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「ほら海都!君も自己紹介しなよ」
「めんどい」
「めんどいって、別に名前いうだけじゃない」
「うるせぇなぁ……」
頭をぼりぼりかくと、不機嫌な顔を露骨に出し、居間から出て行った。
「ったく、あいつは」
「あの……」
「あぁ、ごめんね。あいつは弟の海都。少し人見知りが激しくて」
出て行った方にチラリと視線を流すと、私に困った様な笑顔を向けた。
海都に秋都……か。
人間は普通よね。でも、あの人が入った箱といい、白飯といい……。なんか異国に来てしまった気分だわ。
「あの……ここは日本国ですよね?」
「え? あぁ、もちろんだよ」
「じゃあ何県になるんですか?」
「何県って……広島県だけど」
「広島……」
おかしい。だって今広島は(他もそうだけど)戦争中のはず。米は殆ど国にとられて、店なんかで普通に売ってたりなんかしない。
──変だ。
「あの、秋都……さん」
「ん?」
「今……戦争中ですよね?」
私の問いに、秋都さんは眉をよせる。
「戦争? 戦争は60年前に終戦したじゃないか」
──え?




