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『菊理姫様!お導きを!』〜定時で帰りたい領主は、今日も魔法犯罪に追われます〜  作者: ぽんぬ


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第百四話 ヴァルトハイムからの労働者

毎日12時に投稿してます。


外伝である。『菊理姫様!お導きを』〜英雄の誕生〜もよろしくお願いします。


そちらは、毎日18時投稿します。


【2027年3月末 免除制度廃止。】

【一本だたら】


この二つの点を線になる事柄…。


私は、考え込む。


そういえばーーー。


「ヒロなんであんなに簡単に捕まったの?」私が尋ねる。


「罠にまんまと嵌められた…。」ヒロの顔が歪む。


「罠?」


「櫻が捕まっていたんや…。それで…。」ヒロが言い淀む。


そして、盗聴防止の魔道具を差し出した。


私は、手渡された魔道具を受け取る。


扇型のその魔道具は口元を隠した相手同士しか会話が聞けない。


ヒロと私は扇で口を隠して会話した。


『櫻に注射を打とうとしていて…。』


先の事変で使われた魔封剤は国家機密だ。


あの薬で多くの魔術師が魔石に変えられた…。


地方の村長が知ってるはずがない。


『それがホンマなら村長は直ちに騎士団に引き渡さないといけないな…。』


そうして、魔道具をヒロに返した。


私たちの剣幕に周りの人間が不思議そうに見る。



「それで?どうしたの?」


「助け出そうと駆け込んだら、櫻の偽物で…。」忌々しそうに話すヒロ。


「すぐにわかったんや。でも、櫻の力そのままで…。まぁ、所詮偽物やから、一人ならなんとかなったんよ。櫻が大人数でやってきたら捌けなくなった。」ヒロがポリポリと頬をかきながら話す。


「ドッペルゲンガーか…。」


そこで気がついた。


「ドッペルゲンガー!ヴァルトハイム!」


「何よ…。」ヒロが眉を顰める。


「ドッペルゲンガーはヴァルトハイムの妖怪だ!」


私は、メモ用紙を見る。



【2025年 免除制度廃止決定。】

【2025年〜2026年1月・2月? 地区に人の出入りがあり。】

【2026年3月 村長が外国人労働者を連れてくる。】

【一本だたら・差別・神器】

【2027年3月末 免除制度廃止。】



「大輔さん外国人労働者はヴァルトハイムから来たとヒロから聞きましたが本当ですか?」


「あぁ、ほんまや。」


「もし、外国人労働者がドッペルゲンガーだったなら?」


私は考える。


魔素が満ちているはずの紀州巡礼道に魔物が一匹もいない現象。


異質の魔物が集団でいるなら妖怪も魔物も逃げる。


「これは徳田さんを待ってられんかもしれない。しかし、どうやってドッペルゲンガーを抑える…。」

私は顎に手を当てて考える。


「いや。徳田さんを待とう。何も情報なく同士撃ちをする方が危険や。」ヒロに止められる。


「確かに…。ヒロの言うことも一理ある。」


私は、庭先で水を飲んでいたご神犬を見る。


「なんで、ご神犬はドッペルゲンガーが分かるんやろう?」


「それは、こちらの方々は、大和の神の使いだからです。」久海が話す。


私は、久海を見る。


「自身の神と異なる理の異形のモノなら敏感に反応しましょう。」


「それが、私たちにも見れたら…。同士撃ちは免れるのですね…。」私はヒロを見る。


ヒロが嫌そうに顔を歪めた。


「無理やで。こんな短時間に何個もソレが解るゴーグルとか。」


「って事は、作ることは可能ってわけだね♩」私がニコッと笑う。


ヒロのことだ。一瞬で設計図を頭の中で描いただろう。


「性能保証も出来ん!そんなお粗末なもん作れん!」


「何も売り出すわけやないんだから。」


「あかんもんはあかん!」


困ったな…。


こうなったらヒロは頑固だ。


ドンドンドン!


戸口が叩かれた。


「大輔さん!大夢は大丈夫ですか?」女性の声だ。


大輔さんが立ち上がり戸を開けようとする。


ご神犬が唸る。


私とヒロが素早く反応した。


大輔さんの肩に手を置いた。


自分の口元に人差し指を持っていき首を横にふる。


「喋ってはいけない」とハンドサインを送る。


ヒロが腰のホルダーを取ろうとして“あっ!”と顔を歪ませる。


そうだ…。こいつ今、丸腰だ。


私は、自身のマジックバックをヒロに差し出す。


予備のハンドガンが出てきた。


魔力探知をする。


敵は三人。


ヒロにハンドサインで伝える。


正面の戸口に一人。


その左に一人。


そして、正面の茂みの中に一人。


それをハンドサインで伝えた。


なぎさ達は凄く不思議そうに見る。


このハンドサインは私とヒロしかわからないのだから仕方がない。


私は大輔さんに下がるようにジェスチャーする。


私は神器を出した。


カウントする。


3・2・1。


戸を開けると、私が迷わず女性と男性を切り付ける。


やはり、ドッペルゲンガーだった。


一瞬で魔石になる。


ヒロが茂みに発砲。


悲鳴が上がる。


素早く私たちが茂みに攻撃する為に近づく。


赤い血が見えた。


左手を出し、ヒロを静止させた。


そこには、少年がいた。


肩から血を流している。


少年は、私を見るとーーー。


「魔女め!死ねや!」


そう言ってナイフを突き立ててきた。

こぼれ話


輝夜「徳田将官!発言の許可を願います!」


徳田「佐竹一曹。許可する。」


輝夜「後神侯爵家櫻子殿の将補田中大夢殿に危険が及んでいます!」


徳田「先ほど救援信号が出た。佐竹一曹が解る事だけで良い。詳細を話せ!」


輝夜はドッペルゲンガーの件と最後に櫻子が賊に囲まれている事を話す。


そして、空間移動魔法で報告に来た事も…。


かよの護衛をしていた事を除いて。


徳田「急いで部隊を編成する。佐竹一曹も支度しろ!」


輝夜「御意!」


その頃、かよは中央騎士団の事務室でさめざめと泣いていた。

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