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068 ☴ 死神様の命令

 死神様に呼び出されて、私は死神様の元で頭を深々と下げて挨拶をしている。


 普段なら、顔を上げても良いとすぐに許可が出る。

 だけど、今日に限っては出してもらえなかった。


『話しは貴から聞いているな?』


 例の話しか、と内心で思って答える。


『はい』

『宮本神社の結界は強固で私の魔力を受け付けない。故に、危険に陥っても誰も救いには行けない。それでもお前は行くと言うのか?』


 まるで私を行かせたくは無い、と言っているようだった。

 だけど、私の意思は固い。


『行かねば属性神の情報は入手出来ないでしょう』

『…… 恐らくは、一緒に四大神の情報もあろう』


 あまりに突拍子もない単語に私は目を丸くさせた。

 死神様は続ける。


『私は他の四大神を知らない。その情報も奪って来なさい。もし情報が無ければ、宮本神社に居る水神を名乗る巫女とその家族を口止めの為に殺せ』


 あまりにも酷い命令だった。

 だけど、私はその命令には背けない。


『はい』

『お前は私に殺される命を負って宮本神社の元に来た、そう正直に伝えれば良い。あの巫女のことだ……同情して受け入れてくれるだろう。そして恐らくは、得たい情報を提供してくれるだろう。もし書物にされていて事実を知らないようであれば、その書物を探して持って来なさい』

『時間がかかる場合は?』

『猶予は2ヶ月。7月1日から8月末までに見つけられなければ口止めをしなさい』

『…… 承知致しました』


 思わず即答は出来なかった。

 死神様の不機嫌そうな雰囲気が私にも伝わって来る。


『何か文句でもあるのか?』

『いえ、ございません』

『その期間に入るまでは宮本神社の巫女に出来る限り就け込んでおきなさい。下がって良い』

『はい』


 私はそう答え、頭を下げた状態のまま死神様の部屋を後にした。


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