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093 ☴(⛩) 解らない態度(閑話)
私の恰好は、どこからどう見てもレーイと呼ばれるキャラクターだった。
私が動けばレーイも動く。
このことが凄く面白くて、私はアスカと共に様々なキメポーズを決めては、それをキサキさんに撮られ続けていた。
最中、店長さんが険しい表情をして行ってしまったこともあったが、あっという間にそのような楽しい時間は過ぎていっていたらしい。
借りたシャワー室に入ってもその作品の話しで盛り上がっていた私達は、キサキさんに誘われるがまま店長さんと共に夕飯を奢ってもらった。
そこで初めて高級料理店という場所を経験したものの、千尋の家に独りで向かった時より緊張は然程無かった。
そしてそこでも楽しい時間はあっという間に流れ、キサキさんの車で千尋の家に送られている間も、私達はずっと笑っていたような気がする。
―― だけど。
家に着いて見張りの人を見た瞬間、千尋の表情が変わった気がした。
そして私を振り向いた時に垣間見えた、私を拒絶する目。
瞬時に私は背筋を凍らせていた。
私がそれ以上、近付かないように距離を保てば、千尋はさっさと家の中に消えて行ってくれた。
でも、そんな千尋の態度が私には解らなくて ―― 混乱した。




