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暗黒の魔女  作者: kuma383
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~暗黒の魔女~ 三章・宴の終わり 「42.廃都」

オリバーは行方不明となっているマチルドとアリスを救出するため、馬に乗った仲間と魔術師たちを引き連れ、ノーザリン地方の中心都市レバリーに向かって突き進んでいます。

レバリー市内のとある場所、魔力線に捕らえられている二つの影がありました。



「くっ…、大丈夫か、マチルド。まだ意識はあるな?」



「ううっ…、アリス…。あたい、もうダメかもしれない…。体が弱ってきてるのをすごく強く感じるんだよぅ…。」



「弱音を吐くな、マチルド!オリバーたちは必ず助けに来てくれる。必ず、必ずだ。」



「うう…わかったよぅ…。オリバー、もう『仕返し』なんてしないから、早く助けにきてくれよぅ…。」



「そうだ、信じるのだ。信じれば必ず助けが来るはずだ。」



(そう信じなければ…吾れも耐えられぬ…)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



一方、馬に乗ってレバリーを目指すオリバーたちの前には大きな障害が待っていました。



「これは…あまりにひどいな。」



オリバーは呆れを通り越して思わず笑ってしまいました。街道沿いの村で、村人たちが武器や農具を構えてオリバーたちを通すまいと行く手をふさいでいるのです。



「恐らく…あの人々は自我を奪われているだけで、命は奪われていないかと思います。」



イザベルがオリバーに言いました。オリバーは厳しい表情を見せました。



「となると、あの人々の命を奪うことは許されないな。戦わずに突破する方法はないのか…?」



すると、ペーターが提案しました。



「先生、あの動きを止める魔術はどうですか?」



しかし、オリバーは首を横に振りました。



「ダメだ。あれは一人や二人にかける分には威力をコントロールできるが、これだけの大勢の人間にかけるとなると…人数に比例して威力が強くなってしまう。恐らく呼吸も止めてしまうことになるだろう。」



「私の氷の魔術もそうです。一人一人なら足元だけ凍りつかせることはできますけど、これだけの人数になると…村全体を氷漬けにしなければなりません。」



「どのみち、村人の命は保証できないわね…。迂回して森の中を進むのはどうですか?」



ヘルガが提案しましたが、エミリーが首を振りました。



「見通しの良い街道沿いでさえこのような危険が待っているのです。森の中だとどのような危険が待ち構えているか想像もできません。」



「その通りだね。遭遇したこともないような危険な魔獣なんかに出くわしたら、森の中では対処しきれないね。ということは、つまり…、」



パトリックの言葉を、オリバーが続けました。



「ああ、強行突破しかない。いよいよ危なくなったら、俺が一人一人に動きを止める魔術をかける。」



「私も、いざとなったら氷の魔術で動きを止めます。」



モニカも同意しました。パトリックは緊張したような表情を見せました。



「ようし、わかった。私が先頭を行こう。道を切り開く。モニカはしばらくオリバーの後ろに乗るんだ。オリバーたちの両脇をエミリーとヘルガ、後ろをペーターが固めるんだ。いいね。」



仲間たちは頷きました。モニカは少し名残惜しそうにフランソワを降りると、エドゥアルトに乗ってきました。



「オリバーさん、しばらくよろしくお願いします。」



「ああ、こちらこそ頼むよ、モニカ。」



モニカがエドゥアルトに乗り込んだことを確認すると、パトリックが声を張り上げました。



「よし、準備はいいね?さあ、強行突破だ!」



パトリック、オリバー、エミリー、ヘルガ、そしてペーターが一斉に馬を走らせました。村人たちはひとかたまりになって突進してくるオリバーたちを見て少し後ずさりしました。先導するパトリックはその隙間を巧みにフランソワを操って道を切り開きました。時々村人たちが飛びかかってきましたが、オリバーとモニカが魔術でその動きを止めました。



「フィクセイション!」



「アイスドゥーム!」



その後も村人たちの間を巧みにすり抜け続け、オリバーたちはついに村を抜けることができました。



「ふう…。何とか抜け出すことができたね。」



パトリックが一つ息をついて言いましたが、オリバーは厳しい表情を崩しません。



「だが、今後はしばらくこんな状況が続くはずだ。…そう、レバリーでもな。」



「ああ、そうだね。しばらくはこの陣形を崩さすに進んだ方がいいだろうね。よし、このまま一気にレバリーまで進もう。普通のペースで行けば、あと半日くらいで到着できるはずだしね。」



