表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
職業:家畜:全年齢版:金曜20時更新  作者: 秋月心文


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
4/10

変化

――帰宅――


「ただいま~」


「おぅ、おかえり~、どうだ…っ……」

……と言いかけて、お父さんの言葉が止まった。


口をパクパクさせている。


そりゃあ、そうだろう……。私たちがキレイになりすぎて……。


「え? え? なんで? 若返ってる?」


「ふふん、すごいでしょ!」

ドヤ顔のお母さん。


お母さんの変貌ぶりは、私の比ではなかった。


老廃物とか、不純物とかいうのは、

年齢が上がる程、多く蓄積してるらしい。


今回、そういうのを、体中から取り除いた結果、

シミだけでなく、シワとか、たるみとかもなくなり、

毛穴の奥まで不純物などが除去されて、肌はツヤツヤ。

肌色さえ、健康的な発色になった。


化粧も、不純物とみなされてすっぴん状態になったハズだけど、

化粧してた時より、数倍、美人だ。

もったいないので、今日は、すっぴんのまま、帰って来た。


あの機会は、昔出来た古キズの跡や、

体内の不調なども、同時に治してしまうそうで、

お母さんは、体の調子も良くなったと言っていた。


「な、何があった?」


「私も、奈子なこも、家畜契約というのをして、

 体の不純物を取り除いてもらったら、こうなったの?」


「へぇ~」

お父さん、お母さんの事を、まわりから、シゲシゲと眺め、なんかうれしそう。


「あなたも、家畜契約してみたら?

 あたしみたいに、若返るかもよ?」


「う~ん、これを見てしまうと、ちょっと考えてしまうな」

実は、お父さんは、最近、お腹についてきた贅肉と、健康診断で数値が悪くなってきている事に悩んでいる。


――翌朝――


学校に行く際、スカートがゆるい。


あれ?


ウエストが、閉まりすぎて、スカートがぶかぶかになっている。


幸い、ベルトも通せる仕様だったので、それで履いて、学校に……。


もしかすると、家中の服、総入れ替えしないといけないのかも……!?


――翌朝、学校――


「おはよぉ~」

クラスに入り、友達の「真弓」に声をかけたのだが……


しばらく、返事がない。


「おぉ~い!!」

彼女の目の前で手を振る。

彼女は、考えた上で、おそるおそる口を開く……


「誰?」


「私だよ。越智えいち 奈子なこだよ」

そう言って、胸の名札を示す。


すると、クラスの中が、一斉にザワついた。

皆が「誰?」って思っていたらしい。


自分で言うのもなんだけど、今の私は、超絶美人だ。

そりゃぁ、気にもなるでしょうよ。


「いやいや、数日の間に、突然、変わり過ぎでしょ。成形でもしたん?」


「違うよ。『体内の不純物』を全て取り除いただけ……」


「え!?。どこで?」


「京都の病院で……」


「それって、いくらかかるの?」


「ただだよ。っていうか、むしろ、お金が貰える」


「ちょ……。どういう事よ!? もっとくわしく……」


「家畜契約っていうのあるでしょ」


「うん」


「その契約をすると、

 月に1回、体の『贅肉』を納品するんだけど……」


「うん」


「この『贅肉』を採取する際に、

 副作用で『体内の不純物』を自動除去する事になるらしくて……」


「不純物?」


「そそ……。

 人がキレイじゃなくなる全ての物質みたいな……」


「その『不純物』で、何でお金がもらえるん?」


「お金になるのは『不純物』じゃなくて『贅肉』の方。

 なんかね。試しに、この『贅肉』を食べた人がいて……。

 そしたら、超絶おいしかったらしくて……。

 それ以降、この『贅肉』が、

 破格の値段で取引されるようになったんだって……」


「ふぇ~」


「つまり、毎月、お金もらえて、キレイになれるのです!」

私は、ドヤ顔で、そういう……。


クラス中から、人が集まってきた。

私のまわりに、ひとだかりが出来る。

越智えいちさん、もっと、詳しく……」


それから、私は、クラス中の子から、質問攻めをうける羽目になった。

「家畜」契約するクラスメイトが、増えるかもしれない…と思った。


――体育の授業――


問題が発生した。


ウエストが閉まりすぎてしまったので、

体育で使うショートパンツが、ゆるゆるだ。


これで動くと、絶対に脱げる!?


仕方ないので、先生に、事情を話す。


そしたら、保健室に、

各サイズのものがあるので、今日は、それを借りてきなさいと言われた。


急いで保健室に向かう。ダッシュで向かう。

あれ、体が軽い。

まぁ、実際、体重も、大幅に減ってるんだけど……。


でも、感じてるのは、そういう「重さ」ではなくて、体の動きの「軽さ」だ。

スムーズに動く、息切れしない。

なんか……、無敵になった気分だ。


実際に、体育の授業で、いろいろ体を動かしたけど、

何をやっても、体がスムーズで、いつも出来ないような事が普通に出来た。


走るのも、跳ぶのも、なんでも自由自在だ。


体から出る汗も、全く臭くない。今までの汗は、不純物の塊だったのだろう。

名実共に、気持ちの良い汗をかいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