幕間
「これでよく勝てたな……救援キャラが俺のやつじゃなかったら負けてたぞ」
二ノ宮に言われ、新名は「ですよねー」と机に突っ伏した。スマートフォンのリザルト画面は、無情な「勝利C」を表示している。
「だから海岸哨戒しておけって言ったのに」
「はい……すみませんでした……」
「素材ガチャは?」
「回した……飴なかったら救援依頼も回せないとこだった……」
「え、待ってお前、俺の他にフレンドいないの?」
「申請こわい……」
「いや、野良で増やしとけよ。無料石貰えるんだから普通断らねえよ」
「ヤダー!!!! 知らない人怖い……」
「わかんねー感覚すぎる……ゲーム内だけだろ……」
二ノ宮はカバンからタブレットを出すと、ゲームを起動した。
「俺の本垢も申請してやるから、せめてもうちょい増やせ」
「えっ今のサブ垢なの?」
「だよ。じゃなきゃジャッドとキリエリ使えるようになってねえよ、二周目ルートでチュートリアルフルコンクリアじゃないとプレイアブルにならんし」
「あの400回くらいチュートリアルばっかリトライしたやつ?」
「それ。リトライしすぎて異常にレベル上がってるだけで、ストーリー自体は大して進めてないぞ」
「ほーん……、あ、申請きた。ニノ? ってやつ?」
「それ」
「ほい、承認。名前安直すぎじゃね?」
「お前に言われたくねぇよ」
「次は?」
「カジャカ育ててるか?」
「うっ」
「育てろ。マジで進めなくなるから」
「はあい……」
机の上のスマートフォン二台とタブレットには、黒銀の髪と目の良く似た少年少女が表示されている。




