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フードファイト・ダンジョン ~最高の食材とまだ見ぬ絶景を求めて最下層を目指します~  作者: 祐祐
第1章:ダンジョンとスキル

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7話:新スキル

 へっ?

 ちょっと待って!


 落ち着け。何か変な声が聞こえた気がする。

 気のせいかもしれないよな。

 そうだよ、気のせいだよな。


 まぁ念の為、ステータスを確認しようか。



「ステータス・オープン」


 レベル:2(上限到達)

 スキル:消化+、Absorb



 気のせいじゃなかったぁーー!!

 えっ、世界最低のレベル上限だったりしないか、これ……

 レベル2が上限とか絶対に世界最低だろ。

 レベル1が上限ならレベルを上げない人でも分かるはずだから。



 ……これからどうしよう。

 レベル2じゃ第2層にも行けない。

 冒険者として稼ぐなんて夢のまた夢じゃん。


 高校にどうにかして入るか。

 それともバイトをするか。学歴を求められないブルーカラーの仕事を探すか。



 ……嫌だ!

 冒険者としてダンジョンの最下層がどうなっているか見たい!

 色んなモンスターの美味しい肉を食べたい!




 はぁー。

 ダメだ。一旦帰って寝よう。

 ここじゃ落ち着いて考えられない。




 予定を変更して昼過ぎにはダンジョンを出て、作並から離れていく。


 そこからはどうやって帰ったのか分からない。

 気がついたら家の前に立っていた。


「あれ? 帰ってくるの早いじゃん。

 何かあった? ケガでもした? 1層なのに?」


「……放っておいてくれ」


 瀬奈にまともに返事もできずに部屋に向かう。

 ドアを開けて荷物をその場に落として、ベッドに倒れ込む。



「こりゃただ事じゃないなー。お母さんに相談しますか」



◇◇◇



 目を覚ますと部屋の中は暗かった。

 窓を見ると外の街灯の明かりが窓を薄っすらと照らしている。

 昨日起きた時にカーテンを開けてそのままだったようだ。


 今何時だろう。

 寝たまま周りを手で探るがスマホは見当たらない。

 仕方がないので、電気を付けるか。

 スマホの前にトイレ行こ。



 トイレから戻ってドアのそばに落ちていたスマホを拾う。

 スマホのロックを解除する。

 3時か。12時間以上寝てたのかな。

 あー、腹減った。

 何かキッチンで探して食べるか。



 2階の自分の部屋から1階に降りてリビングに向かう。

 リビングのドアに手をかけて少し開けると電気が付いているようだ。

 珍しいな。いつも母がしっかりと電気を消していて、付けたままだと翌朝怒られるから、家族みんなちゃんと消すようになっているのに。


 ドアを開けてリビングに入っていくと、ダイニングテーブルに誰かが寝ている。


「瀬奈?」


「ん? ああ、おはよう。やっと起きてきたよ。今何時?」


「3時」


「寝すぎでしょ。はわぁー。

 お腹空いてるでしょ? 何か作るけどリクエストある?」


「えっと。じゃあ卵焼き」


「ほーい。卵焼き以外にも適当に作るね」


「お、おう」


 なんで瀬奈がダイニングで寝ていたんだろうか。

 まるで、


「いつ起きてくるか分からなかったから待ってたんだよ。

 作って冷蔵庫に入れておくのもありだけど、それはちょっと違うでしょ」


 食事を作るために待っていたみたいだ。


「違うのか?」


「違うでしょ。あんな状態の祐也に作っておいたご飯をレンチンさせて1人で食べさせるとか無いでしょ」


 あれ? うちの妹ってこんなにできる子だっけ?

 同い年なのにめっちゃ年上みたいな。


「ちなみにお母さんにも相談した結果だからね。

 12時まではお母さん、それ以降は私に代わって待ってたんだよ」


 ……母さんの考えだったのね、ちょっと安心した。

 料理ができるまでスマホで情報収集をして待つ。

 あっ。日本最高レベル冒険者の小谷さん、101レベルになったのか。

 すごいな。俺も小谷さんみたいに。


 ……なれないんだよな、もう。

 はぁー。もう冒険者として活動するのは終わりなのか。



「はい、お待たせ」


 瀬奈が持ってきたお盆には、ご飯、味噌汁、卵焼き、冷奴、納豆、肉じゃが、漬物。

 たっぷりの和食定食が乗せられていた。


「美味しそう。いただきます」


「卵焼き以外は夕食の残りだったり、調理らしい調理はしてないけどね」


 まずは味噌汁。具は豆腐とわかめか。

 うん、心に染み渡るな。


 そして卵焼き。甘めの味付けで、火の通り具合もちょうどいい。

 ギリギリ固まっているって感じで最高に俺の好みだ。


「そんで、何があった?」


「いや、別に」


「そんなわけあるか!

