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『銀河遺産の管理人(システム・アドミ) 〜拾った宇宙船AIのオーバーテクノロジーで、枯れ果てた日本を世界最強の技術国家へ作り替える〜』  作者: seri


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第9話:銀河の門(ゲート)、開戦の狼煙(中編)

「……生意気な未開人が! 全艦、重力崩壊弾グラビティ・バスター装填! 宙域ごと圧縮して塵にせよ!」


帝国の司令官が逆上し、絶叫する。

 三隻の黒い軍艦の先端に、光さえ吸い込む「漆黒の球体」が形成された。放たれれば、木星の衛星すら砕きかねない最悪の質量兵器だ。


「和也くん、来るよ! 空間密度が急上昇……これ、まともに食らったらヤマトの装甲でも危ないかも!」


「結衣、慌てるな。……エリス、例の『新機能』を試す絶好の機会だ」


『了解です、マスター。……始祖文明遺産、空間摂動コンバーター起動。……凪少尉、照準補正をお願いします』


「了解。……ロックオン。逃がしません」


凪がコンソールを叩くと、ヤマトの艦首から無数の「光の針」が放たれた。

 それは攻撃のための弾丸ではない。帝国の重力崩壊弾が放たれた瞬間、その「漆黒の球体」を光の針が貫き、そのエネルギーを丸ごとヤマトの動力源へと強制的に「書き換えた」のだ。


「な……!? 我が艦のエネルギーが……吸い取られている!?」


「アリス、仕上げだ。彼らの『心』を折ってやれ」


「ええ、喜んで。……あの方たちの艦内ネットワーク、今の衝撃でガタガタよ。……結衣ちゃん、一緒に最高に『恥ずかしい』映像でも流してあげましょうか?」


「おっけー! 帝国軍の全モニターに、和也くんの『宣戦布告ビデオ』をループ再生で強制ジャック!」


帝国の旗艦内、全てのモニターが和也の姿に切り替わった。

 混乱する帝国兵たちの前に、ヤマトがさらなる「非常識」を見せる。


「……凪さん、白兵戦テイクオーバーだ。敵の旗艦を丸ごと捕獲する」


「了解。……『転送斬撃部隊』、出撃します」


凪が指を鳴らすと、ヤマトの格納庫から「重力推進式の無人ドローン」と、パワードスーツを纏った凪の分身とも言える精鋭部隊が、位相跳躍で直接、敵艦の「内部」へと転送された。


数分後。

 木星の静寂を破るような激しい爆発……ではなく、敵艦の全エンジンが「強制シャットダウン」される電子音が響いた。


「……制圧完了。敵司令官、確保しました」


凪の冷徹な報告がブリッジに届く。

 

 怜奈が呆然と、手元のタブレットに表示される「捕獲した帝国戦艦の資産価値」を計算し始めた。

 

「……和也さん。これ、一隻奪うだけで、地球の全国家の軍事予算を足したより価値があるわ。……本当に、世界を……銀河を買収するつもりなのね」


「買収じゃない。……これは、俺たちの『独立』のための授業料だ」


和也は捕獲した敵艦を牽引するよう命じた。

 その時、エリスのホログラムが、これまでにないほど激しく明滅した。


『マスター……お喜びください。敵艦のメインフレームから、「銀河帝国の首都星」への直通ゲートの座標をサルベージしました。……さらに、あの方たち……。帝国に虐げられている『反乱軍』の暗号通信も傍受。……彼らの中に、和也さんを待っている『5人目の協力者』がいるようです』


「5人目……。宇宙そらに、俺を待ってる奴がいるってのか」


和也の視線は、太陽系の外……まだ見ぬ銀河の深淵へと向けられた。

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