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私たちが残すべき記憶  作者: 箕宝郷
幼馴染の奮闘と思い
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尊考の野望

「その理由ってなんなの?」


「当時は世界中で協調と平和を目指していた。木恩もその例外ではなかった。弱者を救う事や、多様性の重視など...多くの国々が平和実現のために努力していたんだ杉志神皇も協力的であった。しかし、木恩は政治体制が変化したばかりで不安定な国内情勢の中で世界と歩み寄せることは当時の木恩にとっては厳しい事だったんだ。」


「でも、だからと言って私は尊考を選びたくないよ。」


「美香は優しいね。確かに父さんもそんな政権をできれば選びたくないよ。でも、当時の木恩国は地域格差があまりひどく貧しかった問題を解決することが出来なかった。企業に任せても君主に任せても一向に改善しない。この状況を尊考は利用したんだ。」


「実際にどんなことをしたの?」


「尊考は当時の木恩に対する疑問や欠点を宗教、政治、技術を駆使したんだ。尊考には表向きの理念と裏向きの理論があるんだよ。表向きの理念は1.二経(にけん)主義2.意道(いどう)主義3.性愛(せいあい)分離なんだ。二経(にけん)主義は今というものは先祖からの経験と生まれてからの自分の経験で成り立っているとの考えで、意道(いどう)主義は(我は生ける道具なり)という考えで人間の性格は道具のようなもので道具を使用する人と場所によって大きく異なるという考えなんだ。そして三つ目の性愛分離は性と愛は分離するべきものであり、性(欲)じゃなくて愛を大切にしなさいとの教えなんだ。」


「えっ、矛盾してない?」


「美香どうしたの?」


「だって、尊考って愛とか批判的だったじゃないの?父さんの言っている事ってなんか愛を大切にしなさいとか先祖様を大切にしようとか...いろいろ矛盾してない?」


「確かに尊考はそんなイメージがあるよね。従来の家族観や倫理観を否定していて、愛や先祖を大切にしなさいというのは矛盾していない?という気持ちも凄くわかるよ。でもね、尊考には絶対に公表しなかった正論があるんだよ。尊考の暴走できたのは正論を絶対に言わなかったんだ。」


「えっっごめん父さん理解できないかも。」


「どう、うまく説明すればいいかな?どんな世界にも極めて初めて見える真実ってあると思うんだよ。プロとアマチュアは見えてる世界が違うというか.....」


「うーん難しいよー」


「美香ちゃん糸米君の見る目は一見の私と美香ちゃんで違うでしょ。」


「確かに叔父さん利弥君のやさしさとか...あtuごめん


「美香ちゃん可愛い。全然気にしてないからいいよ。」


「もう、叔父さんそんなに笑って揶揄わないでよ。」


「美香、今日はこの辺にしよう」


「えっ?」


「美香には私からではなく尊考の記憶を直接見て欲しいんだ。」


「うんお父さんありがとう。」


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