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暗黒の魔女  作者: kuma383
18/50

~暗黒の魔女~ 一章・王国の危機 「17.嵐の予感」

オリバーたちの訓練もいよいよ大詰めです。魔術師も、それ以外も、必死な訓練の成果が出てきたようです。そして、再びシャロンと対峙する時が近づいてきます。



このお話で一章「王国の危機」は終了です。次話からは二章「オットー様の覚悟」に移ります。

オリバーたちは訓練(くんれん)を続け、どんどん力をつけて行きました。ラルフはビアンカからの指導(しどう)を受け、一通り突剣(とっけん)の使い方を習得(しゅうとく)しました。



「ふんっ!ふんっ!」



「ほほう、すごいね。これなら魔獣(まじゅう)とも互角(ごかく)に渡り合えそうだよ。ビアンカ、君は教え方がとても上手いね。」



軽快(けいかい)な動きを見せるラルフを見て、パトリックは感心したようにビアンカに言いました。



「うん、ありがとう。でもね…、」



ビアンカが(あき)れたような表情を見せながら言いました。



「…チュンフェイの殺気(さつい)むき出しの攻撃(こうげき)をヒラヒラかわしながら()められても、ねぇ…。」



チュンフェイはものすごい勢いでパトリックに()りかかります。しかし、パトリックはそれを上回る速度で回避(かいひ)をし続けます。



「むー、何だかなぁー、あんなの横でやられ続けたらこっちも自信なくしちゃうねー。」



「パトリックさんが(けん)で戦うところなんて、前の時はしっかり見たことありませんでしたからね…。すごいなぁ…。」



ラルフも(した)を巻いています。



「でもさ、実際ラルフは突剣(とっけん)の使い方をかなりマスターしたと思うよ。もうあたしから教えることは何もないかな。」



「本当ですか?」



「うん。だから、そろそろレオンにサーベルの使い方を習うといいよ。」



「ありがとうございます。でも…、」



「うん…。」



ビアンカとラルフはレオンの方を見ました。



「ペーター!よくそのへっぴり(ごし)衛兵(えいへい)としてやっていけたな!どっしりと構えろ!」



「う、うわあああああっ!」



「バカ!」



「ギャッ!」



レオンがペーターを(ぼう)(なぐ)り倒しました。



「それじゃあやみくもに(けん)を振りまわしているだけだ!何度言ってもわからないやつだな!」



ペーターがレオンにしごかれている様子を、ハンスは木のそばに寝転(ねころ)んで退屈(たいくつ)そうに見ていました。



「ふぁああああっ…。」



「すまんな、ハンス。お(めぇ)訓練(くんれん)を始めるにはまだ相当時間がかかりそうだ。またパトリックがチュンフェイと戦い終わるまで待っていてくれ。」



「気にしないでくださいよ、レオンさん。この(さい)だから徹底的(てっていてき)にしごき倒してやってください。」



「せ、先輩(せんぱい)!ひどいッスよ!ぎゃあああっ!」



無駄口(むだぐち)(たた)くな!どうしてハンスにできることがお(めぇ)にできねぇんだ!」



ビアンカはやれやれとため息をつきました。



「ハァ…。何か、当分レオンは手が空きそうにないね。しょうがないなぁ、今までのおさらいをしておこっか。」



「お願いします。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



一方、ローズとマチルドは腕を組んでアリスとエミリーの試合の様子を見ていました。



「十回戦ったうち、エミリーが勝ったのは七回、でもアリスが勝った三回のうちに与えたダメージはエミリーが七回勝った分と同じくらいの威力(いりょく)があるな。」



「素早さはエミリーが上…。力はアリスが上…。」



「ハア、ハア、お姉さま、申し訳ございませんが、もう(わたくし)限界(げんかい)です…。」



