亜人の証言
本日から朝と夕方の2回投稿にしたいと思います。
平日は、朝8時投稿。夕方5時投稿。
土日、祝日は、朝10時。昼の15時投稿にします。
執務室にバタバタと人が出入りする。
その中に復活した茜茜が入ってくる。
「スマホとは盲点ネ。みんな持ってるし、凍結時代の物だから魔法が絡むと思わないヨ!」茜茜が耳をしょんぼりさせながら話す。
「私もスマホを叩き割ったのは、だいぶかけにでたよ。」職員や冒険者の報告をホワイトボードに書き込みながら話す。
そこに『機械による電波攻撃。結界を突破できるので今後対策必須』とも書き加える。
一人、うさぎの亜人がダンジョンの方で保護されたらしい。
そろそろ組合に到着するとか。
ダンジョンでうさぎの亜人?はて?聞いたことあるかも。
医務室に向かう。茜茜も一緒だ。
相手には、申し訳ないが、時間がない。話せるなら、どんな情報ももらわないと。
医務室に入ると清潔に整えられた白いベットが四つ。
手前にかよとなみが。
そして、窓側奥にうさぎの亜人が横になっていた。
「疲れているところにすまん。今話せるか?」うさぎの亜人なんて聴覚が優れている亜人だ。
しんどかっただろう。
「構いません。」よろよろと起きあがろうとするが、そっと、また横にする。
寝たままで構わない。
と話すとホッとした顔をした。
「なぎちゃんの言うとおり、厳しく見えるけど優しい方なんですね。」
「なぎさと知り合いか!」
「はい。里で幼馴染でした。私は、美久と申します。亜人ガールズバー『ケモミミ de Night』で、ミミと言う名前で働いています。」
「今朝方、大きな音がしたんです。閉店作業しているところになぎさちゃんがきて。筆談したんですが‥。他の子は読めなくて、私も必死に教えようとしてもみんな聞こえなくて。」
あぁ、また見落としていた。
亜人は、その鋭い感覚から口伝と壁画によって歴史を伝えてる。
文字が必要ない人種だ。
店を探す時には、嗅覚や聴覚。視力が、優れている者は、サーモグラフィーのように店の中を調べれば良い。
数字は里でも必要なので計算はできるが、読み書きができるものは少ない。
必要ないからだ。
外宮で働いていても文字が読めなくても生きていける者も多い。
一部、組合や役所に勤めたい者のみが、文字を覚える。
「なぎさはなんと?」
「里にいっちゃダメ。罠かもって。」
「そうこうしてるうちに全身黒ずくめの男が入ってきて。みんな、捉えられて。私は、足が速いからなんとか逃げたんです。」
『そんな!姉様もですか?』振り返るとなみが私たちの会話をスマホで翻訳していた。
「なぎちゃんも捕まったと思う。ってか、なぎちゃんがメインで私たちはオマケみたいな。」美久が静かに話す。
目を大きく見開いたなみが
「はなしぃが、ちがう。」あまりの驚きに口が勝手に動いたのだろう。
ぐぐもっているが、ちゃんと発音している。
「話とは、なんのことだ?教えてくれないか?」私がなみに近づこうとすると
なみは、茜茜を見つけて憎々しげな表情を浮かべると鞄から注射器を取り出して茜茜に襲いかかった。
茜茜がすぐに反応して足で払う。
しかし、そこは、元亜人族の戦士。
払われても注射器は離さず、さらに攻撃を仕掛ける。
「やめるネ。私、なみのこと攻撃したくないヨ!」
「うるわい!」
なみは攻撃をやめない。
仕方がない‥。
私は、神器を取り出すとなみの方に向け
ちょきんとハサミを入れた。
とたん。ばたりとなみが倒れる。
張り詰めた緊張の糸を切らせてもらった。
しばらくしたら意識が戻るであろう。
「いつ見ても櫻子のそれは、怖いネ。」茜茜が顔を引き攣る。
「一番、手っ取り早くて相手を安全に黙らせるのが、この方法なの。」私は、ナースコールで人を呼びなみを特別医務室へ運ばせる。
美久は怯えて布団にくるまっており、かよは、ベットに寝たままだ。
腕には、魔素神経を整える点滴をしている。
私は、かよの額にそっと手をのせる。
もう、無理をしないでおくれ。
どうしましょう。
そろそろ、ストックが寂しくなってきてます。




