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暗闇×赫眼の裏技‼超クリティカル

 俺がその依頼用紙をはがした瞬間白色の光のような何かに俺たちは包まれる。そして、水の中のように地面から浮き上がる感覚が足元を襲う。


 眩しい光から瞼を開けると次の瞬間地面からの重力を取り戻す。そこにあったのは先ほどまでの酒場ではなく、現実世界で言う樫の木のような常緑高木が視界一面に広がる森だった。


 【クエストが開始されました!リーダーを選択しクエストクリアを目指してください!クエストメタルスライム討伐の制限時間は10分間です】

 原作でなじみ深い機械音声のような声が俺たちの耳に鳴り響く。そこには、このパーティーメンバーの名前とともにケヴィンたちのリーダーマジックが赤色の光の文字で書いてあった。


 【ケヴィン 闇の支配者 闇属性の全ステータス1.5倍。相手に掛けた暗闇状態を暗黒状態に変える】

 

 【五条悟り 赫眼 自分以外のパーティーメンバーの全ステータスを0.8倍、自身のクリティカル発動率(運)を5倍にし、自分の全ステータス3倍】


 【ローウェン ○○り コロシアムにおいて1ラウンドもしくはクエストにおいて、10分間ローウェンをリーダーにするとローウェンが○○りする】


 【ウメコ 折り紙の達人 ジョブ地元のガキを持つキャラのステータスを1.5倍にする】


 

 うおお!さすがはマジコロの世界。俺の想像通りだ。原作再現マジあざす。こうやってリーダマジックみるとをマジでマジコロなんだなって感動する。

 「あの、ケヴィンさんリーダーは誰にするんですか?」

 それは、、、

 

 俺はゆったりと五条悟りの書かれてあるボタンを押す。

 「ええ!私!?」

 悟りは赤い目を見開いて驚愕している。

 「うん、このクエストは君のためにあると言っても過言ではない」

 「いや、過言でしょ!」


 【五条悟りがリーダーに指定されました。このクエスト中これを変えることは出来ません】


 また原作勢おなじみの自動音声が流れる。ちなみに五条悟りのリーダーマジックである赫眼は原作の【儒教開戦】で五条家に百年に一人ほど生まれるとされる特異体質で見た者の運気の源を見通すことのできる赤い目だ。そのため運が上がるのは原作再現といえよう。


 俺たちはゆったりと歩を進めていく。

 「なんで私なんですか?」

 「〇閃って知ってる?」

 「はい、一応。唯一の私のアピールポイントなので、、、」


 〇閃とはクリティカルのさらに上の超クリティカルの事で当たった時に丸く光り放射線状に光が煌めていく事からそう名付けられた高等技術である。平均威力は通常のπ乗と言われている。単純に威力が上がるだけでなく、〇閃には様々な付属効果がある。それはステータスにバフをかけたりなど用途は様々だ。しかし狙って出すことは困難で並のキャラでは発生確率は0.0314パーセントを切ることも珍しくない。


 ただし五条悟りは元々の運のステータスが飛びぬけて高いことに加えマジックもリーダーマジックもクリティカル発生確率(運)を上げるものになっている。つまり〇閃に関してだけで言えば、全キャラの中でもっとも発動確率が高い。逆にそれしかないともいえるが、、、


 「すらあ、、、」

 そんなことを考えていたらメタルスライムが俺たちの前方の草葉の陰に早速お出ましだ。まだメタルスライムは俺たちに気がついていないようだ。


 「君のリーダースキルは確かにコロシアムでの戦闘においてさほど有用なものではない。しかしメタルスライム狩りにおいては、、、」

 「え?それってどういう?」

 「〇閃の固有効果ってどんなのがあったっけ?」

 「ステータスアップと威力上昇そして、、、あ!?軽減倍率無視!」

 「そういう事、どんなに硬いメタルスライムであっても、軽減倍率を無視できる〇閃を使えば一撃で仕留められる。」


 ちなみにこのゲームでは防御力という概念はなく。キャラクターのリーダーマジックによる軽減倍率が他ゲームのそれに当たる。メタルスライムはそれが異常なほど高い。確か99%カットとかだった気がする。