「そうか。よし、マチルド。また()れの相手を(たの)む。」



「うへっ!まだやるのかよ!アリスの体力は(そこ)なしだな!」



マチルドは大げさに驚きましたが、すぐにアリスとの試合を開始しました。



「…やはりお姉さまには(かな)いません。」



エミリーが少し元気なさそうにローズに言いました。



短剣(たんけん)を持った時の攻撃(こうげき)確実性(かくじつせい)はエミリーが上…。心配ない…。自信をなくしてはいけない…。」



「本当ですか?ありがとう、ローズさん。」



ヨウフェイはすでに訓練(くんれん)を終え、ヴォルフとリリーと話していました。



「ヨウフェイもラオシーに()めてもらえるようになったネ!成長した証拠(しょうこ)ヨ!」



得意顔(とくいがお)のヨウフェイを、リリーが笑ってたしなめました。



「あんまり調子に乗っちゃだめだよ?確かにローズに(みと)められればなかなかのものかもしれないけどさ。」



「はは、それは確かに言えてるかもな。…おー、イテテテ…。」



ヴォルフは笑った後に(きず)(いた)みで顔をしかめました。



「大丈夫かい?(きず)(いた)むのかい?」



「ああ、さすがにな…。オットー様の家臣(かしん)という肩書(かたが)きが聞いて(あき)れるよ。」



「まあ、オットー様もヘルガ女王様もあんたにしっかり静養(せいよう)するようにおっしゃっていただいたんだからさ、その分しっかりと快復(かいふく)してまたオットー様たちの元で(はたら)きなよ。」



(いた)みを感じないヨウフェイにはよくわからないヨ。それより、あんた確か侍女長(じじょちょう)ネ?こんなところにいていいネ?」



「大丈夫だよ。(わたし)がいなくなってもいいように、侍女(じじょ)召使(めしつかい)たちにはしっかりと仕事を教え込んでいるからね。むしろ、ガミガミうるさいのがいなくなって()()きとしているんじゃないかな?」



リリーは笑って言いながらも、何か心に引っかかるものがありました。



(ヨウフェイ、痛みを感じないって言ってたけど、それってかなり危ないことなんじゃないのかい?)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



一方、ミニエー家のお屋敷(やしき)では魔術(まじゅつ)訓練(くんれん)が続けられていました。オリバーは初歩(しょほ)(どく)魔術(まじゅつ)(こおり)魔術(まじゅつ)を覚え、モニカも時々、暴発(ぼうはつ)はするものの、(どく)魔術(まじゅつ)(のろ)いの魔術(まじゅつ)を覚えました。しかし、イザベルは(こおり)魔術(まじゅつ)はすんなりと覚えることは出来たものの、(のろ)いの魔術(まじゅつ)に関しては一向に習得(しゅうとく)できる気配(けはい)を見せません。



「やはり…、(わたし)(のろ)いの魔術(まじゅつ)を身につけることは出来ないのでしょうか…。」



弱音(よわね)()くなんて、イザベルらしくないぞ?『伝説(でんせつ)魔女(まじょ)』はありとあらゆる魔術(まじゅつ)を使いこなしていたと言うじゃないか。そこに近づくまではもう一頑張りだ。」



オリバーがイザベルを(はげ)まします。



「は、はい。ではもう一度やらせてください。」



「ああ、いいよ。」



オリバーは魔獣(まじゅう)召還(しょうかん)しました。



「カースアタック!」



しかし、イザベルの指からは相も変わらず消えてしまいそうな細い光しか出ません。イザベルはやがて魔力(まりょく)を使い果たし、(ゆか)に座り込んでしまいました。



「モニカ!お前が倒せ!」



「はい!グレイブ!」



モニカは一段階(いちだんかい)レベルの高い魔術(まじゅつ)(とな)えました。彼女はオリバーと同じように、太く強い光を指先から出しました。魔獣(まじゅつ)は一瞬にして消え去りました。



