第八十二話 不器用な親心
ごめんなさい!
一章の付箋回収したところで、少しお休みしたいです。
プロット二つと一章まるまる書いたらまた来ます!
次回は、7月13日〜18日に更新します!
ブクマ解除せずに待っていてください( ; ; )
私は、佐々木さんを起こし、かよの部屋に行き日記をとって来てもらう。
「この国は、身分関係なく魔法が使えるようになったんやな?」克雄が静かに問いかける。
「ええ、一度は、秘匿された技術でしたが、今は鍛錬したら素質のある者は学べます。」
「そうか‥。かよの夢が叶ったんやな。150年後やけど。」
空気がしんみりとなる。
そこへ佐々木さんが来てヒロに日記を渡した。
やはり、克雄が顔を顰めた。
忌避感があるのであろう。
私が、ため息をつく。
「150年で人権意識も変わりました。忌守と言う身分で就職や結婚を制限されることはないですし、解体作業に忌避感を持つ者は現在では、殆どいません。そのような、事を話せば教養のない野蛮人認定です。」私は、きっぱりと話す。
「そんな夢のような国になったんか?」克雄が目を見開いて驚いている。
「かよは、魔法適性のある知人。いや、友やな。その友と一緒に魔法の修行がしたい言うて、よう喧嘩していたのです。」
以前、かよから聞いた話に似ているな。
「わしは、古い人間や。忌守の子と仲ようしていると体裁が‥。でも、現代では、野暮なんやな。」
「わしは、現代では、どんな扱いになっとるんや?」
「あなたは、罪人として扱われています。時の魔法を使った罪で処刑されたことになっています。」
「まぁ、そうやろうな。ここにわしがおるっちゅうことはそういうことやんな。」
「成功なんですね。」
「いや、わしは神のお導きがあったからじゃ。その方は、織り機に座りながら『この糸のもつれは其方では無理じゃ。だが、娘に託すことは可能だ。』とわしに教えてくれたと思ったら
わしは、幽体になっておった。」
「幽体に?」
「その通り、幽体になったわしの目の前を洋服を着て笑っているかよが通り、思わず呼び止めたが、触れられんかった。
それから、わしは、時々霊体になってかよを見守った。
わしは、ええ父親ではなかった。領主の子やからと早々に結婚を決めて。
かよ自身も努力しとるのに“女やから”って縛って。」克雄が苦しそうに言う。
当時の娘を思う父なら当たり前の行動だが、それを苦しいと思った人物は多いだろう。
だからかよが結婚に拘ったのか。
「時代が、時代。と人並みのことしか言えませんが、私は間違ってないと思いますよ。」そう告げる。
「かよが大切だったのでしょう?大事だから親として出来るだけのことはしてあげようと思うのは、当たり前だと思います。」そう告げ、真っ直ぐ克雄を見る。
克雄は、目を見開いたと思ったら、にっこりと笑って、
「あなたとかよが出会えてほんまによかった。かよをお願いします。」と頭を下げた。
「それにかよがあんなに楽しそうなんも櫻子さんがいてくれるからやな。安心できるんでしょう。ちょっと日記を貸してもらえませんか?」
克雄が日記に力を込める。
克雄の体が光り、日記の魔力が高まる。
「櫻子さん。菊理姫様の見立ては、間違っておらへんで。わしは、全部は喋れへんけど櫻子さんなら大丈夫や。」
そう、話して日記に吸い寄せられていった。
かよを150年前に戻す話じゃなかったのか?
でも、それだと歴史が変わってしまうか‥。
それとも、かよの姿を見て、ここがベストと思ったのか?
私は、日記を手に取る。
ペラペラと捲ると横書きで書かれてるページを見つけた。
4月13日
今日もうちの娘が可愛い!変な男に攫われないか見ておく!
同級生か?馴れ馴れしく声をかけよって!
うちの娘に何かしたら呪う!
ん‥?
その後同じような記述が続く。
5月3日
現代では、ごぉるでんうぃぃくなるものがあるらしい。
ちょっとわしも現代を旅してみよう。
美味そうなものが食べられんのは悲しいけど幽霊だから見放題や!
私は、眉間に皺が寄ってくる。
6月29日
かよが変な男にくっついて変な箱を見ている。
呪っているが、呪いが効かない。
この男もっと呪われてる。やばっなんで死なないの?怖いんですけど
多分、豊富のことであろう。
私は、そっと日記を閉じる。
ずっとおったんかぁ。
私は、丸山に連絡して神辺第一中学校のゴーストの依頼を取り下げる。
不器用な父の不器用なストーカー事件は、私の心に留めておこう。
でも、この日記‥。かよに返していいのかな?
こぼれ話
そっと日記を返す。
櫻子「あぁ、ちょっと日記に魔力を込めたらなんか浮かび込んできて‥。」
新しいページをかよに見せる。
かよ「本当じゃ!増えてる!父上らしいのぉ!?現代に来ていたのか?言ってくれたら良いのにぃ。」
櫻子「え?」
かよ「父上は、いつもこんな様子じゃ!わしが、帝都の西洋魔法塾に行く時は、父上が引き留めすぎて列車が動かず困ったものであった。」
櫻子「それ疲れない?」
かよ「幼き頃からそうだからわからん。わしは、父の話は半分にしか聞いとらんからな。」
不思議な親子関係に頭をひねったが、すぐに無駄だと感じて辞めるとこにした櫻子であった。