 「で、でもさすがに私のマジック【真式・橙】と赫眼をフルに使っても〇閃の発動確率は精々48%くらいですよ、、、そこは運に任せるという事ですか?」

 【真式・橙】は原作では五条家に伝わる秘奥義で自身の運気を拳に集中させ橙色に光輝かせ相手の急所を射抜く技だ。


 「いいや、運には任せない。そこは僕のマジックで補う。僕のマジック【闇夜の魔道】は対象を暗闇状態にするというものだ。暗闇の固有効果は相手の命中率ダウンと言わなくてもわかるよね」

 「なるほど、急所率が2倍になる。つまり96%近い確率で〇閃が発動する。しかも暗闇状態の敵は逃げることができない。これにより即逃げでとり逃すこともない。」

 「イエス。メタルスライムは経験値がめちゃくちゃ美味しいから。これでレベルを上げる。それが僕が君と組んだ理由。キャラの性能が足りないならレベルをインフレさせて物理で殴ればいいでしょ大作戦‼どう?」

 悟りの顔はみるみるうちに明るくなった。わかりやすい娘だ。


 「す、すごい。私頑張ります。」

 「一応気づかれないように気をつけてね」

 それを聞いた悟りはこくりとうなずき、メタルスライムにそろりと近づいていく。


 悟りが攻撃を当てられるところまで近づいた瞬間、俺はマジックを発動する。ちなみにクエストではマジックは一回の戦闘につき一回までだ。要は目の前の敵を倒すか自分たちが逃げるかすれば回復する。

 「【闇夜】発動。」

 黒色の霧がメタルスライムを覆っていく。


 メタルスライムはあたふたと周りを見渡すような動作をする。スライムに目はないけど。


 そして、

 「【真式・橙】 発動」

 悟りのスキル真式橙は自身の次の打撃攻撃のクリティカル確率を3倍にするという物だ。わかりやすい。


 悟りの右こぶしが橙色に光り輝く。そして、メタルスライムに対し腰の入っていない右ストレートで悟りが殴りかかる。


 閃光。丸い形の光が悟りがスライムを殴った瞬間に煌めく。メタルスライムはその一撃により四方八方に四散した。


 【メタルスライム討伐により、222000の経験値を得ました。パーティーに分配します】

 自動音声はまだ続く。 

 【五条悟りのレベルが1から58に上がりました‼】

 【ケヴィンのレベルが1から41に上がりました‼】

 【ローウェンのレベルが1から32に上がりました‼】

 【ウメコのレベルが1から34に上がりました‼】


 222000か知ってたけどやっぱエゲツねえな、、、とどめを刺したのもリーダマジックを使ったのも悟りだからこれは正当な分配だろう。それにしても一回の戦闘でレベル58はインフレが過ぎるだろ。


◇◇◇


 俺たちはその後メタルスライムを狩り続けた。


 悟りのレベルが89ケヴィンのレベルが80ローウェンのレベルが75ウメコがのレベルが78になるまでメタルスライムを狩ったところで、、、、


 俺たちはまた白い光に包まれる。気が付くと酒場のクエスト掲示板の前に戻っていた。

 【クエストクリアおめでとうございます。報酬の300Gになります】

 音声とともにG が空中から落ちてきた。


 

 「ステータスオープン!」

 悟りはゆったりと自身のステータスをみる。


 レベル89 属・闇

 HP 5890

 攻撃 8880

 回復 560

 運 40740


 悟りのステは何度見ても歪だ。運だけインフレしまくっている。


 「私のレベルが89、私のレベルが、、、、」

 驚愕しながら自身のステータス表示を何度も見直していた。

 「よし!これを繰り返すぞ!悟りちゃん!」

 俺は発破をかけるように言った。

 「はい!一生ついていきます!」

 一生は来なくていい。と言おうと思ったがやめておいた。

 




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