蛆を散らせ
「おりゃああああ!!!」
ドクロ、テリーの死神兄妹が黒い光弾を両手から放ち、葵は右手にハンドガン、左手にライフルを持つ二丁銃スタイルで銃撃、れみが人差し指からのレーザーで、ウジ怪人の群れを殲滅しようと手数攻め。
ウジ怪人は次々に爆発するが、すぐに破片から再生、増殖する。
破片すら残さずに消し去らねばならないようだ。
ダイルと粉砕男は拳、タイガは爪、ラオンはナイフ、れなと闇姫は素早い足技で攻める。飛行しながら群れの表面のウジ怪人を上向きに吹っ飛ばしていく。
攻撃の後には攻撃が続くと呼ぶべきとてつもないコンボだ。それすらこいつらの繁殖力には及ばない。
そんな彼らの抵抗を、マウトは嘲笑う。
「げひゃひゃ!群れの力を甘く見てるのか!?」
群れから一気に放たれるウジ怪人達!
れなたちは一気に上昇してかわすが、周辺の地面に爆発が次々に起こり、一気に腐り崩れ、穴だらけになっていく。
こんなものは群れではない。ただマウトが自分を守らせる為だけにウジ怪人を利用しているだけだ。
早いところ片付けなくてはならない…。
闇姫は全身に黒いオーラを纏いながら右手を構える。
「れな、やるぞ」
低いトーンの声だった。れなは舌打ちしつつも闇姫の隣に立ち、同じように青い光を纏いながら左手を構える。
互いに足並みを揃え合い…そして一気に駆け抜ける。
闇姫が拳を突きだすと同時に黒い闇のオーラが正面に放たれ、多くのウジ怪人を巻き込み、次々に爆発させ、群れの広範囲の空間を開放した。闇の拳圧波だ。
次にれなが拳をまっすぐ突きだし、青い光を真正面に撃ちだし、追い討ちをかける!
今度は一直線状の穴が空けられる、ウジ怪人達の爆発が、二人のツインテールを派手に揺らす。
空けられた穴の先に、何かが潜んでいる…。
それは、黄色い球状のバリアに身を包み込んだマウトだった!
あのバリアでウジ怪人達の爆発を凌いでいたのだ。
闇姫とれなは何も言わずに突っ込んでいく!早く止めを刺すべく、お喋りをする必要はないという事なのだろう。
そのあまりの速度で生じた強風で、ウジ怪人達は更に飛び散っていく。
その勢いのままに、二人は全力の突きをお見舞いした!!
その衝撃でウジ怪人達は空中へと投げ出され、次々に爆発。
豪音と共に、二人を中心に大地に巨大なクレーターが瞬時に広げられた。
「…!?」
れなは思わず声をあげそうになる。
…何と、バリアは傷一つついていないのだ。
バリアの向こうのマウトも無傷なようで、憎らしい笑みで二人を全力で馬鹿にする。
「阿呆どもめ。このバリアは俺の悪喰の魂の力を放出して展開している、捕食者の魂の塊なのだ。魂は単純エネルギーや衝撃では傷一つつかない強度なのさ」
舌打ちした闇姫は後ずさり、右手の平を向けるが…これに対しても、マウトは余裕だった。
「おっと闇姫!お前が惑星破壊砲を撃っても無駄だ。惑星を破壊する程のエネルギーを叩き込んでも少しバリアが汚れるだけだ。単純な破壊力では破れないと何度言わせる気だ?」
「だろうな」
ハッ、とれなが闇姫から離れる。
その様子を見ていた仲間達のうち、粉砕男が何かを察する。
「…そうだ!闇姫はただ単に力だけで倒すようなやつじゃない。やつはいつでも何かを隠してるんだ!」
次の瞬間、闇姫の右手の拳の周囲の空間が一瞬歪んだかと思うと、瞬時に拳が振り上げられ、マウトのバリアを殴りつける!
バリアは相変わらずダメージを受けないが、れなと闇姫の突きを食らっても微動だにしなかったバリアが空高く打ち上げられる!
驚きのあまり声が出ないマウト。
そんな彼の姿を滑稽そうに見上げながら、闇姫は呟く。
「やれ、ジャリュウ」
…マウトが視線を動かすと…闇姫の城の窓に、何かがいた。
…こちらにショットガンを向けるジャリュウの姿だった。
「ジャ…ジャリュウ!?」
その姿を見て、はっ、と表情を変えたのは葵だ。
あのショットガンは…。
「あの時買ったやつだわ…!」
ショットガンから白い閃光が放たれたかと思うと、一瞬で弾が放たれ、マウトの全身のバリアは瞬時にヒビが入る!
マウトの視界が白い光で覆い尽くされていく…。
「そ…んな…!?バカ…なぁ!!」
理解の及びない何かを込めた弾丸を食らい、バリアは粉々になってしまう。
同時に、マウトは白い閃光に包まれた!!




