第百十二話 備えあれば憂いなし
毎日12時に投稿してます。
櫻子とヒロの出会い編スタート!
『菊理姫様!お導きを!』〜こじらせ元公爵令嬢のセフレになりました。〜
ミッドナイトノベルズでR18作品として投稿開始!
そちらは毎日23時に更新!
私たちは解体所で作業をした後に昼食を取ることにした。
執務室で私となぎさ。そしてヘロヘロの豊富がお弁当を突く。
「ヒロは解体作業をしているんですから体力も使ってますよ。伝達者の頃より楽と言ってますが…。」私がお茶を飲みながら話す。
「……。俺は、伝達者やっていた頃の方が楽やった。」豊富が茜茜の手作り弁当をもそもそ食べながら話す。
「そうなんですか?私は伝達者しながらの方がしんどかったですよ。なんせ寝る時間なかったですから。」
「……え?」豊富の箸がとまる。
「朝7時半に学校に出勤して。で、夜7時近くまで学校の仕事して、その後に魔法事件の捜査……。それが終わったら、夜中の2時か3時までヒロと訓練して……寝る。」
「睡眠時間基本3時間から4時間ですね。土曜日とか泥のように眠っていましたよ。」
懐かしいな。2度とやりたくない。
「ヒィ!」なぎさが悲鳴をあげた。
「だから、あんたら徳田さんの軍行についていけるんやな…。」豊富が黙って下を向いた。
「あの人は、バケモノですよ。一緒にしやんでください。」
あのクレイジージジイと一緒にしないでくれ。
私は、食事を終えると書類を確認し始める。
「まだ、休憩時間やん。もう、仕事するん?」豊富が煙管を出しながら話す。
「出来るだけ早く帰りたいので。それに教師時代の癖ですね。昼休憩の概念が私にはないですよ。」
豊富の顔が引き攣る。
「それと、ここは禁煙です。喫煙所へどうぞ。」私は豊富をチラリと見て言った。
「櫻子はんもヒロもタバコ辞めて…。残るは丸山のおっさんしか喫煙者がおらん。」豊富がぼやく。
「丸山さんも辞めましたよ。奥さん妊娠したので。」なぎさが追撃を入れた。
ガックリと下を向く豊富。
ーーー15時・会議
私は、顎に手を置きながら各方面の報告を聞いている。
それにしても人員不足だな。
総じて報告を受けてわかるのは人手不足による弊害が多い。
「一部冒険者を組合職員にスカウト出来ないだろうか?」私が上野に提案する。
「こちらから声をかけていますが、やはり自由業がいいと申す者が多いですね…。」上野が答える。
「教育課程を終わった者はどうですか?」大松原を見る。
「冒険者希望が多い…。やはり、冒険者になりたくて入りますから…。」
ふぅん。どうしたものか…。
「なぁ、櫻子はん。浪華の組合に神辺の組合職員募集要項貼ってもええで。」そこに豊富が話してきた。
「いいんですか!?」
「うちは、逆や。冒険者より組合職員になりたい奴の方が多い。梅手ラビリンスが難易度高すぎるからな…。」
「マキちゃんと関わりたくない人も多いですからね…。」
「で、時々そっちの高ランク冒険者にこっちの依頼受けて欲しいねん。そっちは事変からの叩き上げ冒険者多いやろ。」
「なるほど…。それは、いい取引ですね。」私がニヤリと笑う。
「「ヒィ」」上野となぎさが悲鳴をあげる。
「あ!そうそう豊富さん!」そうして私は盗聴防止の魔道具を出した。
私たちは扇で口元を隠す。
『大和で大きな組織が動いている形跡があります。梅手ラビリンスの橋下の件も関わりがあるかと。』豊富を見ながら話す。
『これ使うって事は国家レベルかいな』豊富が困惑気味に話す。
『紀州巡礼道で忌守集落に入り込み、技術の窃盗と軍事機密を他国に流そうとした動きがありました。ヒロはそれに巻き込まれたみたいです。』この前の話をチラリと話す。
『俺らだけやあかんな。三条さんにも相談しようや』豊富が話す。
『積極的に首は突っ込みたくないですが、降りかかる火の粉は、払わないといけないと思われます』
「せやな…。で、どうする?」豊富が盗聴防止の魔道具を閉じた。
「組合で合同演習をするのはどうでしょう。事変より5年。どうやら、うちの職員の腕も鈍ってしまったようで。」
そこで、私はなぎさを見た。
へにょんと狸の耳が折れた。
「場所はどないする?」
「そこなんですよね…。」
「青野ヶ原を使うのはいかがでしょう。」大松原が提案してきた。
「……なるほど。」私は、顎に手を置いて考える。
山と平地が程よく混在していて、魔法を使った訓練にも向いている。
自衛隊との合同演習にも使いやすいな…。
「あそこなら大規模演習もできるな。」豊富が腕を組みながら話す。
「決まりですね。」私がにっこりと笑う。
そして、上野となぎさを見た。
でっかいおっさんと狸娘が手を取り合って震えていた。
梅手ラビリンス前
マキ「それで!ヒロは櫻子とどうしたの?」
頬杖をつきながら、マキがヒロの話を聞いている。
ヒロ「……いや、そのままデートして七甲山ガーデンパークで夕焼け見ただけや。」
マキ「キスは!キス!」
ヒロ「してやんけど………シガーキスした。」
マキ「何それ!」
ヒロ「タバコの火を相手のタバコでつける間接キスみたいなもん…。」
マキ「何それ!エモい♡」
そして自分の体を抱きしめ悶えるマキ。
冒険者「あんな宥め方あるんや…。」
冒険者「豊富様に報告しておこうや。」
※櫻子とヒロの恋バナが気になる方はミッドナイトノベルズの〜こじらせ元公爵令嬢のセフレになりました。〜の方をご覧ください。本編のヒロさんらしくないサイコパスドSヒロさんですが…。




