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魔闘士シェラハ  作者: ミーネ
学園初等部編
19/49

幕間07話

何とか期末試験を終え、今度の休みどうするかと考えていた時に、先生から飛び級の提案をされる。

聞いた時は喜んだ。ローレンやキャロルやシュラとライバルはいたが、授業は他の人間に合わせられて、その四人で模擬戦という殆ど自習の様な実習だったので、ビードル先輩やコジロウ先輩と同じ学年に成れるのが嬉しかった。

今はちょっと後悔している。今日は連休まで後五日の、試験の結果も返ってきて誰もが浮かれてる時。俺も何とか赤点を免れ、飛び級の事を昨日聞かされ浮かれてた。そんな俺、いや俺達に渡されたのは二年分の教科書だった。


「休みの間に補習するから、ちゃんと目を通して予習しておけよ」


「…」


その量に思わず呆然とした俺は、寮に帰ってローレンと一緒に少し見てみたけど、出来るわけがねぇという結論に達した。

次の日、放課後にいつものメンバーで集まる。


「補習かぁー、連休がたった十日になるってよ、やだなぁ」


「まあ、私は補習受けないけどね」


「は?」


「いや、だから私は補習受けずに休むよ?」


「えっ?何で?いいの?」


「だって私、もう進級試験受かったから」


「…」


「昼休みの時に頼んで、午後の授業の時に受けさせてもらった。一応八割位は出来たから合格で、補習は無しで良いって」


「そんな事出来たのね、昨日随分熱心に勉強してたからなんだと思ってたら、よくやるわ。…私もやろうかしら」


「…ズルくねぇかな!?」


「いや、別にズルくないでしょ。ユリウスも受けさせてもらえば?…受かる自信があるなら」


「…ローレン補習頑張ろうな」


「諦めるの早いね。うん、でも頑張ろうか」


その三日後、マジでフィアナも受かりやがった。絶対あいつら頭おかしいって!


「じゃあ、補習と試験頑張ってね。ユリウスだけ飛び級認められないとかなったら面白そうだけど、受け狙わなくてもいいよ」


「狙うわけねえだろ!」


「じゃあ、また休み明けに」


シェラハとフィアナが帰って行った。

それからは、補習の日々。マジで俺だけ飛び級出来ないとかなったら嫌なので結構真面目に勉強した。

真面目に勉強してるんだけど…


「…やばい、マジでダメそう」


「ユリウス、剣振る時間減らした方がいいんじゃない?」


「…仕方無いか、早くフランベルジュ使えるようになりたいんだけどなぁ」


「まあ、試験さえ終われば、時間はたっぷりあるから」


「はぁ、そうだな。今は勉強頑張るか」


剣振る時間減らして、寮でも勉強した。寮でも勉強してるんだけど…


「…ローレン、ここ教えてくんない?」


「えっと、ここはこうで…」


「…わからん」


「うーん、シェラハならもっと的確に教えられるんだけどね。先生は補習以外では時間取れないって言ってたし、ノエル…も無理というか自分の事で一杯一杯だろうし、シュラも…多分ダメだね。キャロルに頼んだら?」


次の日、補習が終わった後にキャロルに頼み込む。


「お願いだ!勉強を教えてくれ!」


「いいぞ」


「サンキュー」


「ここはこうで…」


「わからん」


「だからここはこうで…」


「何でそこがそうなるのかがわかんないんだって!」


「私もわからん!ここがこうなるって覚えとけば何とかなる筈だ!」


「なわけねえだろ!この先どうすんだよ!」


「うるさいぞ!出て行け!」


図書館で教えてもらってたら、騒ぎすぎて追い出される。

わかった事はキャロルもそんなに頭が良くないという事だけだった。戦士科の中では頭良さそうに見えたんだけどなぁ。


「ローレン、どうしよう…」


「もう丸暗記して、暗記でなんとかなる部分に絞ったら?」


「それで合格出来るかな?」


「わかんないけど、僕もちゃんと理解出来ているわけじゃないし、僕も合格出来るかどうかわかんないしね」


「はぁ、もうすぐ休みなのに憂鬱だなぁ」


「今回の休みだとコーラルとの往復だけで休み潰れちゃうんだよね、僕は残って勉強するつもりだけどユリウスはどうするの?」


「ああ、どうするかな?俺の村までだったら二日でいけるんだけど、往復四日もかけて帰るより勉強するべきか?」


「さあ?」


結局残る事にした。でも先生も居ないのであまり勉強が捗らない。そんな時に助けがやって来た。


「おーい、勉強頑張ってる?」


「シェラハ!どうしたんだ?」


「フィアナの家に遊びに行く予定なんだけど、王都に行くついでに寄ってみたんだ」


「勉強教えてくれないか!?マジで頼む!」


「別にまだ約束の日にちに余裕あるからいいけど、随分切羽詰ってるね」


「このままだと合格出来そうに無いんだ!」


「そんなに難しい問題あったっけ?」


「お前と一緒にしないでくれ!」


「まあいっか、ローレンも危ないの?」


「うーん、ちょっと厳しいかも」


「そう、じゃあ何日か残って教えてあげる。その替わり絶対合格しなよ」


「ありがとう!」


「ありがとう、じゃあノエルとキャロルとシュラも呼ぼうか」


「そうだな、あいつらもそんなに余裕無さそうだしな」


飛び級組みは全員学園に残っていたので、皆でシェラハに教えてもらう。


「ノエルそこ違う、そこはこう。…キャロルちょっとこの問題をやってみて…うんやっぱり、ちゃんと理解してないと引っ掛かるんだよ。この辺りの問題やっといて…シュラ覚える時は関連する事を繋げて覚えるといいよ…ローレンは一応出来てるね、次この問題やってみて…」


うわぁ、凄ぇな、先生としてやってけるんじゃねぇ?


「ユリウス!一番出来てないのに集中切らさない!」


「はい!」


「…ユリウスは一年の内容を復習した方がいいかな、きちんと理解してないのに先を理解しようとするから、全く解らない事になる。この辺の問題をやって、一問も間違えずに出来たら次に進んで」


「…はい」


それから五日間シェラハ先生による補習が行われた。


「じゃあ、私はもう行くけど、次の補習始まるまで指示した所勉強しときなよ」


「はい…」


シェラハが王都に行った。

シェラハの補習は確かに身に付いたと思う、今迄解らなかった部分が解る様になるのは面白いものだ。

だけど、何か俺にだけ厳しくないかな?他の皆には結構優しく教えてるような気がするんだけどな、俺には拳が飛んできたり、ちょっと眠そうにしただけで冷水かけられるとか、今は冬だからな!

…試験絶対一発で受かろう。再試験とかもしてくれるらしいけど、その前にはシェラハの補習が待っている。


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