「そうと決まれば急ぎましょう。今この時も、アリスさんとマチルドは助けを待っているのですから。」



ヘルガが急かすように言いました。



「ああ、そうだな。ペーター、念のため、背後の警戒もしっかりしてくれよ。」



「わかりました、先生!」



ペーターも元気よく答えました。



「ようし、馬たちには悪いけれど、行ける所までノンストップで行こう!さあみんな、ついてきてくれ!」



パトリックはそう言うと、ものすごい勢いでフランソワを走らせました。オリバーたちもその後ろ姿を追って、勢いよく馬を走らせました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



オリバーたちはその後、いくつもの呪われた町や村を通り抜け、夕方頃になってようやくノーザリン地方の中心都市、レバリーの入り口、城壁にある門の前に到着しました。オリバーたちが予想した通り、街の入り口にはシャロンによって操られているであろう人々があふれかえっていました。



「この様子じゃあ、街の中を突っ切るのはかなり難しいですよ。」



ペーターが困ったような表情を見せました。



「確か、俺たちが泊まっていた宿はこのレバリーの北の入り口近くにあったはずだ。何とか北側に迂回して行けないかな?」



オリバーが提案しました。



「城壁の周りは森に囲まれていて危険ですが、お堀ギリギリのところを走れば、ある程度見通しはいいかもしれません。」



エミリーも進言します。



「ようし、じゃあ堀伝いに北の入り口へ向かうとしよう。用意はいいね?それっ!」



パトリックの声に、オリバーたちは一斉に北の入り口に向かって堀のすぐそばを進みました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



オリバーたちが走りだしてすぐ、堀の水が急に泡立ち始めました。イザベルがその異変に気づきます。



「オリバーさん!お堀の水の様子が変です!」



「何だって?」



オリバーが堀に目をやった瞬間、突然水が塊となってオリバーたちに襲いかかりました。更にはまるで人の顔のような巨大な水の塊が大きな口を開けてオリバーたちを飲みこもうと背後から追いかけてきます。



「何てこった…!水を操っているんだ!」



ペーターは顔を真っ青にしましたが、モニカがサッと振り返り、体の底から声を張り上げて叫びました。



「アイスドゥーム!」



すると、今しもオリバーたちを飲みこもうとしていた巨大な人の顔だけでなく、堀の水まですべて凍ってしまいました。



「すごいわ、モニカ!」



ヘルガがモニカを称賛します。後ろで恥ずかしそうに顔を赤らめるモニカを一瞬だけ見たオリバーは、感心したように頷きました。



(シャロンの強大な呪いのかかった水を、たった一言ですべて氷漬けにしてしまう…やっぱりモニカの魔力はとてつもないな)



「ようし、モニカ、よくやったね。さあ、もう厄介事はごめんだからね、一気に北の入り口へ突き進もう!」



パトリックが声をかけ、オリバーたちは馬たちの足をさらに早めました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



しかし、北の入り口に着いた時、オリバーは大きくため息をつきました。



「どこまでも厄介事はついて回るものなんだな。」



北の入り口には巨大な骨獣が居座っていました。オリバーたちに敵意をむき出しにしています。



「こいつには呪いの魔術しか効かないからな、イザベルとモニカ以外、下がっていてくれ。」



オリバーは仲間たちに言いました。イザベルとモニカがすぐにオリバーの横にやってきました。



「ようし、一斉に攻撃しよう。行くぞ、カースアタック!」



「カースアタック!」



オリバーたちは一斉に呪いの魔術を骨獣に浴びせかけました。しかし、魔術が当たった部分の骨は砕けますが、体が大きいため、あまりダメージを与えられません。



「頭を狙うんだ!」



オリバーが叫びました。しかし、頭の部分は特に固く、骨獣が受けるダメージは少ないものです。



「オリバーさん、私に試させていただけますか?」



骨獣を攻めあぐねていると、モニカがオリバーに声をかけ、一歩前に出ました。オリバーはその真意を悟り、イザベルの手を引いて後ろに下がりました。モニカは大きく息を吸い込むと、叫びました。



「カースレイン!」



モニカが叫ぶと、真っ黒い光が雨のように骨獣に降り注ぎました。しかし、先ほどよりは効果があったとはいえ、それでも骨獣を倒すことはできませんでした。何より、固い頭部は健在です。



