よかった。


 それに、ここはまだ紺世界のトモキの小屋だ。


 けど……。


『約束だ。それを返してもらおうか』

「で、でも、まだ時間が……」


『ないな。あと五分で、ちょうど約束の一ヶ月だ』

「そんなっ!!」


 寝ている間に、約束の時間になってしまったなんて!


 まだ、なにもできていない。


 トモキとの思い出作りだって、トモキとのお別れだって、トモキと別れる覚悟を決めることすら。


  一ヶ月もあったのに、わたしは心のどこかでやっぱりトモキと別れることなんてありえないような気がしていたのかもしれない。


 トモキの態度があまりにも普通で、お別れをするような雰囲気にならなかったというのもあるけれど。


「わたし、帰りたくない。ずっとここにいる」


 思わず、本音が漏れる。


『おまえなぁ』


 おれさま雪だるまが困惑したように数度揺れた。

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