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星空のユーリ  作者: 春人
第二章
11/17

教練5

~HR~


戦術講義が終わりクリスト教官と入れ替わりに担任のベリオン教官が教室に入ってきた。

よくみると何かの資料であろう紙の束をどっさりと持っている


「これよりHRを始める...あー2ヶ月後の12月に【小隊演習】を行う。」


小隊演習...幼年学校にて行われる実戦を想定した訓練である。この訓練では学年各クラス毎にわかれショック弾を用いて戦闘を行い最後に残ったクラスが勝者となる。


「貴様等の記念すべき初回は冬季の山岳戦となる。」

そう言うと持ってきた紙の束を手に取り

「これは過去に行われた冬季山岳戦の資料だ。各自部屋に持ち帰りよく読み込んでおけよ。3日後の戦闘教練の時間に作戦会議を行う。何か質問は?」


するとヒルダが手を挙げた。

「【小隊演習】までどれくらいの練習時間が割り当てられるのでしょうか?」


「演習までの全ての戦闘教練時間を使う。」


「す...全てですか?」


「当たり前だ。言っておくがこの【小隊演習】は実戦を想定した訓練だ。手を抜いたりすると戦闘教練の評価は容赦なく落とすからそう思え。では解散!」



~談話室~


「資料を見せられてもなぁ。どうすればいいんだよ...」

アレンは大きくため息をつく


「まぁ仕方ないじゃない。てゆーかこれくらい出来ないとこれから先辛いよ?来年もあるんだから。」


「えっ!?マジかエリカ」


「マジだよ~」


「それどこ情報だ?」


「あーさっき先輩から聞いたよ。」


「それよりさ、資料読んで作戦案考えよう」

そう言いながらさっきから資料を何度も読み返してるヘルマン君


そんなことを話していると、つけっぱなしにしていたテレビからニュースが流れてきた。

『ニュースをお伝えいたします。先程、国防府より発表がありました。昨日、小マゼラン銀河ルーア星系にて大規模な反乱が発生いたしました。これを受けて約千隻の艦艇及び陸軍25万名の兵員を派遣するとのことです。』


「また反乱か、最近多いよな。」

もうこの手の話題は聞き飽きたとイザーク。

レンも続けて


「そだな。反乱起こしたところで軍隊にかないっこないのに。」


「それだけ帝国の統治が厳しいってことだろ。」


「よせよアンディ、他の奴に聞かれたらどうすんだよ」


「実際そうだろ、じゃなきゃこう何度も反乱なんて起こらねぇよ」


そうこうするうちに時計の針が消灯時間を指し、ヘルマンが促してこの集まりはお開きとなった。





~聖宮~

聖宮...皇帝の御座所であり内閣府、元老院、国防府等の官庁が敷地内に設置され帝国政治の中枢である。

その聖宮の中でとある2人が話し込んでいた


「今年に入って4度目の反乱...いい加減に統治の方法を変えたらどうかと思うのだが。」


「どう変えるというのだ?」


「思うに植民地経済の悪化が原因だ。そのせいで物価が上昇して食料や生活必需品が買えなくなっている。」

こう語るのは経済省のブレーンである帝国銀行総裁ホレス・シャハトである。


「ではそのように政治家に言ってやったらどうだ、まあどうせ無視されるだけだろうが」


「それはそうだ。だが何とかせねばいずれ植民地維持のためには大軍を駐屯させねば維持できなくなる。他の列強との関係が冷え込んでる現状では軍を警察代わりにしておく余裕は無いはずだ。違うか?ヘルダー」

カール・フォン・ヘルダー...陸軍元帥でありシャハトとは同郷の友である。


「...わかった、そこまで言うなら国防相に話してみよう。あまり気は進まないが」


「頼む、こちらからも元老院議員に働きかけてみるよ。」


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