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『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜  作者: ぽんぬ


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第九十五話 悪戯な風

毎日12時に投稿してます。


外伝である。『菊理姫様!お導きを』〜英雄の誕生〜もよろしくお願いします。


そちらは、毎日18時投稿します。


※※※これより先、外伝のネタバレになりますので、こちらの投稿を一時休憩します。外伝の方は、一日何回も投稿しているのでよろしかったら見てくださいね。※※※

唐突に強い風が吹き、大地の息吹を巻き上げる。


プチンと私の髪を結んでいた髪留めが切れる。

髪がほどけ、舞い上がる。

私の髪に風の魔素がわずかに付着する。

思わず、髪を撫で付ける。

風がやむ。


髪がぐちゃぐちゃだ…。


「失礼していいか?髪を整えたい。」久海に非礼を詫びて、つげ櫛を出すと髪を梳く。


「殿下失礼してよろしいですか?」なぎさがやって来て髪を整えてくれる。


私は、浮遊魔法で腰掛けながら、なぎさに髪結いを任せた。


「これでどうでしょうか。」なぎさが、鏡を見せてくれた。


柔らかなシニヨンだ。戦闘にも邪魔にならないように左右と後ろをうまくまとめてくれた。


「ありがとう。」私は、なぎさに礼を伝える。


これで乱れる事は、ないかな?


「久海殿失礼した。見苦しい所を見せて。」


「いや、魔術師にとって、そして何より、女性にとって髪は命ですからね。」


「それで…。要らぬ犠牲を生もうとしている者とは、誰かわかるのですか?」私が確信を聞く。


「星々はそこまで教えては、くれません。しかし、そのような者が、いるなら拙僧としては向かわないといけないと思い、馳せ参じました。」


「そうですか…。久海殿に私の話をしてもよろしいでしょうか?」思わず口に出してしまう。


「殿下!それは、いけません。」なぎさがとめる。


「何故なのじゃ?僧侶に相談するのは、普通であろう。時に仏の道の話も必要じゃ。」かよがこてんと小首を傾げる。


「かよちゃん。そう言う問題ちゃうんや。」なぎさが焦る。多分、説明しづらいのだろう。


「なぎさ。ありがとう。じゃ、なぎさに話すよ。久海殿は、それをたまたま聞いてしまった…。それでいいですかね?」私は、なぎさと久海を見る。


久海は、合掌して頭を下げる。


なぎさは腑に落ちない感じだ。


私は、くるっと振り向く。


「かよと輝夜は悪いが、モモンガカーに乗って田吾作さんの所で待っていてくれないか?折角だから修行しておいでよ。そして、私たちに何かあったら危険信号を送るからその時には、頼んだよ。」


「それでは!また!櫻子ばかり背負うではないか!」とかよが、異議申し立てした。


しかし、これから起こる戦闘などを考えて輝夜が首を横に振る。


かよは、不服そうだが、輝夜の雰囲気から何かを感じだのだろう。

ぷりぷりしながらもモモンガカーに乗り込む。



「輝夜!」私は、輝夜を引き止める。


「かよの護衛頼むぞ。」小声で輝夜に指示を出す。


「御意。」と短く返す。


輝夜も人影を捕捉していたのであろう。


輝夜とかよはモモンガカーに乗り風を受けて来た道を辿っていく。


私は、その姿が見えなくなるまで見送ると振り返りーー。


「さて、どちらにどのような事をお話ししたらよろしいでしょうか?」辺りに大きく話す。


森が静まり返る。


やがて、草を踏み分ける音が

一つ。


二つ。


三つ。


茂みから人々が現れる。


その中にヒロの面影がある初老の男性がいた。


以前、お会いした事がある。


ーーーヒロの父親だ。

こぼれ話


輝夜「ちょっと飛ばしますよ!」


かよ「何が、あったのだ!」


輝夜「追われてます!」


モモンガカーを飛ばす、輝夜。


しかし、追っ手の手はじわりじわりと迫っている。

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