「大丈夫か、イザベル。」



オリバーがイザベルの元に駆け寄りました。イザベルは疲れた顔をしています。



「今日のところは…申し訳ありません。(わたし)は座って見ています。」



「わかった。休んでいてくれ。よし、モニカ。もう一回だ。」



「はい!お願いします!」



イザベルは自分自身のことが無力(むりょく)に思え、歯がゆい気持ちでいっぱいになりました。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



やがて、オレンジ色の光が部屋に差し込んできました。



「さあ、そろそろ帰ろうか。みんなも待っているだろう。モニカ、もうお前はほぼ完全に初歩(しょほ)(のろ)いの魔術(まじゅつ)を身につけたと言っても過言(かごん)じゃないよ。」



「ほ、本当ですか!?」



「あとは確実性(かくじつせい)さえつけば完璧(かんぺき)だ。よく頑張ったな。」



「ありがとうございます!」



心の底から(うれ)しがるモニカを見て、イザベルは内心、とても(くや)しがっていました。



(モニカさんはすぐに出来たのに…(わたし)には出来ない…。歯がゆい…自分が(なさ)けない…(にく)い…あら?もしかして、これは…?)



「イザベル、そろそろ魔力(まりょく)も戻ってきたな?歩けるか?」



オリバーがイザベルに声をかけました。イザベルは、ハッと立ち上がり、オリバーに(たの)みました。



「あの、オリバーさん。お願いです。(わたし)にもう一度やらせてください。」



イザベルの言葉に、オリバーはいたわるように言いました。



「イザベル…大丈夫か?魔力(まりょく)回復(かいふく)したばかりなんだろ?無理しないで明日に回してもいいんだぞ?」



しかしイザベルは確固(かっこ)とした表情でオリバーを見ています。



「いえ、今やらせてください。この感情を(わす)れるわけにはいきません。」



「感情?…まあ、いいや。わかった。じゃあ、行くぞ?」



オリバーは魔獣(まじゅう)召還(しょうかん)しました。



「よし、動きを止めた。イザベル、やれ!」



イザベルは大きく息を吸い込みました。そして指をピッと魔獣(まじゅう)に向けると、声を限りに叫びました。



「カースアタック!」



イザベルが叫ぶと、指先から真っ黒い閃光(せんこう)(はな)たれました。直撃(ちょくげき)を受けた魔獣(まじゅう)はあっという間に消滅(しょうめつ)しました。



「や、やりました…。」



イザベルは(うれ)しそうにつぶやくと、思わずその場に座り込んでしまいました。



「すごいぞイザベル!完璧(かんぺき)だ!今のは完璧(かんぺき)だ!」



オリバーは小躍(こおど)りしながら喜びました。



「どうやったんですか、イザベルさん。」



(おどろ)きを(かく)せないモニカの問いに、イザベルはいたずらっぽい笑顔を見せて言いました。



「そうですね、八当(やつあ)たり、といったところでしょうか?」



八当(やつあ)たり…?」



「うふふ、何だかとてもいい気分です。初めて魔術(まじゅつ)を使えた時のようです。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



