マウトとの対峙!
れなはマウトと向き合いつつも、このまま二人で挑むのは卑怯なのではないかと少々気に病んでいた。
そんな彼女の心情を察したのか、葵がフォローに入る。
「れな、今は勝負がどうとかいう状況じゃないわ。早くこいつを倒してジャリュウを追い、話を聞かないと」
頷くれな。目の前のマウトは、実に憎らしい笑みを浮かべている。
そうだ。こいつは躊躇する必要はない。
「いくぞ!」
れなは飛び出し、マウトに拳を突きだす!
しかし、マウトはそれをヒラリとかわす。すかさず回し蹴りを打ち込もうとれなは腰を曲げ、葵はハンドガンでマウトを狙う。
れなの蹴り、葵の弾丸、両方が同時に飛んでくるが、マウトは空中でバク転してかわしてしまう。
今度こそはと葵は飛び出して至近距離まで近づき、ハンドガンを突きつけるが、マウトは彼女の背後に素早く回り込み、距離を離す。
すばしっこいやつだ。まあ当然だろう。
捕食者の島で逃げ回り、隠れて生き残った猛者なのだ。逃げるが勝ち、という言葉を体現したような捕食者なのだから。
「当たらないな?その調子だとどうせ地味なトレーニングを積んできたんだろ。俺は弱い捕食者を食らって少しずつ、しかし確実に力を高めていった。俺の方が効率が良いんだ。このくらいの動きは朝飯前だ!」
胸を張るマウト。
だが、戦闘の事では頭が回るれながとある事を聞いた。
「…変だな、何で攻撃してこない?」
待ってました、とばかりにマウトは答えた。
「今更気づいても遅い…」
直後、突然れなと葵の体に何か強力な力が張り付いた。
突然の事に驚きつつ窓の方を見ると…そこにはこちらに手で持てるくらいの大きさの大砲上の武器を向け、その武器から黄色いガスを射出しているスッポン男とトンボ女が。
ガスに触れたれな達の体が動かなくなっている。動けないので空中飛行も保てず、段々と落ちていってしまう二人。
「闇姫軍が開発したスタンガスだ!触れたらアンドロイドでも動きを止める事ができる凄い一品なのだ!捕食者の帝国ができたら主戦力の一つに加える予定の武器だぜ!」
得意気なマウト。なるほど一人で戦いを挑むフリをして、こうして裏から突いてくるのがマウトの作戦だ。
スッポン男とトンボ女は目に光が宿ってない。また強力な力で操られているようだ。
マウトはしばらく二人を嘲笑い、そのまま空の果てへ飛んでいく。
「あいつ…ジャリュウの元へ行く気だわ!」
そうこうしてる間に地面に直撃する二人。
空を睨みながら、地に伏すしかなかった…。




