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『銀河遺産の管理人(システム・アドミ) 〜拾った宇宙船AIのオーバーテクノロジーで、枯れ果てた日本を世界最強の技術国家へ作り替える〜』  作者: seri


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30/50

第10話:帝都強襲、反乱の姫君(後編)

帝都星ケルヌンノスの地殻を突き破り、現れたのは全長十キロメートルにも及ぶ異形の巨神だった。

 それはかつての皇帝の成れ果てであり、始祖技術を歪めて「進化の停止」を目的とした自律防衛システム。漆黒の装甲からは、周囲の星々の光を奪い取るような負の波動が溢れ出している。


『――不確定要素イレギュラーを確認。生命体・佐藤和也、および反逆個体エリス。宇宙の秩序エントロピーを守るため、貴様らを「抹消」する』


機械皇帝の周囲に展開された無数のビットが、空間を断裂させる高次元ビームを一斉に放つ。


「和也くん、シールド限界! このままだとヤマトの装甲が分子レベルでバラバラにされちゃう!」


結衣が悲鳴を上げる。だが、和也は動じなかった。

 彼の横には、今、5人のヒロインが並び立っていた。


「憐奈、ヤマトの全出力を、俺とエリスの『直結回路』に回せ。……結衣、世界中の、いや銀河中のネットワークをこの瞬間だけヤマトに同期させろ。……凪、アリス、セレス。時間を稼いでくれ!」


「了解。……一秒たりとも、奴を会長に近づけさせません」

 凪がナノスーツの出力を極限まで高め、宇宙空間へと飛び出す。


「ふふ、世界を騙すスパイの技術、神様に見せてあげるわ」

 アリスが敵の全ビットに偽の座標を送り込み、軌道を逸らす。


「……私の血に眠る、始祖の暗号コード……和也、貴方に捧げます!」

 セレスが和也の手に重ねた指から、失われた神話の記憶が流れ込む。


和也はスマホを高く掲げた。ヤマトに溜め込まれた「次元崩壊砲」の全エネルギーが、エリスのコアを通じて、和也の右手に集束していく。


「エリス……これが、俺たちの最後の『アップデート』だ!」


『はい、マスター! 始祖文明、銀河帝国、そして地球の英知……。全てを統合した「新銀河憲章ニュー・ワールド・オーダー」、承認しました!』


和也がスマホの画面を強くタップした瞬間。

 ヤマトから放たれたのは、破壊の光ではなかった。

 それは、宇宙を構成する数式そのものを書き換える「ことわりの波動」。


機械皇帝の漆黒の装甲が、波動に触れた瞬間に崩壊し、中から光り輝く始祖の粒子が溢れ出した。

 停滞を強いていた呪縛が解け、宇宙の時間は再び、未来へと動き出す。


『――バカな……。全知全能の計算が……一人の「エンジニア」に……上書き、される、だと……?』


「俺は神様じゃない。……ただ、不自由なシステム(世界)が我慢ならないだけだ」


機械皇帝は静かに霧散し、帝都星を包んでいた暗雲が晴れ、数万年ぶりに銀河の核に「本物の太陽」の光が差し込んだ。


……静寂。

 ヤマトのブリッジに、勝利を祝う歓喜の声が爆発する。

 セレスは和也の胸に飛び込み、怜奈は涙を浮かべて微笑み、結衣はVサインを作り、凪は誇らしげに敬礼し、アリスは満足げに肩をすくめた。


『マスター。……銀河中の端末に、新しいOSが配布されました。……もう、誰かに管理される必要はありません。これからは、それぞれの星が、自分の足で歩む時代です』


和也はエリスのホログラムを優しく指でなぞり、窓の外に広がる無限の星々を見つめた。


「ああ。……でも、まだバグは残ってるはずだ。……これからも忙しくなるぞ、エリス」


拾ったAIと、5人の美しいヒロインたち。

 和也の「技術チート」による銀河再興の旅は、ここから本当の第二章へと突入していく。

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