第百七話 裁きの間
毎日12時に投稿してます。
櫻子とヒロの出会い編スタート!
『菊理姫様!お導きを!』〜こじらせ元公爵令嬢のセフレになりました。〜
ミッドナイトノベルズでR18作品として投稿開始!
そちらは毎日23時に更新!
私は、田吾作さんにモモンガカーの弁償を申し出たが、ヒロを良くしているから…。
と断られた。
しかも、ルイボスティーをお土産にもらった。
どうやってお返ししよう。
そうして、法定速度で車を飛ばして自分の領地に帰ってきた。
「なぎさ…。水谷の証拠を持ってきてくれ。私は、一旦、着物に着替える。」
「御意。」なぎさが畏って引き上げた。
「かよ。」私は、かよを呼ぶ。
「なんじゃ?」
「ついでだから領主の裁き方を見せる。なぎさを手伝ってくれないか?」
「わかったのじゃ!」そう言うとなぎさの後を追いかけて行った。
私は、ヒロを見る。
手を繋ぐ。
ーーーそうして。
「だだいま。」玄関を開ける。
楓が飛んできた。
そうして、ヒロを見て頭を擦り付ける。
今は、人型なのでお淑やかな美女に頭を擦りつけられてるヒロの姿は間抜けだ。
「やっぱり!やっぱり!ヒロはママ上を一人にしなかった。」楓が泣きながら話す。
「ロッキーが助けてくれたんや。」私が静かに話す。
「ロッキーが!」そこで竜胆が階段から降りてくる。
次に紅葉もひょこっと顔を出した。
「学校はどうしたん?」私が二人に聞く。
「やっぱり休んだ…。佐々木っちにお願いして…。」竜胆が下を向く。
「えぇよ。楓も」そこで私は楓の手を取る。
「紅葉も」紅葉の手をとる。
「竜胆も」二人の手を離し、竜胆の両手をとった。
「あの日から無理やり歩いていたんだ…。時には、立ち止まって振り返ってもえぇ。戻らないかもしれないけど…。懐かしむ事は悪いことじゃない。」そうして三匹を抱きしめた。
「お帰りなさい!ママ上ぇ。」最年長の楓が泣き崩れた。
「ママ上…。」紅葉が私にしがみつく。
「……。」竜胆が黒と白の縞模様の魔石を差し出す。
「竜胆が一番ロッキーと仲が良かったもんね。」そう言って私は竜胆の頭を撫でた。
私は、事変の時以来はじめてロッキーの魔石に触れた。
そうして、胸の前に持ってきてロッキーの温もりを感じる。
そんな様子を見ていた竜胆が私に飛びつく。
「ママ上。本当にお帰りなさい!」
「ただいま。ただいま…。」私は少し涙が出る。
「ここで、ゆっくりしたいのは山々なんだけど、問題が起きてね。」
「着物の着付けと簡単なヘアセット。竜胆お願いできる?」
「わかりました。何色にいたしますか?」従者モードの竜胆が聞く。
「緋色の法服の下に合う物を頼む。」私が静かに話す。
「あいわかりました。」竜胆が退室する。
「ヒロ。忙しいけど丸山と上野を呼んで。」
「御意。」ヒロが短く返事する。
私は、白の着物の上に緋色の法服を着た。
この服を着ている私は、神の理で完全に相手を裁くことを服装で示している。
天秤の形を模した簪もつけた。
ヒロもスーツに着替えている。
そんな私をヒロがエスコートしてくれる。
緋色の法服を着た私を見た組合の者が、サッと避けて一礼する。
その中に水谷がいる。
何故か嬉しそうだ。
「水谷。裁きの間に来てくださらないかしら?」
「御意。喜んで。」水谷の顔が輝く。
何を勘違いしているのだろう?
私の手をヒロから取って自分がエスコートしようとしている。
「水谷は、被告人ですよ。」にっこりと私が笑う。
水谷の顔が驚きで満ち溢れた。
裁きの間は裁判所とは違う。
裁判所は法律で人を裁く。
ここでは、神の理で人を裁く。
裁きの間の襖をスパンと上野と丸山が開ける。
畳の上を静々と歩く。
木造の高いアーチ天井、鮮やかなステンドグラス。
中央のステンドグラスは菊の紋様。
右側に天秤・左側にフクロウが描かれている。
そこから鮮やかな光が差し込んでいる。
高天原からの光だ。
ステンドグラスの光に照らされて両部鳥居が静かに佇む。
鳥居には、しめ縄がしっかり締められ、紙垂が揺れている。
その奥に御簾がある。
私は、ゆっくりとヒロにエスコートされながらそこに座る。
目の前の三宝に神器のハサミを置く。
ヒロが丸山や上野が腰掛けている場所まで行くと腰をかける。
反対側にはなぎさとかよがいる。
みな胡床に腰をかけている。
ここに来るのは、久々だ…。
壁には大和の伝統的な格子窓が取り付けられている。
何人か傍聴しているようだ。
「被告を前に。」私がにこやかに言う。
水谷が小笠原流のしっかりとした動作で中に入ってくる。
視線を斜め下にし、足元を見て頭を下げて歩く。
しかし、無作法だ…。歩いている音がする。
私は、それを笑顔で見る。
「被告人、水谷素戔嗚雨」
私は、御簾の向こうから水谷を見据える。
「これより、其方の穢れを問う。」
教えて!ぽんぬさん!
質問・この物語はどこまで広げるつもりですか?
ぽんぬ「知らねーよ。見えてくるもん記入させられいるだけじゃ。着点と裏付けは見えとるけどそれ以外はわからん。わしは、この物語を書き上げたらバタっと幽世に誘われるような気がする。」




