第17話
魔物の侵攻が街に侵入させる事なく無事終わり、中断した闘技会の続きも一週間後行われた。
結果はローレン達が優勝、フィアナ達が準優勝、ユリウス達はフィアナ達に負け二回戦敗退。
ユリウスはラゴウに負けた事、フィアナ達に負けた事もあって訓練に凄い熱の入れようだった。
なので、キョウジが使っていた闘気爆発の技術を教えてあげた。私も使ってみたけど私には合わない事が直ぐにわかった。ユリウスには合いそうなので使い方だけ教えて、後は自分で考えさせる事にした。
私は魔石の開発中だ。魔石の容量は大きさによって決まる。なので容量を上げる為には魔石を大きくしないといけないわけだけど、私の求める値の為には私の身体より大きな魔石が必要になる。だけどそんなもの武器に付けられる訳が無い。
さて、どうしよう?…魔力を圧縮して溜められないかな?
魔闘気を訓練する過程で色々試した事が効いていたようで、魔力を圧縮するのは出来た。
次はこの状態で魔石に魔力を込めれるかなんだけど…うん、出来た。
これはいけるかも知れない、よしこの調子で…
パリン!!
「わっ!」
魔石がまるでガラスみたいに割れてしまった。
それから何度か試したけど、ある程度魔力を溜めると魔石が壊れてしまう。
なので次は丈夫にする事を目指しているんだけど…難しい。
普通の石で作った魔石から、各種宝石と試してみたけど少しの差はあれど、割れてしまった。
宝石に関してはかなり勿体無かった。
そこから試行錯誤を繰り返し、魔物の素材試したり、宝石を合成したり、魔石の外側をコーティングしたり、魔闘気で解決出来ないかと色々試してみたけど駄目だった。
一応今溜められる分だけでも、従来の五倍位は溜まるんだけど、絶対零度を使おうと思うなら更に五倍は必要だ。しかもそれでも一回使ったら魔力無くなるので十倍は欲しい所である。
駄目だ、思いつかない。
気分転換でもしようとローレンたちが訓練している所に見物に行く事にした。
いつもの場所ではローレンとユリウスが一対一で模擬戦をしている。
今の所、ローレンの防御を崩せる攻撃はユリウスには出来ていない。闘気爆発も使いこなせていないみたいだし。
ちょっと見物していたら、フィアナもやって来た。
「シェラハ、勇者選抜大会が行われるようよ」
「勇者選抜大会?」
「まあそのままね。上位三パーティーを勇者に認定するらしいわ」
「ふーん」
「あんまり興味無さそうね、景品もあるみたいよ」
「景品って何?」
「一位がオリハルコンで出来た武器で、二位が竜の素材で出来た防具、三位が各種アクセサリーだったかしら、星屑のペンダントとか叡智のサークレットとか。王宮の財宝を大奮発ね」
「へぇ…星屑のペンダント?あれって確か隕石で出来てたよね?魔石に出来ないかな…?」
「まあ勇者にはなりたくないって前に言ってたしね。でも見学には行きたいわね」
「よし!大会に出ようか!」
「…そう、出たいならギルドで手続き出来るらしいわよ。一パーティー六人以下らしいけどいつものメンバーでいいかしら?」
「うん、いいんじゃないかな。じゃあノエルとツカサ鍛えてあげないとね」
「程々にね」
隕石試して駄目なようなら、一旦諦めようかな。
さて、その為には三位にならないとね。隕石なんて滅多に手に入らないし。
どの程度の人達が参加するんだろう?頑張らないとね。
明日は大会当日。
フィアナが集めた情報では大会にはこの国のトップクラスの冒険者達が参加するらしく、二つ名持ちやSクラスの冒険者パーティーも参加するようだ。一度Sクラスの『迅雷槍』という二つ名を持つ冒険者に会った事があるけれど、かなりの強さを誇っていた事を覚えている。その人はソロ冒険者だったので、この大会に出ているかはわからないが、同程度の実力者が複数出てくる訳なので気を付けないといけないだろう。
初めは隕石目的で参加を決めたわけだけど、結構強い人達が出てくると聞いて、かなり楽しみになってきている。