その夜、オリバーたちはヴォルフの宿で夕食を食べていました。イザベルとビアンカも一緒です。



「へぇ、イザベルが(のろ)いの魔術(まじゅつ)を使えるようになったのか。すごいじゃねぇか。」



レオンが感心したように言いました。



「イザベルが誰かを(にく)むなんてかなり難しそうだけどなー。」



マチルドが()やかすように言いました。イザベルは笑顔でスープを飲んでいます。



「パトリックもチュンフェイの相手役(あいてやく)を買ってやっているようだな。」



オリバーの言葉に、パトリックは笑顔で言いました。



「そうだね。チュンフェイからは何と言うか、戦士(せんし)のオーラが出ているよ。ビアンカとは正反対な感じだね。」



「あたしは力がないから敵との()()きを重要視(じゅうようし)してるけど、チュンフェイは()一辺倒(いっぺんとう)でも十分通用するみたいだしね。」



チュンフェイはパトリックをじっと見ています。完全にライバル()しているようです。



「ハンスとペーターも順調(じゅんちょう)に腕をあげているぜ。」



レオンがオリバーに言いました。オリバーは少し申し訳なさそうにしました。



「何だかペーターが不甲斐(ふがい)ないようでレオンたちには迷惑(めいわく)をかけているようだが…。」



「ハハッ、気にするなよ。だが確かにペーターは仕込みが(あま)いな。お前もマティアスも、もっと(きび)しく育てるべきだったよ。」



レオンは楽しそうに笑いながら言いました。ペーターはその横でゲッソリとしています。



「アリスたちもかなり腕をあげているぞ。」



ヴォルフも口をはさんできました。



「そうらしいな。アリスもエミリーも、潜在能力(せんざいのうりょく)が高いらしいからな。」



「生まれた時から森の中に住んでいたんなら、必然的(ひつぜんてき)に動きも素早くなりそうですね。」



ラルフが言いましたが、アリスとエミリーは違うことを考えていたようです。



「いや、どちらかと言うと瞬発力(しゅんぱつりょく)の方が重要(じゅうよう)かもしれぬな。」



「森の中ではいつどこから獲物(えもの)や敵が出てくるかわかりませんからね。」



「なるほど…。瞬発力(しゅんぱつりょく)ですか…。」



瞬発力(しゅんぱつりょく)だけを見れば、アリスとエミリーはあたいやローズよりもずっと上だぜ。気配(けはい)を殺すのもうまいしな。」



マチルドも感心したように言いました。



特長(とくちょう)を生かす意味では、アリスとエミリーが短剣(たんけん)を学ぶことを選んだのは正しかったようだな。」



オリバーが満足そうに言った瞬間、誰かが入り口から飛び込んできました。



「誰だ!」



ヴォルフがとっさにクロスボウを(かま)えました。中に入って来たのは兵士のようです。



「ヴォルフ・ザックス様!パカロン城のオットー様の元より(まい)りました!」



入って来たのは伝令兵(でんれいへい)でした。ヴォルフも見覚(みおぼ)えがあったようです。



「ご苦労。何があったんだ?」



「ノーザリンに魔獣(まじゅう)()れが現れ、村を(おそ)ったとのことです!」



「何だって!?魔獣(まじゅう)が村を…?」



ヴォルフは(おどろ)き、オリバーは立ち上がりました。



「よし、俺たちが行こう。みんなかなり力をつけたんだ。その成果(せいか)を見せてやらないとな。」



「わかった。よし、オットー様にお伝えするんだ。魔獣(まじゅう)討伐(とうばつ)にオリバー・ローゼンハインたちが向かった、と。」



「はっ!」



伝令兵(でんれいへい)は一礼すると宿を飛び出していきました。



「ことは(きゅう)(よう)しそうだ。準備(じゅんび)ができ次第(しだい)、出発することにするよ。」



「そうかい…。頑張ってきなよ。」



リリーが心配そうに言いました。



「ありがとう。よし、みんな夕食を食べ終わったら準備(じゅんび)をしてくれ!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



オリバーたちはすぐに準備(じゅんび)を終え、いったん薬屋(くすりや)に戻ったイザベルとビアンカを待っていました。雨がぽつぽつと降っています。やがて遠くから歩いてくる人影(ひとかげ)が見えました。



「あれ?オリバー、人影(ひとかげ)は三つあるらしいぜ?」



目を()らしていたマチルドが言いました。



「三つ?イザベルとビアンカと、あと誰だ?」



やがて人影(ひとかげ)徐々(じょじょ)にはっきりと見えるようになりました。



「ロジェ…。ロジェじゃないか。」



オリバーはロジェを見てびっくりしました。



「何かねー、あたしたちと一緒に行きたいんだってさ。」



「危険だからやめるように何度も言ったんですけどね…。」



ビアンカは口をとがらせながら、イザベルは困ったように笑いながら言いました。



「話は聞きました、ローゼンハイン様。ぜひ僕を冒険(ぼうけん)に連れて行ってください!」



ロジェの言葉にレオンはしかめっ(つら)をしました。



「おいおい、勘違(かんちが)いしてもらっちゃ困るな。俺たちはそんなお気楽(きらく)冒険(ぼうけん)の旅に行くんじゃねぇんだ。宝探(たからさが)しに行くんじゃねぇんだぞ?まあ、前回の時はある意味では宝探(たからさが)しだったけれど…。」