「あの頭を貫通できるような強力なものじゃなければ不可能か…ええい、仕方がない!」



オリバーは突剣を引き抜くと、自分の腕に突き刺しました。イザベルがびっくりしたような表情を見せましたが、オリバーは気にも留めずに叫びました。



「ブラッドアロー!」



オリバーの指先から放たれたどす黒い血の色の光は、骨獣の頭を貫通しました。骨獣はガラガラと大きな音を立てて崩れ去り、その後動き出すことはまったくありませんでした。



「本当に無茶をなさるんですから…。」



イザベルがぶつぶつ文句を言いながらオリバーに回復術をかけました。



「はは、まあ、大目に見てくれよ。じゃないと、アリスとマチルドのところにたどりつけないしな。」



イザベルは大きく息を吐きましたが、それ以上オリバーを咎めることはしませんでした。



「ともかく、すぐにあの宿に向かおう。一刻も早くアリスとマチルドを助けなければね。宿の位置を正確に覚えていないのが難点だけれど…。」



パトリックがフランソワの上から声をかけました。しかし、何やら静かに耳を澄ましていたエミリーが言いました。



「聞こえる…聞こえます。」



イザベルが首をかしげました。



「エミリーさん?一体何が聞こえるんですか?」



「ホルストの声…ホルストの声です!」



「ホルスト…フランツ殿からアリスさんが譲り受けた馬ね?」



ヘルガが顔をほころばせました。



「つまり、その声の聞こえる方に行けば、あの宿もすぐに見つかるわけだ!」



ペーターも嬉しそうに言いました。オリバーとパトリックも顔を見合わせ、頷きました。



「よし、エミリー。先頭に立ってホルストの声が聞こえる方向に案内してくれ。俺たちはそれについて行く。イザベル、俺の後ろに乗り換えるんだ。きっとモニカも、パトリックの後ろの方がより実力を発揮できるだろうし。」



「ええ、そうですね。では失礼します。」



イザベルはそう言って、エドゥアルトの背に乗りました。モニカも安心したようにパトリックの後ろに乗りました。準備ができたのを確認すると、エミリーが全員に声をかけました。



「では、皆さん、ついてきて下さいね。魔術師の皆さんはいざという時の援護をよろしくお願いします。…ハァーッ!」



エミリーはものすごい勢いでアンヌを走らせました。オリバーたちも遅れないよう必死にそのスピードについて行きます。時々操られた市民が飛びかかってきましたが、オリバーたちがその動きを止め、隊列がスピードを落とすことはありませんでした。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



エミリーは普段ならすぐに迷子になってもおかしくないようなレバリーの街の中を、ホルストの声が聞こえた方向に向かって的確な道を選んでオリバーたちを先導し続けました。そしてついに、以前に泊まった宿の前に辿り着きました。



「ホルスト!」



エミリーが叫び、アンヌから飛び降りました。ホルストは不自然な体勢のまま動けなくなっていたのでした。エミリーは駆け寄ろうとしましたが、オリバーが大声をあげて制止しました。



「待て、エミリー!そこには強力な魔力線が張られている!直接触れたら失神してしまうぞ!」



オリバーの言葉に、エミリーはびっくりして足を止めました。冷静になって辺りを見渡してみると、倒れている人が何人も転がっています。



「誤って魔力線に触れちゃったのか…。」



ペーターが気の毒そうに言いました。オリバーは古代語で叫びました。



「cyuklenxuhducdewkn!」



すると、動きを止められていたホルストがよろよろと動き出しました。エミリーはオリバーに安全を確認すると、今度こそホルストに駆け寄りました。



「弱ってはいますが…命に別条はないようです。」



エミリーは安心したように言いました。



「よかった…。さすが、オットー様のもとで戦っていただけある。



…よし、宿の中に入ろう。どうやら中は強力な魔力線が張られているらしい。俺が先頭で行く。」



オリバーの言葉に、仲間たちは緊張したような面持ちで、宿の中に入って行きました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



オリバーは宿の中に一歩足を踏み入れた瞬間、大きなため息をつきました。



「こりゃあひどいぞ…。魔力線が何重にも張り巡らされている。一本ずつ解除して行ったのでは時間がかかりすぎる…。イザベル、俺たちの周りにだけ防護の魔力線を張ることはできるか?」



イザベルは難しい表情を見せました。



「できることはできますが…この強大な魔力線の前では…十分も持つかどうか…。」



「この宿はそこまで広い建物じゃない。きっと五分もあれば二人を見つけられるはずだ。やってくれるか?」



イザベルは一つ息をつくと笑顔で頷き、何かを小声で唱えました。すると、青白い光がオリバーたちを包みこみました。



「これで大丈夫なはずです。さあ、二人を探しましょう。」



オリバーも仲間たちも真剣な表情で頷き、一階の部屋から一つずつ二人を探し始めました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



三分ほど経った頃、オリバーたちは一階の部屋をすべて探し終えました。



「どうやら一階にはいないようだね。」



パトリックが言いました。



「ああ、すると残るは二階だな。よし、みんな急ごう。」



オリバーの呼びかけに、仲間たちは一斉に階段を昇り始めました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



