9話 EUPHORIA
···プルルルル、プルルルル
ピッ
もしも~し?何かあった?
カメイデスの元に、1本の電話が届いた。
ムワッムワのタイツの中から、携帯を取りだし、電話に出た。
···え?マジ!?ちょっと···私、今エジプトにいるからさ、厳しいね~
···あっ、そうなの?それならいいや、ありがとね!じゃっ!
プツッ、
「誰からの電話だったの?」
それ···言わなきゃダメ?
「結界神団では、ギルド員全員、隠し事をしない決まりがあるんだよ」
えぇ~、何かヤバイね
「そう?これぐらいは他のギルドでもやってるよ」
※やっていない
ま、まあ···兎に角!これは言わないからね!!
はいはい、分かりましたよ
···
(ホントに大丈夫かな、ディナ達···)
───
大変です!い、今!何者かに本部が壊滅的な打撃を受けてます!た、助けてください!!
で、でも何でかわかんないんですけど···
何処かからか綺麗な歌声が聞こえてきて、そこから何故か、彼方此方の建物が壊されてたりしてたんですけど、まるで意識があるように、独りでに動いて、元いた位置に戻っているんですよ。
あっ、分かりました。ではっ、失礼します。
───
···キキィ!!
スッ、ガチャッ、スタスタ
さあ、着きましたよ。
「此処が結界神団本部」
通称、亭生令です
···此処が···なんだ
「想像より、何か違う···」
カメイデスが見たものは
硝子で出来た大きなヒラミッド型の建造物、そして、ピラミッドの四隅に杜若色のビームが、天空に向けて、永久に放たれていた。
他には、黄金で出来ている甲冑を着た銅像が、ピラミッドの下部分にある入口前まで、縦に1m.横に10mずつ間隔を開け、黄金の通路を挟み込むかの様に置かれていた。
あっ、これどうぞ
スッ、
カメイデスは、アーテナーからサングラスを貰った。
「あ、ありがとう···」
···スタスタ
二人は、ピラミッドに入る為、入口に向かって歩いた。
「確か、此処って黄金の石像って無かったよね?」
「はい、無かったですね」
作ったの?
「はい、リーダーが何処かのダンジョンから宝物や遺物等を盗り、それを闇市で多額で売り、それを全額使い、こうなりました。」
···闇市?
「はい、知ってますでしょう?全世界の裏社会」
全世界の裏社会
これは主に携帯一つで入る事の出来るサイト
人身売買.薬物取引.宝物競売.遺物競争等の、何でも好きに出来るサイト。
このサイトを運営している場所が、この世界の何処かに有ると噂されているが、未だ誰も見つけられていない。
あ~、はいはいはい···勿論···知ってますよ
···
···ギルド員から人伝いにしか聞いてません。
そう、でもこれはね
「普通の人では絶対に見つける事が出来ないサイトなの」
···?
「そ、そうなんですか?」
アーテナーの顔を見ながら聞いた。
スタスタ、ピタッ
キリメ·アーテナー、帰還した
···ウィーン
···!?
「な、なによこれ···」
ヤバ···
目の前には、横幅5mの石で出来た通路、通路を真ん中とする、約30mの左右の壁には、大きな傷が多数あり、よく分からないが、古代の壁画がびっしりと書き巡らされていた。
下を見ると、少し遠くにキラキラとしている物が見えた。
目を凝らして見てみると、それは3mを優と越える、鋭利な針が、幾億万と張り巡らされている。
上を見上げると、奥が見えず、真っ暗な空間が広がっていた───
ねえアーテナー、勝手に客人を連れてくるなって何度も言ったよね?
通路の奥から、黒色のニット帽.隙間から見えるブーゲンビリア色の髪.白色のマスク.ターコイズブルー色の瞳.ピンク色のダウンジャケット.超短いズボンを着ている、小柄の女性が現れた。
あっ、ごめんねレイナ
「今度はまた伝えるね?」
···勝手にして
ニューマル·ガッテン·レイナ
結界神団のリーダー
あ、あの!!
···?何?
カメイデスは、レイナに話しかけた。
「そ、その服···暑く無いんですか?」
···別に?
「暑かろうが寒がろうが、あんたには関係ないでしょ?一々、人の行動に首を突っ込まないで、殺すよ?」
あっ、すいません···
カメイデスは肩を落とした。
じゃっ、私は部屋に戻るからね
は~い
レイナはまた、先が見えない奥の方に歩いていった。
···ね、ねえアーテナーさん?
顔をアーテナーの方に向けて、喋りかけた。
?どうしました?
「あの~···レイナ?さんって、あんな態度悪い人なの?ギルドリーダーのして、あれは駄目でしょ」
カメイデスは、レイナの態度に付いて、文句を言った。
···レイナは元々、優しい性格だったんです
───
今から大体20年前位ですかね?
私とレイナはこの時3歳でした。
どうやって仲良くなったのか分かんないのですが、家が隣通しだったのもあり、毎日会って、楽しく遊び、両方の家族と一緒にドライブに行ってたりしてました。
そして、そこから約5年後ですかね。
私とレイナは8歳になり、2人で一緒に学校に行ったり、遊びに行ったりしました。この時は凄い楽しかったです。今でも鮮明に思い出せる程です。
ですが、夏休みが終わり、レイナの家に行き、一緒に学校に行こうとして、ピンポンを押したら、レイナのお母さんが出てきました。
あれ?レイナちゃんは?
私はそう聞きました。そうしたら、レイナのお母さんはこう答えました。
あ~レイナ?レイナはね~···これからずっと休むらしいわよ
そう答えました。
当然、私は理由を聞きました。
でも、適当に話をはぐらかされ、1人で学校に行かされました。
よく理由が分からないまま、私は小学校、中学校、高校を卒業し、気付けば大人になってました。
そして、私はまた、レイナの家に行き、ピンポンを押しました───
ガチャッ
···!?
「れ、レイナ!?ひ、久し振り!!」
約9年ぶりにレイナと会い、久し振りの再開に、私は涙を流しながら抱き締めました───
···?ねえ、レイナ···何この傷
私は見てしまいました。
レイナの両腕にある、大きな大きな火傷後、そして深く切り込まれている傷、そして、殴られた跡の様な物が···
また、少しだけ過去回想があります。




