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アラフォー領主ですが、引退したいので伝説の姫巫女を教育します。  作者: ぽんぬ


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ダラダラと出動。

「働きたくない。」ぼそっと呟くと


「じゃ、働かなかったらええやん。」と声をかけられる。見るとヒロが執務室にいた。


「いつからいたん?」私がそう返すと

「ずっと声かけとったわ。無視しおって。」ぶっきらぼうに話される。

「疲れてるんよ。」

「いつもやろ。」ヒロが不機嫌に話す。

最近のヒロは、とても不機嫌だ。


ヒロは徐に神器を私の前に置く。私の神器は、ハサミだ。菊理姫(くくりひめ)様から賜った縁を紡ぎ、縁を切る神器。もっぱら、縁を切る方にしか使ってないが。


「メンテありがとう。ダンジョンの最終チェックをしないといけなくなりましたので。」そう、私が溢す。

あぁ、いやいや。残業なんて。

「それって今晩じゃないとあかんの?」ヒロが明日でもえぇやんと追撃する。


「明日の自分がしんどくならないために今晩やるの。」そう私が答える。

ヒロが、顔を顰める。

仕方が、ないであろう。

今日残した仕事は明日の私を苦しめる。


私より5つ年下の彼とは長い付き合いだ。


先の大永事変の頃よりも前のパートナーだ。

面長な顔で鼻が大きい、髭を無骨に生やして髪は常に短髪だ。服はメカニックらしくつなぎを着ている。


私もダンジョンに潜れるように執務用の着物から戦闘用のつなぎに着替える。

着物を鴨居にかけると家に居る使い魔の楓に連絡する。


【今日は、帰るが遅くなるので食事は各自で】っと

早く帰りたいな。家、隣なのに‥。


住宅街の一角に無理やりねじ込む様に冒険者組合件領主官邸がある。

その隣の少し大きめの民家が我が家だ。


外を出るとてこてこと一匹のキジトラ猫がやってくる。

「ママ上!お着物どないする?」私を見上げて使い魔の楓がそう話す。

「化ける力はあるかい?あるなら持っていって欲しいな。」

「うちはないけど、紅葉か竜胆ならあるかも」

「ないなら無理しなくてええで。毛がついちゃうから。」

「はい!」と元気に頷き、自宅へ引き返す。彼女達はまだまだ修行中だ。

本来の猫の姿で過ごす方が楽なのだろう。


私は、ヒロが回してきた車に乗る。

「今回あのアホが入ったんわラビリンスの方じゃなくてダンジョンの方やって。東宮市の兜山までゆっくり行こか。」ヒロが運転してくれる。


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