第四十四話 進路相談と領主会議
本日から朝と夕方の2回投稿にしたいと思います。
平日は、朝8時投稿。夕方5時投稿。
土日、祝日は、朝10時。昼の15時投稿にします。
あれから、一ヶ月ほど経った。
梅雨のジメジメとした空気が神辺の街全体を包んでいる。
庭を見ると紫陽花が綺麗だ。
山男が少しでも、気が晴れるようにと植えてくれた。
大きいけどマメな男だ。
大和は、5月の大型連休終わったら連休がない。
帝、6月にも連休をください。
民は、働きすぎで過労で倒れます。
来週は、西の都の領主会議がある。
そこにかよを連れて行こうかと思う。
後継者としてのプチお披露目だ。
と、その前に。
私は、組合にある武道館へ足を運ぶ。
そこは、冒険者や冒険者見習いが、鍛錬を積む場所だ。
一階が、畳が引いてある組み手や体術を学ぶ場所。
二階が、模擬刀などで剣術や槍、薙刀を学べる。
そして、地下がダンジョンのようなフィールドで戦える場所だ。
私は、二階に上がる。
「かよ。相談があるんやけど。」私は、学校から帰ってきて薙刀の稽古をしていたかよを呼ぶ。
今日は、実践形式なのか、人型になっている紅葉アンド竜胆と手合わせをしていた。
あの二人を相手にして立ち回れるようになったか。
やっぱり、なかなか筋がいい。
この調子で、魔法以外のことも徐々に覚えていかないと。
私は、かよを執務室に通す。
「なんじゃ、仰々しいの。」
「かよの進路についてね。ちゃんと考えないと。こっちに来て一カ月で決めんといけないのは、難儀やけど。」
「進路なら決まっておろう。中学校を卒業したら櫻子と一緒に働くのだ。」
「そう、思ったんやけど。」そこで、私は、華族学校への案内の手紙と秋の社交会の案内の二通を出す。
「なんじゃ?それは?」かよが、不思議そうな顔だ。
「華族学校の案内と秋の社交会の案内。」一通目の封筒をかよの前に差し出す。
学校の校章入りの封筒だ。渦巻く龍が円を書き太陽のマークが中央に描かれ得ている。
「華族学校の話は、前にしたね。華族は、基本入学が義務づけられている。で、今回、夜間学部が撤廃されたから、寮に入るか通学するかが選べるらしい。」
「では、通学する!」かよが即答する。
「その通学に関してだけど。成績優秀者のみだ。通学するには受験しないといけやん。」
そう、夜間学部がなくなったので今まで使っていた転送装置を使って我が子を自宅から通わせろと言う保護者が増えた。
寮で嫌な経験した華族は、多い。
自分の子供に嫌な思いさせたくないわな。
「受験とは、何をするのだ?」
「数学。古典。魔術の実践。そして、音楽とお茶だ。」私は、音楽とお茶は免除されていた。
夜間学部だったので、つまり、教えられない。ピアノもお茶の作法もわからん。
私は、頭を抱えた。今からどこの教室に行けば良いのだ。
「茶?茶の作法なら速水流で良いか?少しなら心得があるぞ。」かよが、サラッという。
「え?」
「音楽とやらは、箏で良いか?最近弾いてないので、箏を買ってほしいのだが?」
「え??お茶も箏もできるの?」
「当たり前では、ないか!」ふんすとかよが、胸をはる。
「かよちゃん!お嬢様やな!」私が感動する。
「何を今更‥。それより、華族学校とは帝都の西洋魔術塾の後の名前なんであろう?華は無くて良いのか?」
「華?花道のことかな?」
「そうじゃ!わしが、通っていた時は、あったぞ。」
「え?通ってたん?」
「一期生じゃ!」
サラッとまた凄いことをいう。
「卒業はしたの?」
「いや、休みにこっちに来た時に祈っていたら現代だった!」
「何?そのラノベのタイトルみたいな言葉。」
私は、受験科目を見る。
音楽は、楽器が弾ければOK。指定の楽器はない。
お茶も流派の指定はない。
「じゃ、メリットとデメリットを話そうか‥。華族学校のメリットは、他の華族と交流ができる。おいおい、領地を納める時に根回しや情報収集に役に立つ。デメリットは‥。」
私が、言い淀むとかよがこてんと首を傾げる。
「今までの友達と一緒に学校行けないのと。紅葉も竜胆もいない。そして、何より‥。階級が厳しい。学校では、階級はなく、上下関係はない。となっているが、やはり、公爵家の力が強い。で、いい人とは、限らない。」
今回、通学を希望したのは、男爵家が多いと言う。学生時代に嫌な思いを沢山したのだろう。
わかる。外宮育ちの私もつまらない嫌がらせが、沢山あった。
戦闘服に虫を入れられたり、教科書をビリビリに破られたり、嘘コクもあった。
変な噂を流されたし‥。うっそう言えば、佐竹家の者がこっちに来るんだよな‥。
あいつの娘じゃないといいけど。
在学中に休学して産んでいたな。休学明けに赤子を抱いて学校にいたのを思い出す。
まるで、ペットを自慢するようで取り巻きが、黄色い声で褒めちぎっていた‥。
「でも、それは、櫻子の時代であろう?今は、わからぬでは、ないか。」かよの声で私の嫌歴史が吹き飛ぶ。
「まぁ、そうだが、しかし、今回夜間学部がなくなったので、もう一つ新しい制度が生まれたんや。その名も華族学校卒業認定試験。それは、18歳から受験可能で外宮の高校に通える。そうしたら、友達とも離れないし、ゆっくり私の仕事任せれると思うんや。」私は、どちらの学校も通っていた。
外宮の高校はいい。友達とのんびりオタ活して、購買でパン買って。ちょっと寄り道したり。勉強もほどほどで構わない。
何より、死ぬような課題がない。
うむぅとかよが、唸る。
「すぐ答えを出すことは、ないで。今の学校の木本先生とも相談しぃ。」そういうと学校の話は、終わり。
そして、次の話をすることにする。
こぼれ話
山男は本当は、メリーさんの館の庭のバラ園を復活させたいのが、
「雰囲気が台無しですわ!」とメリーさんに却下された。
「おでは、ただメリーはんと一緒に綺麗なバラ園でティータイムしたかったのに‥。」
山男は神辺一の乙女妖怪である。
山男の趣味 手芸、ガーデニング、お菓子作り
最近のブーム メリーはんの服を作ること




