謎の失踪事件
本日から朝と夕方の2回投稿にしたいと思います。
平日は、朝8時投稿。夕方5時投稿。
土日、祝日は、朝10時。昼の15時投稿にします。
次の日の朝。
私は、執務室で報告を受けていた。
朱里が、持っていたタブレットには、巷で噂のアプリが入っていた。
「しかし、どんな仕組みだ?薬で昏睡させた者、もしくは死人をアプリで操作なんて。」
朱里の母親。あやは死んでいた。しかし、死体だとわからないように魔術がかけられていた。
「この護符が関係しているかもしれん。」ヒロがあやの脳内にあった護符を取り出す。ビニール袋に入れられたそれは、黄色の紙に赤い文字で何やら書いてある。
これは、先日倒された。鉄鼠の中身もあったらしい。私が脳天ぶち抜いたので発見が遅れたと聞いた。まじか、ごめん。
「この魔術。もしかして、キョンシーか?永嘉王朝が、関わってきているのはもう確かだな。」
永嘉王朝。5年前の大永事変の時に戦った大陸の国だ。
大和は、一時期永嘉王朝によって全滅しかけた。今は、一部の国以外鎖国をしている。再び大和が鎖国に追い込まれた元凶の国。情報統制はしていないから海外に大和の国の様子はわかるが、入国は難しい。表向きはだが。
不老不死の秘薬作りは、そうそう簡単に諦めないか‥。
「神辺は大きな漁港あります。いくら鎖国していても抜け穴は、いくらでも。」組合長の丸山が話す。
「道士が関わっているなら厄介です。」上野が続ける。
今日は、上野と丸山だけ執務室にいる。
「もう、中央の者に任せよう。我々の手に余る。佐藤朱里の様子は?」
「はい。母親のアヤですが。一ヶ月ほど前に心臓発作で亡くなっていたそうです。それを娘の朱里が見つけて。どうしたら良いかわからずにパパに頼ったそうです。」
「あのジャージの男か?」何も知らなそうだけど。
「いえ。あの男じゃないそうです。身元不明のようは、援助してくれる男性ですね。」上野が言葉を濁しながらいう。
「ちょっと待って!」その男に覚えがある。
私が、見たものの記憶を引き出す魔術具を取り出す。以前、かよと遊んだ時の記憶を呼び起こす。
「!?なんでだ?」
朱里と腕を組んで歩く男性の顔、背格好、全てがぼやけている。
「佐藤朱里も同じでした。その男の記憶を引き出そうとしても認識阻害の魔術を使っているようで。言葉でも特徴が言えない様子でした。」丸山が話す。
「ますます、危険だな。テイマーと思っていたら道士だったわけだから。」
「はい。しかし、ダンジョンに一般人が侵入できたのはわかりました。生きていない骸を使って侵入したようです。その、人間と認識されなかったのでしょう。」上野が説明する。
ダンジョンは魔物を呼び寄せる。魔物ならノーマークだな。
「って、ことは‥。先日の侵入者も?」
「キョンシーだったようです。サトリが記憶を取れなかった理由も説明がつきます。全く気がつきませんでした。」上野が肩を落とす。
おっきいおっさんが小さくなっているところなんて見ていられない。
「今、あの男の手配書を各機関に送りました。」丸山は仕事が早くて助かる。
「ダンジョンはどうする?もう、閉鎖しておけないと思うが。」
「ダンジョンにキョンシーが出ることを冒険者に周知して開くしかないかと。」上野が言う。
「あと、木本先生が言っていたことは?」
「怪しい。男が学校周辺をうろうろしていたが防犯カメラに映らないってやつですよね。組合で正式に依頼として受けました。佐藤朱里の件もありますし、ただの不審者やゴーストではないでしょうから。」不審者ゴーストとは、厄介だなぁ。
それにしても、事件未満の件が綺麗にはまりすぎている。
いや、考えるのやめよう。
とりあえず、この件は終わりだ。
あとは、中央の捜査官に協力だけして、私はダンジョンとラビリンスの管理をするだけだ。
紅茶を飲もうとしてお茶がないことに気が付く。
そういえば、なぎさが見当たらない。
「今日は、なぎさはどうしたん?休みだっけ?」
「それが、出勤していないみたいで。連絡もないようです。今、管理の者が家に様子を見に行っているようです。」上野がいう。
なんだろう。胸騒ぎがする。
バタバタと走る音がすると思ったら、乱暴にドアが開けられる。
息を切らした。組合の受付嬢が入ってくると
「報告します!なぎさ先輩が攫われました!それだけでは、ありません!神辺中の亜人達がいなくなりました!」
「えっ‥。」
体中の血がサーとなくなる。
目の前がわからなくなってきた。
丸山が素早く支持を出す。上野も続く。
その様子をまるで、画質の悪いブラウン管テレビで見ているようで
私の体は動かなかった。
2期の始まりです。
さてさて、どうなるんでしょうか?