「わかっています。僕はリバー王国のために頑張ってくださった皆さんに(あこが)れているんです。大変な旅になることはわかっています。僕はこれでも、(やり)(あつか)いには少しだけ自信があります。」



ロジェはそう言うと、ボロボロな(やり)を差し出しました。パトリックがその(やり)を見てみました。(さび)を手で(はら)い落すと、パトリックは目を見張(みは)りました。



「これは…ユウ・ヴィルヘルムの(やり)じゃないか!」



「ええっ!?伝説(でんせつ)武器職人(ぶきしょくにん)、ユウ・ヴィルヘルムの!?」



パトリックの言葉に、ラルフも(おどろ)きました。オリバーも同じようです。



「そんなにすごい(やり)を持っていたのか…。だが、武器の(しつ)がいいからと言って腕もいいとは(かぎ)らないがな。」



「わかっています。僕はとにかく国の危機(きき)を救いたいんです。少しでも力になれたら、と…。」



ロジェの決意(けつい)()ちた表情を見て、オリバーは苦笑いしました。



「どうやらダメだと言ってもどこまでもついてくるだろうな。よし、君の心意気(こころいき)()けるとしよう。ついてくるんだ。」



「あ、ありがとうございます!ローゼンハイン様!」



「そうそう、仲間になったんだからローゼンハイン様はなしだ。これからはオリバーと呼んでくれ。」



「は、はい!」



「ほらっ、新入(しんい)りは荷物持(にもつも)ちだ。絶対に物を()くすなよ?」



ペーターが大きな袋をロジェに押しつけました。



(やり)は僕が(あず)かっておこう。綺麗(きれい)に手入れしないと、せっかくの『芸術品(げいじゅつひん)』が(さび)()もれてしまう。」



ラルフがロジェから(やり)を受け取りました。その頃になると、雨はますます強くなっていました。ゴロゴロと雷鳴(らいめい)も聞こえます。



「…さあ、行こう。何だか()れそうな予感(よかん)がするな…。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



人物紹介


~ロジェ・ルグラン~

・「(いち)青年(せいねん)

・15歳

(やり)で戦う。

・一人称は「(ぼく)

・オーベルクの(いち)物売(ものう)りをしている青年、というか少年。一年半前にオーベルクを動死体(どうしたい)合成魔獣(ごうせいまじゅう)から救ったり、リバー王国自体を解放(かいほう)したりしたため、オリバーのことを(した)っている。人一倍、正義感(せいぎかん)が強く、やる気にも()(あふ)れているが、逆境(ぎゃっきょう)には弱く、臆病(おくびょう)(めん)も。彼の持っている(やり)貴族(きぞく)や金持ち騎士(きし)でなければ持てないような立派(りっぱ)なものなのだが…。

オリバーたちの訓練がひと段落ついたところでノーザリンでの魔獣出現情報が入り、彼らはその討伐に向かうことになりました。ロジェもついてくることになったようですが…はたしてどうなるのでしょうか?



次話ではオリバーたちがノーザリン地方の中心都市レバリーに到着します。オリバーたちはそこで一晩あかした後、魔獣が出たという村を目指そうとしますが…どうぞおたのしみに!



ちなみにペーターはロジェに新入りは荷物持ちと言っていましたが、特にそう決まっているわけではありません。実際、基本的に荷物は馬たちに乗せて運んでいます。この時はペーターはハンスとちょっとした賭けをして負けていたので余分な荷物を持つことになってしまっていたのです。



では次話をお楽しみに!

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