オリバーたちは宿の二階をくまなく探し続け、ついに一番奥の部屋にたどり着きました。



「残るはここだけですね…。」



ペーターが緊張したように言いました。



「ああ、そうだ。よし、みんな覚悟はいいな?踏み込むぞ!」



オリバーはそう言って扉を蹴破りました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



部屋の中には魔力線に捕らえられたアリスとマチルドがいました。マチルドは気を失っているようです。アリスはかすかに目を開けると、言葉を発しました。



「お、オリバー…。必ず、来てくれると…信じて…。」



そう言って、アリスは頭を垂れました。



「いけないわ!二人が危ない!」



ヘルガが悲鳴をあげました。



「くっ…どうやって魔力線を解除すれば…。」



オリバーは部屋の中を見渡しました。すると、禍々しく光る玉が棚の上に置かれているのを見つけました。



「あれだ!あれが魔力線を放射しているんだ!シャロンめ、あんなものを用意していたか!」



オリバーは苦々しげな表情を見せました。



「先生、あれを破壊すればいいんですか?」



ペーターが剣を引き抜いて言いましたが、オリバーは首を横に振りながら言いました。



「ダメだ、ペーター。あれは魔術じゃなければ壊せない。しかも、あれは壊したときに間違いなく闇の魔術の反動が返ってくるものだ。これだけの量の魔力線を放射しているものなら、その反動の大きさは計り知れない…。」



すると、モニカが悲痛な叫び声をあげました。



「オリバーさん!イザベルさんがつらそうです!」



オリバーがサッとイザベルの方を見ると、イザベルの表情はもう真っ青です。



「この部屋の魔力量は尋常ではありません…。そろそろ私も限界です…。」



そんなイザベルを見て、オリバーは開き直ったように言いました。



「くそっ、仕方がない!ペーター、きっと俺はあの玉を破壊した後、命は失わないにしろ、意識を保てる保証はない!そうなっても冷静に、とにかく冷静にマチルドとアリスを助け出してくれ!いいな!?」



ペーターは答えようとしましたが、その前にオリバーは防護の魔力線から外に飛び出しました。オリバーはよろめきながら玉に指を向け、叫びました。



「dhienocnke!」



その瞬間、玉は大きな音を立てて砕け散りました。それと同時に、オリバーの体は吹き飛び、壁に叩きつけられてそのまま倒れこんでしまいました。



「先生!」



魔力線がすっかり消えた部屋の中で、ペーターを先頭に仲間たちはオリバーに駆け寄りました。オリバーはうっすら目を開けると、うわ言のようにつぶやきました。



「マチルドと…アリス、を…。」



そう言ったきり、オリバーは意識を失ってしまいました。すると、バタンという音がきこえました。振り返ると、マチルドとアリスが部屋の真ん中に倒れこんでいるのです。



「お姉さま!お気を確かに!」



「マチルド!大丈夫?」



エミリーとヘルガが駆け寄りました。マチルドは気を失ったままですが、アリスは何とか仲間たちの手を借りて立ち上がりました。



「助けに来てくれると信じていた…。心から感謝する…。」



「お姉さま…。」



エミリーは目にいっぱい涙をためて、アリスを見ています。仲間たちもホッと息をつきました。しかし、パトリックだけは気を抜いていませんでした。



「とにかく、一刻も早くこの街を抜けだそう。ビアンカやレオンたちとも合流しなければならないしね。…アリス、君はホルストに乗れそうかい?」



アリスは蒼白な顔をしていましたが、はっきりと頷きました。



「心配はいらぬ。吾れも早くこの廃都から脱出したいのだ。そのくらいの無理をする価値はある。」



「ようし、わかった。モニカ、君はオリバーの代わりにエドゥアルトに乗るんだ。馬の動かし方は前に教えたはずだしね。」



「わ、わかりましたっ!」



モニカは緊張したような表情を見せましたが、はっきりと頷きました。



「よし、オリバーは私が引き受ける。マチルドはペーターがグスタフに乗せてやってくれ。いいね?」



「わかりました、パトリックさん。」



ペーターも頷くと、さっそくマチルドの体を担ぎあげました。



「ようし、それじゃあここを脱出しよう。さあ、急いで!」



パトリックは仲間たちをせかし、宿から外に出ました。そしてそれぞれ馬に乗ると、猛スピードで走らせ、ついにレバリーから脱出することに成功しました。

魔力線に捕らえられていたマチルドとエミリーはついに救出されました。しかし、強烈な闇の魔術の反動を受けたオリバーは意識を失ってしまいました。



次話ではオリバーたちがレバリーを経由して禁じられた洞窟へ向かうことを諦め、別のルートで向かうことを決めます。また、気を失っている間、オリバーの身に何かが起こるようですが…?どうぞお楽しみに!



ちなみにマチルドとアリスが捕らえられていた宿の主人は、レバリーの街が呪われる直前にレバリーを逃げ出していました。臆病な性格も、この時は自信を助けることにつながったようです。



では次話をお楽しみに!

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