 あの時間に帰ってきておやつは食べないし、夕食も食べないなんて、頭の中が食事とダンジョンしかない祐也にはあり得ない。

 何かあったか、祐也の姿形をした別人のどちらかじゃないと説明つかないっての。

 調理系スキルを使った料理をタダ食いしようだなんて、世の中そんなに甘くないわよ。ほら、白状しなさい、等価交換よ」


 こうなると頑固なんだよな。


「対価を要求するのかよ。まぁどうせ話すことにはなるしな。

 ……今日ダンジョン行って、スライムを倒していたらレベルが上がったんだ」


「おお、良かったじゃん」


「でもレベル上限になった」


「マジ!? 早くない!?」


「そうなんだよ。だからもう」


「それで何のスキル?」


「……ん?」


「だからレベル上限になったんでしょ? 何のスキルが手に入ったの?」


「スキル?」


「そう」


 スキル……スキル!?

 レベル上限ばかりに気を取られてスキルを確認してなかった!


「ステータス・オープン!」


 レベル:2(上限到達)

 スキル:消化+、Absorb


 いつもより早口でステータスを表示する。

 スキルは2つになっている。


「もしかして確認してなかったの?」


「元々あった消化が消化+になってる。

 効果は、触れているものを溶かす、食べたものを消化する速度が上昇する。

 ……これってどうなの? 効果が増えてるけど意味ある?」


「うーん。大食いの祐也には良いんじゃない?

 消化する速度が上がるなら沢山食べられると思うし」


「いや、でも戦闘には使えないし。

 触れているものを溶かす速度が上がっていたら使えるかもしれないけど」


「まぁそこは実際に使ってみて判断するしかないでしょ。

 それより新しいスキルよ!」


「ああ。えっと2つ目は、なんて読むんだこれ?」


「読めない漢字なの?」


「いや、多分英語?」


「スキル名なのに日本語じゃないの?」


◇◇◇


 世界中の15歳以上の人に与えられたレベルとスキル。

 それに共通していたのは必ずレベルは1から始まることと、文字は与えられた人が最も得意としている言語で記載されていることだった。

 つまり日本人なら日本語であり、漢字、ひらがな、カタカナで表記されていた。


◇◇◇


「ああ。アルファベットで書かれてる」


「そんなことあるの? 聞いたこと無いんだけど」


「俺も聞いたこと無い。どういうことだ?」


「まぁそれは置いておいて。スマホで調べてよ。あと効果は?」


「えっと……アブゾーブって読むみたい。

 効果は……摂取物の吸収率、吸収速度が大幅に上昇する。

 こっちも戦闘には関係ないスキルじゃん。

 ってか食べることに関係した効果ばかり増えてる」


「アブゾーブ、アブゾーブ。

 英語だと吸収するとか緩和するとか奪うって意味みたいだね。

 じゃあさ、スライムゼリー食べたら効果あるのかもよ」


「スライムゼリーを?」


「だってモンスターを食べるとステータスが上昇するって言われてるじゃん。

 かなり効果は小さいって言うけど、このスキルで吸収率が上がってその効果が大きくなってたら食べただけ強くなれるんじゃない?」


「……そうかも! 急いでスライムゼリー食べに行かなきゃ!

 今からダンジョン行ってくる!」


 可能性はある! それならレベルは上がらなくても強くなれるかもしれない!

 それに賭けるしかない! やってやる!




「まだ始発動いてないよー。

 まずはご飯全部食べてから風呂入ってこい。お母さんには伝えておくから。

 あと、弁当箱洗ってないんだから風呂の前に出しておいて。

 違う弁当箱に弁当用意しておくし」



 サンキュー瀬奈!


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