第百六話 I'm off home作戦
毎日12時に投稿してます。
本日、外伝である。『菊理姫様!お導きを』〜英雄の誕生〜が完結!
そちらもよろしくお願いします。
ドッペルゲンガーの記憶を見るのに大輔さんと久海さんには席を外してもらった。
もしかしたら国家機密になるかもしれない。
少年にも両親が殺されてドッペルゲンガーが成り代わる所は見せたが、その前後は見せてない。
そして、解析結果は最悪だった。
どうやら、ドッペルゲンガーは大和の神器と魔道具の技術の窃盗と軍事機密を他国へ流す事が目的だ。
久海さんは少年を慰めており、大輔さんは新しいお茶を用意してる。
そうして、私、ヒロ、なぎさが盗聴防止の扇の魔道具で口元を隠しながら話している。
『最悪なんだけど。こんなの徳田さんが気がついたらどうなるよ。』私がヒロを見て言う。
『飲まず、食わずで大地を駆け巡り、休まず賊を捕まえようとするやろうな。』ヒロの眉が上がる。
『ヒィ!』なぎさの悲鳴。
『田中将補…。我らは、もうアラフォーとアラサーだ…。あの時の地獄をもう一度やりたいか?』
『後神将官。自分はごめんであります。』
『ならばやる事は決まっている。』
『全力で逃げるぞ!』
『救援信号を送って一時間あまり、そろそろ徳田さんが部隊を編成してくるだろう。その前に報告書を作って提出!「後は、こちらをご覧ください!」で逃げる!』
『ヒロはドッペルゲンガーに神器の技術が盗用された時の危険性と技術の流出の危惧について。』
『なぎさは、忌守と亜人の免除制度改訂による反発をわかるだけまとめて。』
『私は、ことのあらましと序論と結論と総評を書く!』
そこで、盗聴防止の魔道具をパシンと閉じた。
「5分で資料をまとめるぞ!総員!PCを持て!」
ヒロたちがマジックバックからPCを出す。
私たちは、ものすごい集中力で資料をまとめた。
「ヒロ、神器の歴史は?」
「国ができてから、武器化は戦国以来。」
「なぎさ、他人種の優遇制度は?」
「妖、特に鬼と天狗・河童族と人魚です。」
いきなり、すごい勢いで資料をまとめはじめた私たちを見て何事かと驚く大輔さんたち。
そして、宣言通り。
5分で資料をまとめた。
畳に倒れ込んでいるなぎさを尻目に私とヒロは資料を確認する。
「相変わらず、誤字脱字多いな…。」私は、ヒロも資料を見て話す。
「もう、AI機能を使おうや。」
「せやな…。ぼちぼち来てまう。」私も疲れで目が痛い。
老眼だろうか…。
そうして、印刷。
「あ!かがみどないしよう。」
「えぇんちゃう?もう。」
「えぇか…。」
そうこうしていたら外が騒がしくなってきた。
徳田さんのお出ましかな?
よし!全力で逃げてやる!
外に出ると緋色の軍服の騎士団が隊列を組んでいた。
「殿下!」輝夜が走ってこちらに来る。
輝夜は、ヒロを見ると安堵する。
「よかった!無事だったんですね!」そうしてヒロの手を持ってブンブンと振る。
「自分も心配したぞ。」徳田さんが静かに話す。
「ご心配かけました。でも、大丈夫です。」私が笑う。
それを見て徳田さんの目が見開く。
そうして、ふっと笑う。
ヒロを見る。
ヒロとアイコンタクトを取っていた徳田だが私を見て肩をバシバシと叩きながら笑う。
「そうか!無事か!よかった!」そう言うと豪快に笑う徳田。
痛いよ。おっさん。
「それより、此度の事件を資料にまとめました。こちらをどうぞ。私たちは、かよを迎えに行かないといけませんのでこれで…。」
そう言って立ち去ろうとした時に…。
「あ!かよちゃん!」
輝夜の声が響いた。
ーーーえ?
私は、足を止めた。
輝夜の話を聞いて私は頭を抱えた。
なんでも追手に追われていたら救援信号が見えて。
モモンガカー事、中央騎士団に空間移動魔法を使ったと…。
「輝夜さん。護衛対象と離れてはいけま!」私が一呼吸おいて輝夜を見る。
「「せん!」」輝夜と私の声が重なる。
「もし、離れるならば護衛対象の安全が確認された時!」
「「です!」」輝夜が泣きそうだ。
「その安全とは、護衛対象が心より落ち着くところ!」
「「です」」
そして、気が付く…私のスマホに大量の着信があったとこに…。
マナーモードだから気が付かんって。
「…徳田さん。このような状況なので我々は、失礼します。」
資料を読んでいる徳田に失礼して立ち去ろうとする。
「待って!田中だけでも借りれないか?これは、我々でも手に余る。」
キタよコレ!
「子供を迎えに行くのに両親揃っている方がいいと思いますにで…。コレで!」
そう言って私は、ヒロとなぎさの手を取って空間移動魔法を使った。
出てきたのは、中央騎士団の正面玄関だ。
今度はうまく行った。
「櫻子さん!両親って!」なんかなぎさがワクワクした目で見てる。
「とっさに出ただけ。私は、事務所に行ってくる。」
そう言って事務所に向かう。
途中門兵がいるのでバックルを見せる。
「神辺領地後神侯爵閣下は、今日はどのようなご用件で?」門兵が尋ねる。
「………子供を迎えに。」
門兵に意味がわからないと言う顔をされた。
私だって意味がわからないんだよ!
そうして、事務所へ行く。
そこにはジュースを飲んで泣いているかよがいた。
迷子センターかよ。
「…かよ。迎えに来たよ。」
かよは、私の顔をバッと見ると抱きついてきた。
「櫻子ぉぉぉぉぉ!」抱きついてくるかよ。
「うちの子がお世話になりました。」私は深々と頭を下げた。
「いいですよ〜。」と半笑いの職員。
事務所を出て正面玄関に行く。
かよはヒロがいるのを見て駆け出す。
そして、飛びついた。
「かよ!やめえや!」ヒロが引き離す。
「なんでじゃ?」
「親でもないおっさんに飛びつくな!」
「うちとヒロは家族や!いい加減櫻子を娶れ!そうしたら、うちの父親だ!」
ヒロの顔がグッと苦い物を食べたようになる。
「かよ。ヒロも言葉も一理あるよ。」私はかよをたしなめる。
私は、ヒロの手を取った。
「とりあえず、帰ろうか。」ヒロの顔を見る。
「…そうやな。」ヒロが微笑む。
禁止されてるし、書類が増えるけど帰りも空間移動魔法を使わせてもらった。
もう一つの仕事を片付けるためにな!
教えて!ヒロさん!
質問・なんで櫻子と結婚しないんですか?
ヒロ「うっといな!ほっておけ!」