大会は十六組、それによるトーナメント戦だ。この数は昨日予選が行われて勝ち残った数である。
予選は代表者によるバトルロワイヤルで一つのグループが二十人位だった。なので参加パーティーは三百から四百位だと思う。私達はユリウスに出てもらい勝ち残った。私が出なかったのは別に負けても良かったからと、見た感じ私達のグループに強い人が居なかったからだ。
勝ち残ったパーティーは
Aグループ 『光輝剣』率いるSクラスパーティー、パーティーの内三人が二つ名持ちで、これぞ勇者!って感じの人達だった。優勝候補筆頭。
Bグループ Aランクパーティー、特になし。
Cグループ 冒険者ではなく一般参加、ある道場の門下の方達らしい。
Dグループ Sランクパーティー、二つ名は無いみたいだけど、代表者はかなりの腕だった。
Eグループ 『魔氷姫』率いるSランクパーティー、氷魔法を極めた人らしい。予選に出た代表は違う人だったのでまだ戦いを見た事はないけど、かなり楽しみである。
Fグループ Aランクパーティー、これまた特になし。
Gグループ Sランクパーティー、二つ名は無し。私達の初戦の相手。
Hグループ 私達
Iグループ 『天剣士』率いるパーティー、『天剣士』は『地槍士』と組んで二人パーティーの冒険者だ。ただこの大会には五人で参加しているらしい。他の冒険者とかを引き入れているらしい。『迅雷槍』もいるかも?
Jグループ Aランクパーティー、特に無し。
Kグループ 冒険者ではなく一般参加、凄く柄の悪い人達。冒険者ギルドから追放されたという噂。よく参加させたな。
Lグループ ローブ被って顔から何から隠したままの人達。怪しすぎるっていうか、この大会参加する時に審査とかないのかな?
Mグループ Sランクパーティー、二つ名はなし。
Nグループ 『城塞鎧』率いるAランクパーティー、ランクは低いけどリーダーは二つ名持ち。防御に優れた人らしい。ローレンと戦わせたら面白いかも…いや、つまらないかな?
Oグループ 一般参加、というかあれはやばいと思う。何で参加してるんだろう?
Pグループ 騎士達によるパーティー、若手から選抜されたらしい。ルークもいる。
この十六パーティーによるトーナメント戦が明日から執り行われる。
ちなみにこの大会の賞品だけど
一位のオリハルコン製武器、その人が望む魔武具に仕立ててくれるらしい。オリハルコンは万能の金属でミスリルとアダマンタイトを足して二をかけたような性能の最高の金属だ。私に合っているように思えるが、私は特化した金属を組み合わせて作る方が好きなので、一度取り扱ってみたいけどそこまで欲しくはない。オリハルコンよりはハイミスリル(魔力に適したミスリルの上位金属)やヒヒイロカネ(闘気に適した、精製する方法が失われた金属)の方がどちらかというと欲しい。
二位の竜素材の防具、私達が倒した赤竜より上の最上級の竜の素材を使った防具らしいけど、私としては素材をそのまま貰った方が嬉しい。
三位のアクセサリー、私の目的『星屑のペンダント』魔力量、魔力回復速度が上がる。『叡智のサークレット』魔法の威力上昇、魔力消費減少等の効果。『神速の腕輪』身体の動きがかなり速くなる。『闘神の指輪』闘気量上昇と闘気による強化の効果上昇。『抗魔のイヤリング』魔法耐性上昇、障壁も張れる。『犠牲のネックレス』闘技会の時に使われている結界魔具の大元らしい。ダメージの身代わりをしてくれる。身代わりしてくれるダメージ量は闘技会に使われているものの何倍もあるらしい。
の六つだ。掛けられている魔法を調べてみたい。
四位は賞金五十万ソル、五位~八位は十万ソルとの事。
さて三位目指して頑張りますかね。『魔氷姫』さん達が最大の難関かな?『光輝剣』さん達には負けてもいいというか負けなきゃいけないし。後は反対グループのパーティーとの三位決定戦に勝てるかかな。
まあ楽しもうかな。




