第六十九話 台風と緊急クエスト
本日から朝と夕方の2回投稿にしたいと思います。
平日は、朝8時投稿。夕方5時投稿。
土日、祝日は、朝10時。昼の15時投稿にします。
その日は強風・土砂災害注意報が出ており、大雨に関しては警報がレベル3で出ていた。
バラバラと屋根に雨がうちつけ強風により、ボンッと時々壁が何かに打ち付けられているような風が吹く。
「あかんって!もう少しで咲きそうなんよ!」庭では桔梗の花壇を守ろうと山男が結界を張っている。
私は、レインコートを着て山男に近づく。
「今日、一日中大雨と強風だからぁ!一日中結界張るわけにはいかんやろ!早く帰り!」雨や風の音に負けないように大声で話す。
「いやや!櫻子はんに桔梗の花畑見せるんやぁ!」甲高い声で反論されてしまった。
こうなった山男は動かない。
最近は、神辺の街の人も慣れているので山男を見ても驚かないからいいか。
組合は、避難所になっているので山男の横を年配の方々が通る。
そこに普段、畑仕事している方々がわらわらと現れて。
「水はけが気になるなら、土を寄せるんや!」
「花畑の周りに溝を掘るといいんや!デケェの手伝え!」
「防風ネット持ってきてやったで!これ使え!」
次々に山男にアドバイスし始める。おじいちゃん達。
「ジィさん!あかんって!風邪ひくで!おでは、大丈夫や!」手伝われてる山男がオロオロしてる。
そんな山男を尻目に、私は組合の建物内に入り、おじいさんの連れの奥方に近づく。
「山男の我儘にご主人達が付き合わされて申し訳ありません。」私が挨拶すると
「いいのよぉ」
「好きでやってるんやから」
「少し水に濡れて綺麗になるわ〜」
ケラケラと話す。
私は、避難所を確認して一旦家へ帰る。
「ひゃー!今日の登校は辛いの!」かよが、制服を着て登校しようとしている。
「アカーン!」即座に私が止める。
「なんでじゃ?遅刻するではないか?紅葉も竜胆もわし一人置いて登校しおって」かよが不貞腐れる。
「ちゃうちゃう!今日は休校!休みや!」
「え?現代の学校は雨ごときで休むのか?」
「命が危険なレベルの雨なの!だから、今!組合が避難所になってるの!ニャンズとヒロはそのお手伝いしてるんや。」
どえらいジェネレーションギャップや‥。
「じゃ、わしもその避難所を手伝う!」
「だったら、着替えてレインコートを着なさい。土魔法は使えたね。思う存分手伝ってもらうよ。」私が笑う。
「ヒィ!」とかよが悲鳴を上げる。
この慈悲深い聖母のような微笑みに何故みんな悲鳴を上げるのか?
それからレインコートを着たかよを連れて神辺の街に出た。
バチバチと雨に打たれながら
「何故じゃ!」かよが叫ぶ。
「ワハハ!この前、浪華で修行出来てないからなぁ!」私は、ヤケクソだ。
現在、組合では、緊急クエストを出している。
【緊急クエスト!役所と連携し台風から街のインフラを守れ!】
補足話
冒険者は「みなし公務員」にあたります。
みなし公務員とは?
公務員ではないけれど、法律上は公務員と同じような義務や責任を負います。
この「みなし公務員」実は、現実にもいます。
どのような職業の方かと言うと身近な所で言うと
日本年金機構の職員
指定自動車整備事業(民間車検場)の自動車検査員など
ですね。
あと、意外かもしれませんが日本中央競馬会(JRA)の職員もみなし公務員です!




