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『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜  作者: ぽんぬ


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第七十九話 夢って大切なモノほど覚えてない 

毎日、朝と夕方の2回投稿にしたいと思います。

平日は、朝8時投稿。夕方5時投稿。

土日、祝日は、朝10時。昼の15時投稿にします。


シュー、カッカ。

シュー、カッカ。


規則的な音がする。


目を開ける。

ぼんやりとしか見えない。

夢の中にいるようだ。


私は、体を起こす。


板の間に機織り機が見える。


とても綺麗な人が機織りをしている。綺麗と思うが顔が見えない。


『起きましたか?お姉様が、()()()()()()()()()()()()()()()()と言っていたわ。もう少し頑張ってーー。』


意識が遠のく。


ーーーーーーーーーーーーーーー

目を開ける。

真っ白な天井だ。

腕には、点滴が繋がれてる。


患者衣の胸元ははだけて生体情報モニターにつながっている。

ピッピッピと規則正しいリズムが響く。


視線を動かす。

ヒロが椅子に座って寝てる。


「ヒロ。ヒロ。」ヒロを突く。

「起きたか?」

「どれぐらい寝ていた?」

「半日や。」

「そう、平和ボケしちゃったね。こんなことで倒れるなんて。」

「魔力が枯渇しかかったんや。メリーさんがその場で櫻に魔力戻さんとそのままにしとったら死んでいたで。」

「そっかー。でも、それでよかったのに。」

目から水分があふれだす。


もう、嫌だ。


辞めたら楽になるのか?


なら、この思いを誰かがすることになるのか?


それも嫌。


多分、私が、踏ん張らないとかよに皺寄せがいくから。


変に感情移入しちゃったな。


もう一度、目を瞑る。


もう少し寝てもいいかな?






あれから一週間入院した。

本当は1日で切り上げようとしたけど、家の者に止められた。

そして、久々の帰宅だ。


私が、寝ている間に梅雨前線は北上し、帝都や奥州以外は梅雨明けをした。

じっとりとして汗が自然と流れる。

夏の日差しが、肌に刺さる。

庭に目を向けると山男が育てたひまわりが太陽に目掛けて花を咲かせてる。

あれから、山男はしばらく山に籠ると言っていた。

力を使いすぎたのだろう。


下手をしたら山男も消滅していたかもしれない。


私は、組合の建物の玄関に向かう。


「そっちやないやろ。」ヒロに手を引かれて、自宅の玄関の方へ進む。


「仕事あるやん。」ポソリと言葉が口から漏れた。


「豊富さんが、かよを指導しながら片付けておいてくれたで。マキちゃんの相手せんでええって、楽しそうにかよにPCの使い方教えとったわ。」


「そう…。」ミンミンと蝉の鳴く声が遠くから聞こえてきた。


夏のはじまりの合図だ。

生き物の輝きが眩しい。





「で?なんでこうなってるの?」私は状況がつかめなかった。

見慣れた自宅のリビングに豊富や茜茜達が座っている。

テーブルには流し素麺の機械が二つ置いてある。


二つのうちの一つには、もう何か流れてる。

オオサンショウウオの形をしたこんにゃくだ。


どこで売ってるんだよ。


「今日は、快気祝いや!櫻子さんパーッといきましょ!」もう、飲んでいる豊富が話す。

「なんで、豊富さんが主役みたいにおるんですか?そして、このこんにゃく何ですの?」

「かよちゃんがネットで見つけてな。櫻子さんを笑顔にしたいゆうて可愛くおねだりしたから、おじさん買っちゃった♡」グーにした両手を口元に持っていき豊富が小首を傾げる。


豊富がやるとデンプシーロールでもくりだろうとしてるようだ。


「櫻子の部屋にはこの生き物のぬいぐるみが置いてあるだろう!好きなのじゃろう?」かよが話す。

「抱き心地がいいから置いてあるの!現物はそこまで好きじゃないの!」

「そうなのかぁ?」とがっくりするかよ。


「まぁ、でも、ありがとう。」


そして、私はかよに手をとられ席に座る。


素麺の他に佐々木さんお手製の巻き寿司やお惣菜が並ぶ。


夏の暑さや鬱陶しさを素麺が流してくれる。


「そういや、古都を分割するみたいやで。やっと領主候補生が育ったんやって。」豊富が田楽にしたオオサンショウウオこんにゃくを食べながら話す。


「元の平城京と平安京に戻るんですか?三条さんがいくら優秀でも治める領土がデカすぎですよね。」私は流れオオサンショウウオをわさび醤油で食べた。


「仕事の話は禁止なのじゃ!休まらないではないか!」かよに尤もなことを言われて大人2人がしょぼくれた。


食事は楽しく進む。

途中、早退してきた輝夜もやってきた。


禁酒を一週間していた。


一週間分の酒を飲もう。


私は、考えても仕方ないこと。

考えた所で変わらない現実の事


それらを全て一週間分の酒と一緒に流すことにした。


こぼれ話


豊富「ヒロここまで手伝ったんやからわかってるな?」

ヒロ「くっ持っていけ。僕の秘蔵や!」


その日、豊富は誰もいないのをチェックして執務室で映像を流す。

そこには、猫姿の楓と紅葉が二足歩行で流行りのダンスを踊っていた。


メッセージアプリ

ヒロ!これは、どう言うことや!


ポン


俺の秘蔵や言うたやないか。裸の女が踊っているんやで。

乳も隠さず。


スマホを投げつける豊富

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