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十六話 アサマ、そして連邦へ

アサマに到着した時にはすでに日も暮れたころであった。ランマルとその御付きであるオキマル、サドマルの三人を連れて、アサマ家の屋敷で床を借りる。


私は連邦に行ったことがないため、ランマルから連邦について教えてもらう。


連邦は先代魔王の頃から存在する小規模な国家の集合体でそれぞれの力は弱いため、商人が権力を握っている国であった。それぞれの国家で統一されたギルドという商人の連合体が町の政治まで行っており、連邦を通過する以上いずれかのギルドに属していなければ町へ入ることすら困難を極めるということであった。


ランマルは現在正式には謹慎中という扱いであるため、貴族の紋章を提示して町へ入ることは出来ないのだ。私たちはいずれのギルドに所属するか頭を悩ませ最終的には私とランマルが依頼を受ければどの町への移動も許される冒険者ギルドに、オキマルはもともと実家が宝石商だったので、宝石商ギルドの属しており、サドマルも以前連邦に来た際鍛冶が出来るので鍛冶師ギルドに入っているとのことだった。


翌日私たちはアサマを後にして、連邦の最初の町、コルベット共和国の都市コルベットへと向かったのだった。


コルベットには帝国から来た証さえあれば入国出来るので、この町でギルドに入ることになる。一旦宿を取りランマルと二人で冒険者ギルドへと足を運ぶ。


たどり着いた建物は想像していたような荒っぽい建物ではなく綺麗なレンガ造りの建物であった。中に入るとランマルには特に視線は向かなかったが私には視線が集まる。人になると見た目は幼いですもんね・・・分かっていますよ場違いだって。


心の中で悪態をつきながら受付へと顔を出す、個人の魔力を識別して登録するらしい。マグナでもなかなか見ないような技術であった。


ギルドで説明された話は私たちの計画を覆すものであった。ギルドはその人間の技能、貢献度によって一級から五級まで等級分けされており上位の等級にならなければ護衛任務は受けられないということだった。当初私たちはオキマルとサドマルに護衛依頼を出してもらい四人そろって次の町へ向かうという計画であったが私たちの等級を上げる必要に迫られたのである。


そうと決まれば致し方ない、私とランマルはさっそく五級でも受けれられる依頼を受けて初めての冒険者としての活動に出かけたのであった。ちなみに本来ランマルはギルドに既に登録しているため、彼の長男の魔力を持ってきており、偽名で登録することになった。


五級の依頼として張り出されていたのは近隣の農家の作物を荒らす野生動物退治の依頼であった。


「よく来てくれたね・・・お父さんと娘さんかい?お父さんの仕事の邪魔になるだろう。私とお茶でも飲んで待っているかい?」


私達を出迎えてくれた農家は気のよさそうな御婆ちゃんであった。私が子ども扱いされていることを見てランマルは顔を背けているが肩を震わせている、笑っているのが丸わかりである。




「ありがとうねぇー」


御婆ちゃんのいう野生動物はデカいミミズの魔物であった。私はお言葉にい甘えて()()()()に依頼を任せていたため疲れはほとんど無かった。


「そこまで根に持たなくてもいいじゃないですか・・・ペル殿ぉ」


刀を振るっては地面に潜って挑発してくるミミズとの戦闘でくたびれたランマルが馬に戻って乗せてほしいと言わんばかりに見つめてくるが、今日はなぜか人の気分なのである。しばらく歩いてコルベットまで戻ってギルドへ報告に向かう。


「えぇっとミミズの討伐が6匹ですね・・・全てランスケ様の討伐と。ではランスケ様は四級に昇格となります」


「えっ?私は?」


「ペル様は・・・今回の依頼で働いていないそうですので今回は昇級ありませんよ?」


そんなことまでわかるのかよ!またしてもランマルは肩を震わせていた案外、フランクな男なのであった。

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